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「賢治」人脈図…藤圭子×宇多田ヒカル、そして中上健次~無関心という“罪”

  • 「賢治」人脈図…藤圭子×宇多田ヒカル、そして中上健次~無関心という“罪”

 

 「メロディ-は誰かの心の原風景。懐かしい場所からのメッセ-ジ。リズムは死へ向かう生命の行進の音。歌は祈り、願い、誓い。音楽は慈悲」―。シンガ-ソングライタ-の宇多田ヒカルが自著『点—ten-』の中にこんな言葉を残しているということをある音楽通から教えてもらった。これって、賢治の感覚だな、とその瞬間に思った。実際、好きな作家の筆頭に宮沢賢治を挙げており、作品の多くにはその影響があちこちに見え隠れする。

 

 「冷たい草の上に倒れ込み/火照る体を隠したい/真冬の星座たちが私の恋人…」―。たとえば、「テイク5」は賢治の代表作『銀河鉄道の夜』をイメ-ジしたと本人が語っている。かと思えば、「ぼくはきっとできるとおもう。なぜならぼくらがそれをいまかんがえているのだから」…『ポラ-ノの広場』のこんな印象的なセリフをさりげなく、自らのブログに書き込んだりもしている。さらにはお忍びで「宮沢賢治記念館」を訪れた際、駐車場のトイレの写真をツイッタ-に投稿するなどの茶目っ気もその人気の要因かもしれない。本人は自分のル-ツをたどりながら、こう記している。

 

 「宮沢賢治の出身地は岩手県花巻。うちのおかあちゃんは北海道出身だと思われてるけど、実は生まれは岩手県それも花巻なのです!おじいちゃん(阿部家)の代よりも前から先祖はそこみたい」(2008年8月31日付ブログ)―。この「おかあちゃん」こそが「圭子の夢は夜ひらく」など数多くのヒット作を生み出し、演歌の女王と言われた藤圭子(享年62歳)である。生まれは正確には一ノ関市と言われているが、両親は旅芸人として北海道から東北地方を渡り歩いた。一時期、ふるさと花巻に居を置いたこともあり、当時を知る人は「まさに赤貧を洗うような生活みたいだった。狭いアパ-トに家族が身を寄せ合って暮らしていた」と語っている。

 

 読書家としても知られる宇多田ヒカルは賢治と並んで、芥川賞作家の中上健次(享年46歳)を好きな作家に挙げ、とくに未完の大作『異族』に引き寄せられたとある対談で明かしている。被差別部落出身の中上はこの作品に在日2世やアイヌなどの“異族”たちを登場させながら、縦横無尽に”ヤマト”(大和=日本)に立ち向かう姿を描いている。

 

 両親の仕事の都合で、ニュ-ヨ-クで生まれた彼女は40歳を迎えた今はロンドンに住んでいる。旅芸人の血を引いているからなのだろうか。はたまた「賢治」と「健次」という二人の「ケンジ」の世界を遊泳しているからなのだろうか…。宇多田ヒカルの夢の世界もとてつもなく、でっかい。読書のきっかけをこの天才ア-チストは「他者と、世界と繋がるための方法であり、手段だった」と語っている。6年前、推薦書籍を並べた「宇多田書店」が全国の38書店で展開された。「ケンジ」さんのほか、こんな作家の作品が店内を埋め尽くした。

 

 開高健芥川龍之介川端康成森鴎外夏目漱石三島由紀夫稲垣足穂谷崎潤一郎埴谷雄高大岡昇平遠藤周作、司馬遼太郎、田村隆一、有吉佐和子、家永三郎、中西進、白洲正子、中原中也、ヘルマン・ヘッセオスカー・ワイルド、アン・クラーク・アモール、シェル・シルヴァスタインエドガー・アラン・ポーエリ・ヴィーゼルF・スコット・フィッツジェラルドジョージ・オーウェルダニエル・キイスアンリ・ベルクソンロアルド・ダールJ・D・サリンジャーゲーテエリザベート・バダンテールなどなど…

 

 宇多田ヒカルが愛読する作家のひとり、ノーベル平和賞を受賞したユダヤ人作家・エリ・ヴィーゼル(故人)はこんな言葉を残している。「愛の対義語は憎しみではなく無関心だ。人々の無関心は常に攻撃者の利益になることを忘れてはいけない」―。この戦乱の世界だからこそ、噛みしめたい言葉である。そして、それがユダヤ人作家の口から出たということ、さらには無関心を戒め、「寄り添う」ことの大切さを教えた賢治の理想郷「イーハトーブ」の住人としては、なおさらのこと…

 

 

 

(写真は一世を風靡した宇多田ヒカルの熱唱=インタ-ネット上に公開の写真から)

 

 

 

 

《追記―1》~傍観は許されない

 

 「歴史的な悲劇の傍観者であってはならない」―。ガザに派遣されていた看護師の川瀬佐知子さん(日本赤十字社)は帰国後、こう語った。「同僚医師は爆撃後に搬送された患者が自分の子どもたちだと気づく。1人はすでに死亡…。現地病院の現実を語る現地の状況を皆さんに伝えて、ひとりひとりの声っていうのは小さいかもしれないですけれども、その声が集まればメディアを動かして、そして国際社会を動かす、そういうことにつながるのではないかと私は信じています」(22日付「毎日放送」配信)

 

 

《追記―2》~人質、解放へ

 

 イスラム組織ハマスとイスラエルは22日、パレスチナ自治区ガザの戦闘を4日間停止することで合意した。戦闘停止中に双方が拘束・拘留している人を解放する。燃料や医薬品、その他人道物資の輸送も実施する。合意はカタールとエジプトが仲介した。ハマスの声明によると、ハマスが拘束する50人の女性と子どもを解放するのと引き換えに、イスラエルが捕らえているパレスチナ人女性・子ども150人を釈放する。人道支援物資や医薬品、燃料を積んだ数百台のトラックがガザ全域への搬入を認められる(22日付「ロイタ―通信」電子版)

 

 

 

《追記ー3》~「イ-ハト-ブ(まるごと賢治)図書館」の実現へ向けて…病院跡地への立地を求めて、署名運動がスタート

 

 花巻市内でフェアトレ-ド店を経営する新田文子さんが主宰する「暮らしと政治の勉強会」など三つの市民団体が、宮沢賢治ゆかりの地「イ-ハト-ブ」にふさわしい“夢の図書館”を目指した全国規模の署名運動を展開中。署名用紙などは以下からラウンロードを。11月23日必着。

 

★新花巻図書館は病院跡地に!の全国署名を10月1日スタートします。署名用紙のダウンロードはこちらから。集まった署名は11月23日必着でお願いします。
「全国署名を全国に広げます!~これまでの経過説明」はこちらから。おいものブログのカテゴリ-「イ-ハト-ブ図書館をつくる会」は「夢の新花巻図書館を目指して」に変更しました。署名実行委員会の活動も報告していきます。新田さんのURLは以下から

 

 https://oimonosenaka.com/

 

 

抗(あらが)うということ…一体、人倫とは!!??

  • 抗(あらが)うということ…一体、人倫とは!!??

 

 「この本は30年間、個人として聞き歩いてきたことを書いたものですが、今の勤務先の新聞社が出版不承認とし、出版できずにいました。しかし、話を聞かせてくれた原発事故被災者や原爆被害者の科学者の方々が亡くなっていく中、世に出すべきだと思い、個人として本を出版することに踏み切りました。…検閲を受けていません。踏み込んではいけないとされているところまで踏み込んでいます。お伝えできなかった事実をぎゅっと詰め込みました。いつどのような妨害が入るかわかりません」―

 

 『なぜ日本は原発を止められないのか?』(文春新書)―。著者のジャ-ナリスト、青木美希さんはこの最新刊の出版の経緯について、自らのFB上に冒頭のように記している。その「決意と覚悟」に粛然とした気持ちになった。出版を不承認にした新聞社とは私自身がかつて、身を置いた朝日新聞社である。青木さんは北海道新聞社を経て、東日本大震災の前年に同社に移籍。この間、「(北海)道警裏金問題」の取材班として菊池寛賞を受賞したほか、福島原発事故などの取材に関わり、新聞協会賞を3回受賞するなどの実績がある。

 

 「本件著作は記者としての職務活動により取得した知識や情報を主な内容とするもので、職務と判断した」―。不承認の理由は「社外出版手続き」を盾にした“職務違反”という理由だった。アレっと思った。私自身、在職中に「職務」として取材した内容を外部の出版社から3冊、刊行している。当時はほぼフリーパス…詳しいことは忘れたけれども、印税の何割かを社に還元すればOKというおおらかさがあった。ところが、青木さんのあとがきにはこうある。 

 

 「書けずに苦しんで、記者たちが社を辞めていく。それなのに、その辞めた事実の記載すら社から削除を求められた事例もあった。いったい、何が起こっているのだろうか。民間の報道機関は政府の広報ではない。むしろ権力を監視するのが仕事のはずだ」―。青木さんは現在、取材現場から遠ざけられた部署にいるらしい。サラリーマンの大敵は”左遷”である。だから、部下たちは上司の顔色をうかがいながら、知らず知らずのうちに自己保身に陥るというのが定番である。「憎まれっ子、世に憚る」―。私自身、社にたてついた末に(というか、そのお陰で)沖縄から北海道まで「社費」での取材人生を送ることができた。「抗う」精神はここで培われたと思っている。感謝しかない。いま青木さんの本を手にし、隔世の感にとらわれている。あの大本営の時代が忍び寄りつつあるのかもしれない。

 

 世界を見回しても、そして日本の現状に目を転じても…。歴史の歯車がガタガタと逆転していく気配を感じる。“独裁者”たちが跋扈(ばっこ)する全地球規模の終末観に思わず、たじろいでしまう。青木本には「『安全神話』に加担した政・官・業・学そして、マスコミの大罪!」というカバ-がかけられている。後輩記者に叱咤(しった)されながら、私自身、もう少し抗わなければならないと思う。郷土の詩人、宮沢賢治が理想郷と名づけた「イーハトーブ」…その足元で繰り広げられる独裁者による強権支配の“不都合な真実”を暴くためにも…

 

第1章/「復興」の現状は

第2章/原子力専門家の疑問

第3章/原発はなぜ始まったか

第4章/原子力ムラの人々

第5章/原発と核兵器

第6章/作られる新たな「安全神話」

第7章/原発ゼロで生きる方法

 

 「言論の府」が封じたその先にはどんな光景が広がっているのだろうか。そろそろ、ページを開くとするか。

 

 

 

(写真は”大本営発表“に甘んじることを拒否した青木さんの最新刊)

 

 

 

 

《追記―1》~我々と同じ喜び悲しみ/消えていく(作家、宮内悠介)

 

 

 「今回のガザの衝突では、まず倫理が破壊された。つまり、誰の目にもわかる、隠されもせず現在進行形で次々と情報の流れてくるジェノサイドを、けれども国際社会は止められなかった(そのことを、ぼくは悲しみ、憂えている)。そうした、既存の倫理の破壊された、そして将来の倫理を問う争いが、ことによると、このガザ衝突なのではないだろうか。人類が少しは賢明になったのか、それともそうではないのか、たぶん、いま我々はそれを問われている」(17日付「朝日新聞」への寄稿文から一部抜粋)

 

 「アイヌ女性『もう黙らない』/杉田水脈議員 人権侵犯認定後も持論なお」―。同紙は同じ紙面で、足元のもうひとつの「倫理破壊」の実例を特集で掲載している(11日付当ブログ参照)

 

 

《追記―2》~学校などを空爆

 

 

 イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザ地区の難民キャンプにある学校などを2回にわたって空爆しました。少なくとも80人が死亡したとみられています。AFP通信などによりますと、ガザ地区北部のジャバリア難民キャンプで18日、避難所の学校がイスラエル軍の空爆を受け、少なくとも50人が死亡したということです。その後、難民キャンプ内の別の建物にも空爆があり、19人の子どもを含む32人が死亡したとみられています。イスラエル軍は北部の住民に南部への退避を呼びかけていますが、ロイター通信によりますと、南部のハンユニスなどでも18日、イスラエル軍の空爆があり、少なくとも47人が死亡しました(19日付「日テレニュース」配信)

 

 

《追記―3》~杉田議員の“開き直り”、倫理の破壊どこまで!!??

 

 

 自民党の杉田水脈衆院議員は19日、X(旧ツイッター)に、アイヌ文化振興事業の関係者を「公金チューチュー」とやゆした自身の発言を正当化する趣旨の短文を投稿した。民族差別だとする抗議の声に対し「公金チューチューではなく『不正使用』と言えば良かったのか」と書き込んだ。

 

 アイヌ文化振興事業を巡り、政府は15日の立憲民主党主催のヒアリングで「適正に執行され、不正経理はない」(内閣官房担当者)と説明し、杉田氏の主張を事実上否定している。なおもアイヌ民族への偏見と憎悪をあおり続ける杉田氏の言動は、厳しい批判にさらされそうだ(19日付「共同通信」電子版)

 

 

 

 

《追記ー4》~「イ-ハト-ブ(まるごと賢治)図書館」の実現へ向けて…病院跡地への立地を求めて、署名運動がスタート

 

 花巻市内でフェアトレ-ド店を経営する新田文子さんが主宰する「暮らしと政治の勉強会」など三つの市民団体が、宮沢賢治ゆかりの地「イ-ハト-ブ」にふさわしい“夢の図書館”を目指した全国規模の署名運動を展開中。署名用紙などは以下からラウンロードを。11月23日必着。

 

★新花巻図書館は病院跡地に!の全国署名を10月1日スタートします。署名用紙のダウンロードはこちらから。集まった署名は11月23日必着でお願いします。
「全国署名を全国に広げます!~これまでの経過説明」はこちらから。おいものブログのカテゴリ-「イ-ハト-ブ図書館をつくる会」は「夢の新花巻図書館を目指して」に変更しました。署名実行委員会の活動も報告していきます。新田さんのURLは以下から

 

 https://oimonosenaka.com/

 

 

 

 

 

幻のアイヌ独立論…リンクする歴史空間~そして、あの「人権侵犯」議員がまた~「ガザ」が死の淵に!!??

  • 幻のアイヌ独立論…リンクする歴史空間~そして、あの「人権侵犯」議員がまた~「ガザ」が死の淵に!!??

 

 ウクライナ戦争の終結を見ないうちに勃発したイスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区を実効支配する「ハマス」との間の血で血を洗うような凄惨な殺し合いに精神状態がおかしくなりそうな日々である。固有の民族性を根絶やしにする「ジェノサイド」や「ホロコ-スト」(ともに大量虐殺の意)が今も目の前で起きているという現実に思考がついていけない。そして、いつの時代でも犠牲になるのは女性や子どもなど無辜(むこ)の人たちである。かつて、自分たちがその最大の犠牲者だったはずのイスラエル側による“民族浄化”…背筋が凍りつくような戦慄が止まらない。

 

 「幻のアイヌ独立論を追う」(1989年3月3日号、朝日新聞刊「朝日ジャ-ナル」)―。ある偶然が重なって、34年前に書いた自筆の原稿に再会した。先の敗戦後、GHQ(連合国総司令部)がアイヌ民族の独立の機運を金品と引き換えに潰えさせた“秘話”をまとめた記事である。日本政府の同化政策の下で「被差別少数者」の立場に置かれていたアイヌ民族の間には敗戦をきっかけに、「民族自決」への空気が高まっていた。この問題に対応したGHQの高官は生前、独立を目指すPLO(パレスチナ解放機構)を引き合いに出しながら、こう語っている(同記事より)

 

 「ちょうど、アメリカがこの組織(PLO)を承認しないように、アイヌの独立を認めるはずはなかった」―。最近、観た映画「福田村事件」(9月15日付当ブログ参照)と「キラ-ズ・オブ・ザ・フラワ-ム-ン」(11月6日付同)の画面が去来した。前者はちょうど100年前の関東大震災で朝鮮人が虐殺された事件に題材を得た作品で、震災の4年前には日本からの独立を呼びかけた「3・1独立運動」が朝鮮各地で起きている。後者は石油利権を手に入れるためにアメリカ先住民(インディアン)を虐殺した実話に基づく映画である。

 

 「強者の論理」は時空を超えて、その根っこは通底しているのかもしれない。わが身を振り返りながら、人間の“狂気”のありようを見つめ続けなければならない。

 

 

 

(写真は「今」を照射するかもしれない34年前の記事)

 

 

 

 

《追記ー1》~「人権侵犯」のあの杉田議員がまた!!??

 

 自民党の杉田水脈衆院議員は11日までに、保守系月刊誌のユーチューブ番組に出演し、アイヌ文化振興事業に公金不正流用疑惑があるとの見方を示した上で、関係者を「公金チューチュー」とやゆした。昨年12月の総務政務官辞任について、アイヌ関係団体に直接謝罪するのが嫌でやめたと明らかにした。アイヌの人々の名誉と尊厳を傷つける発言で、強い批判を呼びそうだ。

 

 インターネット上では、マイノリティー(少数者)の支援団体や当事者らが補助金などを必要以上に得ているとして「公金チューチュー」と呼んで卑しめる向きがある。杉田氏の発言はこれをなぞったもので「流行語大賞にノミネートされても良かったと思いますけれどね」とも語った。

 

 政務官辞任を巡っては、アイヌ民族や学者らでつくる市民団体「アイヌ政策検討市民会議」から自身の言動に直接謝罪を求められたのがきっかけだったと説明。市民会議が安倍政権に反発していたなどとして「こんな団体に謝罪するぐらいなら、私は政務官をやめます(と伝えた)」と振り返った(11日付「共同通信」電子版)

 

 

《追記ー2》~ロンドンで30万人規模のデモ

 

 ロンドン(CNN): 英ロンドンで11日、パレスチナとの連帯を訴える大規模なデモが実施された。ロンドン警視庁によると約30万人が参加し、デモに反対する団体の82人が逮捕された。デモ参加者らはロンドン中心部のハイドパークに集まり、パレスチナ解放や即時停戦を求めるスローガンを唱えた。参加者の1人はCNNとのインタビューで、ウクライナを支持しながらパレスチナを支持しない政治家らの「偽善」にあぜんとしていると語った(12日付「CNN」ニュース)

 

 

《追記ー3》~保育器が停止状態に

 

 パレスチナ自治区ガザ地区の保健当局とパレスチナ赤新月社は12日、ガザ市にあるシファ病院とアルクッズ病院がそれぞれ燃料不足などのため稼働できなくなったと明らかにした。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」などが伝えた。いずれの病院も周辺ではイスラエル軍とイスラム組織ハマスの激しい戦闘が続いており、事態はさらに緊迫している。

 

 シファ病院はガザ地区最大の病院で、アルクッズ病院はこれに次ぐ規模とされる。イスラエル軍はハマスが病院の地下にトンネルや司令部などを設置していると主張し、攻勢を強めている。報道によると、シファ病院の院長は11日、電力不足のため保育器が停止し、未熟児2人が死亡したと明らかにした。成人の患者1人も呼吸器の停止により死亡したとの情報もある(13日付「毎日新聞」電子版、要旨)

 

 

《追記―4》~フランスでは「反ユダヤ主義」に抗議するデモ

 

 【AFP=時事】フランス各地で12日、反ユダヤ主義に抗議するデモ行進が行われ、全国で18万人以上が参加した。イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突を受け、フランスでは反ユダヤ主義的な行為が急増している。開催に際し、同一のスローガン「(フランス)共和国のため、反ユダヤ主義には反対」が採用された。ヤエル・ブロンピベ下院議長と共に集会を主催したジェラール・ラルシェ上院議長はパリでデモ隊が行進を開始する前に、「われわれにとって今日、最も重要なのは反ユダヤ主義に真っ向から立ち向かうことだ。反ユダヤ主義はフランスの価値観に反対する」と訴えた。フランスには欧州最大のユダヤ人コミュニティー(約50万人)がある(13日付、要旨)

 

 

《追記ー5》~新生児が全員、死亡

 

 水、食料、電気が底をつくなか、懸命な医療行為が続けられていますが、ガザ地区最大規模のシファ病院では、この3日間だけで未熟児3人を含む32人の患者が死亡したということです。シファ病院に残る国境なき医師団オベイド医師「新生児がなくなりました。保育器を動かす電力がないからです。ICUにいた成人患者も電力がないため、人工呼吸器が止まり命を落としました。患者の安全な避難を誰かに保障してほしいです」(14日放映のテレビ朝日から)

 

 

《追記ー6》~「死の恐怖」、刻々と…

 

 (CNN:14日付配信)パレスチナ自治区ガザ地区北部にあるシファ病院の医師たちが、命の危険にさらされているおよそ700人の患者を置き去りにすれば死んでしまうという理由で、イスラエル国防軍(IDF)から同病院に出された退避命令を拒絶している。ガザ保健省トップのムニール・バーシュ医師は、約700人の患者について「置き去りにされれば死に、もし搬送すれば途中で死ぬだろう」と述べ、「これまでのところ、医師たちからは何の反応もない。だが一部の避難民や家族は既に退避している」と語った。同病院の医師によると、病院の敷地内には数千人が身を寄せていた。

 

 

《追記ー7》~「ポーランド系ユダヤ人ポリン歴史博物館」を訪れて(批評家、東浩紀)

 

 イスラエル情勢は緊迫の一途を辿っている。ハマスと紛争が始まってひと月が経ち、死者は1万人を超えた。4割が子どもと言われる。ガザ地区の市街戦も始まり、もはや共生の選択肢は消えたかのようだ。けれども博物館を訪問し改めて感じたのは、ユダヤ人が本来もっていた共生の伝統だ。ホロコーストの傷が癒やしがたく深いとしても、精神は今も残っていると信じたい。もし未来の博物館が、アラブ人が消えたパレスチナの歴史を展示するようなことがあれば、それこそ悲劇ではなかろうか(「AERA」11月20日号、要旨)

 

 

《追記―8》~病院が墓場のように

 

 イスラエル軍が侵攻中のパレスチナ自治区ガザ地区の状況をめぐり、パレスチナ保健省は13日、北部の病院で過去3日間に患者32人が死亡したと発表した。ロイター通信が報じた。燃料や水、食料が不足するなか、犠牲の拡大が懸念されている。英BBCによると、世界保健機関(WHO)の報道担当者は13日、シファ病院の状況について「(病院が)墓場のようになっている」と訴えた(15日付「朝日新聞」電子版、要旨)

 

 

《追記ー9》~犠牲者の集団埋葬へ

 

 パレスチナ自治区ガザの保健当局は14日、北部ガザ市にある地区最大級のシファ病院敷地で多数の遺体を集団埋葬すると明らかにした。燃料枯渇で安置所が機能していないという。中東メディアによると、シファ病院では電力不足で7人の赤ちゃんを含む三十数人が死亡した。病院には計約180人の遺体がある。保育器の新生児は院内で電力が使える場所に移されたが、危険な状態が続いている(15日付「共同通信」電子版、要旨)

 

 

《追記ー10》~イスラエル軍、病院へ突入

 

 イスラエル軍は15日、イスラム組織「ハマス」の拠点があると主張するパレスチナ自治区ガザ地区のシファ病院内で、ハマスに対する軍事作戦を開始しました。 イスラエル軍は15日、「シファ病院の特定エリアでハマスに対する精密かつ標的を絞った作戦を実施している」と発表し、イスラム組織「ハマス」に投降するよう求めました。  イギリス・BBCは病院内にいる人の情報として、戦車や兵士100人以上が病院の敷地内に入っていると報じました。 また、中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、病院の責任者の話として、イスラエル軍がシファ病院の地下を捜索し、外科や救急の病棟にも立ち入ったとしています(15日付配信「日テレニュース」)

 

 

《追記―11》~「人道的休止の延長」を決議

 

 国連安全保障理事会は15日、イスラエル軍による大規模攻撃が続くパレスチナ自治区ガザ地区について緊急会合を開き、マルタが中心となってまとめた「人道的休止の延長」を求める決議案を12カ国の賛成によって採択した。米国と英国、ロシアが棄権した。ガザを実効支配するイスラム組織ハマスが10月7日にイスラエルを襲撃して以降、国連安保理でイスラエル・パレスチナ情勢に関する決議が採択されたのは初めて。決議案の提出は今回が5度目で、これまでは常任理事国の米国やロシア、中国の拒否権によって否決されていた(16日付「朝日新聞」電子版、要旨)

 

 

《追記―12》~イスラエル軍、避難者を拘束

 

 「多くの避難者が軍に拘束され裸にされた」「手錠をされた上、目隠しで連れて行かれた」―。イスラエル軍が突入したパレスチナ自治区ガザ最大の医療機関シファ病院。15日も病院に残るオマル・ザクート医師が中東の衛星テレビ、アルジャジーラに突入後のシファ病院内の状況を語った。「占領軍(イスラエル軍)は周りの全ての建物にいる。砲撃の破片が飛んでくるため、窓のそばには誰も近づかない」とザクート氏は語る。「占領軍は病院の多くの入り口を破壊し、爆音が数時間響き続いた」と強調し、「外の状況は分からないが、子どもや女性が泣き叫んでいるのが聞こえる」と付け加えた(16日付「共同通信」電子版)

 

 

《追記―13》~似た者同士(番外編)

 

 愛知県東郷町の井俣憲治町長(57)が町職員に暴言などを繰り返していたとされる問題で、井俣町長は16日、自身の進退について「第三者委員会の結論が出るのを待って判断したい」などと述べた。同日開いた記者会見で発言した。会見冒頭で、井俣町長は「町民や町職員、議会に迷惑、心配をかけたことを深くおわびする」と改めて謝罪。実態を解明するための第三者委員会は弁護士らで構成する予定で、設置時期は「できる限り早く」とした。年内にも全職員が対象のアンケートを実施し、同委員会に検討資料として提出する(16日付「読売新聞」電子版)

 

 この問題を巡っては、井俣町長から繰り返しハラスメント行為を受けたとされる同町の職員が、全職員約230人に独自のアンケート調査を実施。公表した結果では、回答者72人のうち半数以上の39人が「ハラスメントを受けた」、あるいは「見たことがある」と回答していた。具体的な行為として、「死ね」「アホ、バカ」「彼氏はいるのか」などの発言があったという。また、「机を蹴られた」といった回答もあった(同紙)。一方、足元のイーハトーブの首長にも同じような疑惑がつきまとっているが、ご本人はどこ吹く影とふんぞり返っている。

 

 

 

 

《追記ー14》~「イ-ハト-ブ(まるごと賢治)図書館」の実現へ向けて…病院跡地への立地を求めて、署名運動がスタート

 

 花巻市内でフェアトレ-ド店を経営する新田文子さんが主宰する「暮らしと政治の勉強会」など三つの市民団体が、宮沢賢治ゆかりの地「イ-ハト-ブ」にふさわしい“夢の図書館”を目指した全国規模の署名運動を展開中。署名用紙などは以下からラウンロードを。11月23日必着。

 

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震災と戦災と…釜石とガザの子どもたちが“凧揚げ”交流~「ソシテワスレズ」!!??

  • 震災と戦災と…釜石とガザの子どもたちが“凧揚げ”交流~「ソシテワスレズ」!!??

 

 「Now we don't wish to live」(もう、私たちには生きる望みはない)、「We only wish die mercifully」(せめて、安らかに死ぬことを願うだけ)―。ガザとの交流の橋渡しをしている釜石市の佐藤直美さんは空爆下の知人から届いたメールに息を飲んだ。「生きていて…」という返信にはまだ「既読」マークはついていない。「凧を揚げて、励ましてやりたい」と佐藤さんの肩を押したのは東日本大震災を経験した被災地・釜石の子どもたちだった。

 

 海を越えた交流は震災1年後に始まった。「3・11」のその日、ガザの青空に復興を願う凧が舞った。ガザの子どもたち約千人が工夫を凝らした手づくりの凧だった。3年後には実際に被災地を訪れ、“被災っ子”たちを励ました。震災12年目の今年も同じ日に凧は宙に。そしてわずか7カ月後、今度はそのガザの子どもたちが死線をさ迷っている。「絶対に生きていてほしい」―。戦闘が始まった先月10月、釜石の海岸の空にはメッセージを背負った凧たちが泳いだ。

 

 「Friendship」「Future」、そして「糸へん」に「世界」の「世」をくっつけた心のこもった“創造字”など「ガザへ届け」とばかりの声が岸壁に響き渡った。「僕たちには、戦争を止めることはできない。でも、戦争を知ることはできる」と子どもたちは口をそろえた。刹那(せつな)、ガザの悲劇に寄り添う凧揚げのこの光景にあの醜悪な光景が重なった。背筋が凍った。戦争が激しさを増すさ中、友好姉妹都市の米国・ホットスプリングス市を訪問した「イーハトーブ」(宮沢賢治の理想郷)の面々のあのはしゃぎぶりである(11月1日付当ブログ「●エッフェル●騒動劇:第2幕」を参照)。神をも恐れぬ所業(しょぎょう)とはこのことを言うのであろう。

 

 パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配する「ハマス」とイスラエル側との間の、まるでホロコースト(大量虐殺)を思わせる戦争が始まって、この日(11月7日)はちょうど1が月―。パレスチナ側の死者は1万1000人(7日現在)を超え、うち4千人以上が子どもと見られる。”凧揚げ”交流のニュースはこの日に合わせて、NHKローカル(岩手)で放映された。「忘れないということ。みんなガザのことを思っている。この心を伝えたい」と佐藤さんは話した。

 

 「アラユルコトヲ/ジブンヲカンジョウニ入レズニ/ヨクミキキシワカリ/ソシテワスレズ…ミンナニデクノボートヨバレ/ホメラレモセズ/クニモサレズ/サウイフモノニ/ワタシハナリタイ」(「雨ニモマケズ」)―。そういえば、こう記したのもやはり賢治だった。

 

 「たこたこあがれ/かぜよくうけて/くもまであがれ/てんまであがれ…」(文部省唱歌「凧の唄」)ー。子どもたちが考えた創造字にはたぶん、”平和の糸”が世界中で繋がってほしいという祈りが込められているにちがいない。「イーハトーブ」は賢治が『風の又三郎』で描写したように風が名物である。「風どうど吹いて来(こ)/海のすみから風どうど吹いて来(こ)」という歌い出しで始まる「凧あげ唄」というわらべ歌もある。しかし、この地の空に”賢治凧”が舞う気配はない。

 

 

 

(写真は釜石市の岸壁で凧を揚げる子どもたち=NHKローカルの画面から)

 

 

 

 

《追記ー1》~10分に一人の子どもが犠牲に!??

 

 「子ども10分に1人殺されている」ーハマス掃討作戦…ガザ市の中心部に到達、 “病院標的”に危機感も。パレスチナ自治区ガザ地区でハマスの掃討作戦を続けるイスラエル軍は、ガザ市の中心部まで進軍し、地上戦を繰り広げていることを明らかにしました(日テレnews、8日午後8時9分)

 

 

《追記ー2》~首都圏の首長らが停戦の訴え

 

 東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県知事と5政令市の市長による「九都県市首脳会議」(座長=黒岩祐治・神奈川県知事)は8日、戦闘が激化するパレスチナ自治区ガザを巡って、「即時の一時的な戦闘休止」などを求める宣言を発表した。宣言は、イスラエルやイスラム主義組織ハマスのほか、日本政府や国際社会に向けて発出。戦闘休止に加え、人質の即時解放、国際法の順守、ガザの人道状況の改善などを訴えた。宣言発表は10月末に横浜市で開催された会議で提案されていた(9日付「読売新聞」電子版)

 

 

《追記ー4》~足元の不祥事に罰金刑(二元代表制の崩壊ーその1)

 

 

 直属の部下が10代の女性に対しみだらな行為をしたとして逮捕された事案について、花巻簡易裁判所は8日、罰金80万円の略式命令を出した。当該職員が逮捕・拘留中にもかかわらず、上記の米国訪問に同行した佐藤勝教育長に対して、市民の間から「道義上も問題だ」と厳しい批判の声が上がっていた。自らの監督責任は棚に上げた形で、今後の処分については「刑事処分の内容を確認した上で、対処する」としている(9日付「IBC・岩手放送」配信)

 

 

《追記ー5》~もうひとつの足元では”分裂”騒動(二元代表制の崩壊ーその2)

 

 花巻市議会の会派「はなまき市民クラブ」(7人)に所属する市議3人が同会派を離脱し、無会派だった一人を加えて「緑の風」(4人)を新たに立ち上げた。新花巻図書館や駅橋上化などビッグプロジェクトの先行きが不透明な中、「大同団結が必要ないま、市民に背を向ける”分派”行動と言わざる得ない。市政運営にどう対応するのか、監視を強める必要がある」という警戒心が市民の中に出ている(花巻市議会HPより)

 

 

《追記ー6》~「イ-ハト-ブ(まるごと賢治)図書館」の実現へ向けて…病院跡地への立地を求めて、署名運動がスタート

 

 花巻市内でフェアトレ-ド店を経営する新田文子さんが主宰する「暮らしと政治の勉強会」など三つの市民団体が、宮沢賢治ゆかりの地「イ-ハト-ブ」にふさわしい“夢の図書館”を目指した全国規模の署名運動を展開中。署名用紙などは以下からラウンロードを。11月23日必着。

 

★新花巻図書館は病院跡地に!の全国署名を10月1日スタートします。署名用紙のダウンロードはこちらから。集まった署名は11月23日必着でお願いします。
「全国署名を全国に広げます!~これまでの経過説明」はこちらから。おいものブログのカテゴリ-「イ-ハト-ブ図書館をつくる会」は「夢の新花巻図書館を目指して」に変更しました。署名実行委員会の活動も報告していきます。新田さんのURLは以下から

 

 https://oimonosenaka.com/

 

 

 

 

 

「ツマラナイカラヤメロ」…「ガザ」にジェノサイドとホロコ-ストの危機~子どもたちの墓場に!!??

  • 「ツマラナイカラヤメロ」…「ガザ」にジェノサイドとホロコ-ストの危機~子どもたちの墓場に!!??

 

 「歴史は繰り返す、いや退行するものなのだろうか」―。パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配する「ハマス」に対するイスラエル側の攻撃がジェノサイドやホロコーストの様相を呈しつつある。“民族浄化”という言葉が亡霊のようによみがえってくる。その都度、宮沢賢治のあの詩が口元からこぼれ落ちる。「南ニ死ニサウナ人アレバ/行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ/北ニケンクヮヤソショウガアレバ/ツマラナイカラヤメロトイヒ…」―。それはもう、祈りにも似た呪文のようなものである。

 

 映画「キラ-ズ・オブ・ザ・フラワ-ム-ン」(2023年10月、米国)を観た。カンヌ国際映画祭で最高賞(パルム・ド-ル)を受賞した「タクシ-ドライバ-」などで知られる巨匠、マ-ティン・スコセッシ監督が手がけた3時間26分の超大作。100年ほど前の1920年代、米国・オクラホマ州の居留地でその土地の石油鉱業権を保持し、潤っていた先住民「オ-セ-ジ族」が次々に謎の死を遂げる。利権がらみの殺人の背後に広がるのはネイティブアメリカン(インディアン)に対する白人の露骨な人種差別である。

 

 わが国も今年、朝鮮人の虐殺事件が起きた関東大震災から丸100年を迎えた。目の前の画面に映画「福田村事件」(森達也監督、9月15付当ブログ参照)の光景が重なった。震災発生(1923年9月1日)の5日後、首都圏から約30キロ離れた千葉県東葛飾郡福田村(現野田市)でもうひとつの殺人事件が起きた。「(讃岐弁を耳にした村人が)聞いたことのない言葉だ。朝鮮語だ。こいつら朝鮮人だ」―。にわか仕立ての「自警団」が襲いかかり、幼児や妊婦を含む9人が殺された。四国・香川から来た行商団の一行(15人)で、全員が被差別部落の出身だった。朝鮮人と被差別部落民…その「差別」の重層構造に打ちのめされた。

 

 「本か、命か」―。『ナチスから図書館を守った人たち―囚われの司書、詩人、学者の闘い』(2019年)と題した本を読んだ。帯にはこうあった。「見つかれば命はない。それでも服の下に隠して守ったのは、食料でも宝石でもなく、本だった。最も激しいホロコ-ストの地で図書館を運営し、蔵書と文化を守ったユダヤ人たちの激闘の記録」―。全米ユダヤ図書館賞を受賞し、6カ国で出版されている話題作である。「独裁者は文化とどう向き合ったのか」―。「文化」を略奪したナチスの手法が新花巻図書館の駅前立地にこだわり続ける上田(東一)市政の強権支配とふいに、ダブったのだった。読み進むうちに心が重くふさぎ込んだ。

 

 どちらも「大量虐殺」を意味するジェノサイドとホロコ-スト…。命をかけて、本(文化)を守ったはずのユダヤ人国家「イスラエル」はいままさに、“民族浄化”という悪魔の道に突き進もうといている。「歴史の退行」「人間の狂気」…私はなす術もなく、ただオロオロしながら、イ-ハト-ブの地から「ツマラナイカラヤメロ」とつぶやくのみである。かつて、「ユダヤ人ゲット-図書館」には次のような掲示が貼られていたという(本文から)

 

 「本は悲しい現実を忘れさせてくれる。本はゲット-(強制居住区)から遠い世界に連れていってくれる。本は何も食べなくても飢えをなだめてくれる。本はあなたに誠実だから、あなたも本に誠実であれ。わたしたちの精神の宝物を保存しよう―—本を!」

 

 

 

 

(写真は映画「キラ-ズ…」のポスタ-=インタ-ネット上に公開の写真から)

 

 

 

 

 

 

《追記―1》~「殺すな!ガザの停戦を」、イ-ハト-ブの地からも連帯のメッセ-ジを!?

 

 市議選出馬の背中を押してくれた畏友のルポライタ-鎌田慧さん(『叛逆老人は死なず』の著者)が「殺すな、ガザ地区停戦緊急行動」を呼びかけ、こう書いている。「遠く離れたアジアからの、かぼそい少数の声であっても、国際的にはつながっている」(10月31日付「東京新聞」本音のコラム)。世界全体の平和と幸せを願った宮沢賢治のふるさと「イ-ハト-ブ」の地からも連帯のメッセージを届けよう。

 

 緊急行動は11月4日午後2時から、東京のイスラエル大使館前で。ほかの呼びかけ人は雨宮処凛、上野千鶴子、落合恵子、神田香織、佐高信、田中優子、永田浩三、前川喜平の各氏

 

 

 

《追記―2》~いますぐ、停戦を!?

 

 上記の呼びかけをした鎌田慧さんらの緊急行動の模様がNHKのオンラインニュ-スで報じられた。「子どもを含めてたくさんの人が亡くなっている状況を見て、何もしないわけにはいかない」と鎌田さんらは即時停戦を訴えた。詳しくは以下のアドレスから。

 

都内のイスラエル大使館周辺で文化人らが停戦を求め抗議活動 | NHK | 東京都

 

https://twitter.com/kandakaori/status/1720982872075714821/photo/1

 

 

 

《追記―3》~ついに「核使用」発言も!?

 

 イスラエルの極右政党の閣僚がパレスチナ自治区ガザ地区への核兵器の使用を肯定する発言をしたことを受け、アラブ諸国から強く非難する声が相次いだ。問題の発言をしたのはイスラエルのエルサレム問題・遺産相を務めるエリヤフ氏。地元ラジオのインタビューで核兵器の使用について問われ、「それも選択肢の一つだ」と語った。発言を受け、ネタニヤフ首相はエリヤフ氏の閣議への出席停止を決めたが、罷免することはなかった。

 

 サウジアラビア外務省は5日、エリヤフ氏の発言を「可能な限り強い言葉で非難する」との声明を発表し、「イスラエル政府に過激主義と残虐性が広がっていることを示した」と批判した。さらに、エリヤフ氏を罷免しないのは「イスラエル政府が人間的、宗教的モラルや法的規範を完全に無視することに等しい」と指弾した(6日付「毎日新聞」電子版、要旨)

 

 

《追記―4》~「絶望するな、希望を持て」!?

 

 「あらゆる状況には、どれほど強力に支配されていようと、必ず別の道があるものです。確立されたものや現状ではなく、別の道について考えるように努め、現在の状況が凍結したものだと思い込まないようにしなければなりません。」―。当欄にたびたび、引用している市民ブログ「浜名史学」がパレスチナ系アメリカ人の文学者、故エドワ-ド・サイ-ドの『ペンと剣』の一節を引きながら、こう書いている。「パレスチナの絶望的な状況の中で、何とかしようという希望を持ち続けたサイ-ドならではのことばである」

 

 

《追記ー5》~ノーモア…”対岸の火事”!?

 

 子どもを含む無辜(むこ)なる犠牲が相次ぐ中、「ガザ」危機への関心が急速に高まりつつある。さっそく、こんなコメントが寄せられた。

 

 

 サイードの「ペンと剣」を読んでいます。70有余年のイスラエルパレスチナ問題に関するサイードの所見からは、アメリカの力を背景にした強いイスラエルが、弱い立場のパレスチナを蹂躙してきた歴史を知ることができます。イスラエルは武力の行使はもちろん、いわゆるプロパガンダを使ってパレスチナがいかに非人道的な行為をしてきたかのようなことを世界に発信しています。

 

 こういう悲惨な歴史を読むと、もちろん外的にはそこまで悲惨ではないけれども、同じような行為がここ花巻市でも今、繰り広げられているような感じに陥ります。すなわち、市当局が市長の言う、声の大きい市民たちの言い分を貶めるような動きになっていることを感じます。

 

 今生きている私たちは、世界史的に見て大きな事件を見つめつつ、身の回りに起きている、世界の問題と繋がる事象に向き合っていることを実感します。排他主義と分離主義的な価値観に鋭い異議を唱えて続けたサイードの主張はここ花巻でも実践されるべきと思います。

 

 

《追記ー6》~「人類の危機」…ガザが子どもたちの墓場に!?

 

 国連のグテレス事務総長は6日、記者団に対し、イスラエル軍による攻撃が続くパレスチナ自治区ガザ地区の人道状況について「子どもたちの墓場になっている」と述べ、即時の「人道的停戦」を改めて求めた。ガザ地区の保健当局によると、イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突によるガザ地区の死者は1万人を超え、4割以上は子どもだとしている。グテレス氏は声明を読み上げ、「ガザの悪夢は人道危機以上のものだ。人類の危機だ」と強調。ガザ地区で活動する国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の職員の死者数が89人に拡大したと明らかにした(7日付「毎日新聞」電子版、要旨)

 

 

 

《追記―7》~「イ-ハト-ブ(まるごと賢治)図書館」の実現へ向けて…病院跡地への立地を求めて、署名運動がスタート

 

 花巻市内でフェアトレ-ド店を経営する新田文子さんが主宰する「暮らしと政治の勉強会」など三つの市民団体が、宮沢賢治ゆかりの地「イ-ハト-ブ」にふさわしい“夢の図書館”を目指した全国規模の署名運動を展開中。署名用紙などは以下からラウンロードを。11月23日必着。

 

★新花巻図書館は病院跡地に!の全国署名を10月1日スタートします。署名用紙のダウンロードはこちらから。集まった署名は11月23日必着でお願いします。
「全国署名を全国に広げます!~これまでの経過説明」はこちらから。おいものブログのカテゴリ-「イ-ハト-ブ図書館をつくる会」は「夢の新花巻図書館を目指して」に変更しました。署名実行委員会の活動も報告していきます。新田さんのURLは以下から

 

 https://oimonosenaka.com/