補助金の「減額」ショックが現実に…新図書館の「駅前立地」に暗雲~上田失政に小原現市長の“不決断”が追い打ち~騙(だま)された西口住民!!??

  • 補助金の「減額」ショックが現実に…新図書館の「駅前立地」に暗雲~上田失政に小原現市長の“不決断”が追い打ち~騙(だま)された西口住民!!??

 

「4億3818万5千円-1億6168万2千円」=▽2億7650万3千円

 

 電卓がはじき出したこの数字を見て、“図書館迷走劇”のツケが一気に噴き出したと思った。この数字の算式は駅橋上化事業や新花巻図書館など駅前開発にかかる国庫補助金(第1次)の要望額と実際の内示額との単純な引き算であるが、目の前に現れたこの大幅減額が現場を直撃しつつある。現に西口広場の整備費など橋上化関連の予算約1億5千万円の計上が見送られた。そもそも、この事業は「駅西口にも改札口を…」という西口住民の切なる願いから始まったはずだった。「一般財源を充当してでも急がなければならないのが、広場の整備ではないのか」―。こんな怒りの声がもれ聞こえてくる。

 

 その一方で、新図書館の建設問題が浮上したのはもう10年以上も前にさかのぼる。過去三代にわたる市政運営が健全に執行されていたなら、もうとっくに「賢治の里」にふさわしい図書館が産声を挙げていたはずである。「補助金」行政にどっぷりつかってきたイーハトーブはなまきは今、まさに崖っぷちに立たされている。

 

 「今回の内示額が要望額より2億7,650万3千円も少なかったということになります。今後、補助金の増額が見込めるという保証はあるでしょうか。仮に充分な国の支援が受けられなかった場合はどう対処しようと考えていますか。単純に言えばその分、市の負担つまり私たち住民の税負担が増えるということになります。これからも国におんぶに抱っこの合併特例債に頼っていくということでしょうか」―。この日(6月16日)に開催された市議会3月定例会の一般質問で、羽山るみ子議員(はなまき市民クラブ)はいきなり、こう切り込んだ。

 

 これに対し、小原勝市長は「イラン戦争など世界情勢の成り行きを注視しつつ、コスト削減できる部分については見直しをしたい。一方、一日も早いオープンを望む市民も多いので、国への要望活動を粘り強く続けたい」と答えるに止まった。他方、現場を預かる蛭田健次・建設部長は「現下の目まぐるしい情勢下、今後の補助金確保については明言を避けたい」と慎重に言葉を選び、前途が多難であることをほのめかした。現場責任者の発言は限りなく重い。

 

 「旧厚生病院跡地」(大石満雄市政)→「旧総合花巻病院跡地」(上田東一市政)→「JR花巻駅前」(同市政)―。二転三転を辿った迷走劇の中で際立ったのは市民参画手続きを一切無視して、2020(令和2)年1月19日に突然公表された「住宅付き図書館」の駅前立地構想だった。当時の上田市長はその際、「現時点では複合施設部分を除く、図書館本体部分の建設費は20億円強を見込んでいる」(2020年3月定例市議会「市長演述」から)と述べている。

 

 その後、「事業費比較」調査(令和6年10月)で試算された建設費と比較すると、同じ本体部分だけで25億6500万円。わずか5年足らずの間に5億円以上の増額となっている。さらに、これに追い打ちをかけているのが今次のイラン戦争をきっかけとした“オイルショック”。15億円の国庫補助を見込んでいた図書館建設がしょっぱなから、予想以上の大幅減額になった以上、今後の増額もほとんど望み薄になったと言える。「駅前か病院跡地か」という立地論争の以前に“駅前図書館”の立地そのものがまさに、資金面から窮地に立たされつつあるというのが現実である。公共事業の受難劇は全国各地でも続いている。

 

 静岡県は東静岡駅南口県有地に全館移転整備を計画している新県立中央図書館について、令和10年度の完成に向けて、令和4年3月に設計委託契約を締結。令和7年3月末まで基本・実施・修正設計を進めてきたが、国土交通省から「要望に全額応えることが困難である」との連絡があったため、財源不足を理由に整備計画の見直しに追い込まれた(令和8年5月19日付の同県HPより)。当市もすでに公募プロポーザルによって基本・実施設計の業者が選定され、業務が進められているが、肝心の資金不足から静岡県と同じ轍(てつ)を踏まないとは限らない。

 

 県内にも資金難の動きが伝播しつつある。一関市は先月、JR一ノ関駅東口の「NECプラットフォームズ一関事業所」(8・3ヘクタール)の跡地を活用した再開発事業について、事業者の公募を中止したと明らかにした。事業所跡地では民間企業などによる開発を目指し、昨年10月から事業者を公募していた。市によると、公募に応じると表明した事業者の計画が市の要件に合わず、中止を決めたという。物価高騰などの影響を理由に挙げている。これにより、来年に予定していた再開発事業の工事の着手が遅れる可能性が高まっている。

 

 「タラレバ」は許されないが、2年前の2024(令和6)年3月、「病院跡地」が約3億2千万円で正式に市有地に編入された時点で、当初計画通りに当該地に図書館を立地してさえいれば、いまのような逆風にさらされないで済んだのは言うまでもない。「駅前に新しい土地を取得するのは税金の無駄使いではないのか」ー。こんな草の根の声を無視して、市側は駅前立地を強行しようとしている。「国の支援の先細りが懸念されている今度こそ、市有地の病院跡地へ…」。小原市政の”聞く耳”の正体が試されている。「なぜ、これほどまでに『駅前』にこだわり続けなければならないのか」

 

 

 

〈注〉~この日の羽山議員の質疑の中で、住民の民意を集約するための「住民投票」について、それを実施するための細目条例が制定されていないという驚くべき事実が明らかになった。“民意”をなおざりにした駅前立地に批判が高まる中、「住民不在」の行政運営に市民の怒りは頂点に達しつつある。この件については別途、詳しく報告したい。

 

 

 

(写真は鉄道線路と軒を接する形で建設が計画されている新図書館用地の元スポーツ用品店跡地=花巻市大通りで

 

 

 

 

〈追記〉~駅橋上化「今昔物語」…アストロターフィングという詐術

 

 目の前の「補助金」騒動を見ているうちに、ちょうど5年前に繰り広げられたテンヤワンヤの暗躍劇の光景が去来した。興味のある方は2021年6月9日付の当ブログをご覧ください。橋上化と新図書館という二大プロジェクトの舞台裏に巣食う魑魅魍魎(ちみもうりょう)たちの姿ががくっきりと浮かび上がってくること請け合いです。

 

上田「別物」論の真っ赤なウソ…「駅橋上化×新図書館」の財布の中身は一緒だった~補助金行政のツケがいま、ジワジワと!!??

  • 上田「別物」論の真っ赤なウソ…「駅橋上化×新図書館」の財布の中身は一緒だった~補助金行政のツケがいま、ジワジワと!!??

 

 「駅の橋上化と図書館の整備自体は別々の事業でありますけれども、今後は図書館の整備をJR花巻駅東西自由通路整備の計画にまとめ、都市再生整備計画上は一つの計画として実施するということも場合によってはあるのではないか、というようなご意見もいただいています。そういった可能性も含めて、我々としては図書館の整備を都市再生整備計画として採択していただくことを目指したい、国の補助の予算化をお願いしたいと思っております」(令和7年10月2日開催の定例記者会見より)

 

 上田東一前市長が4選出馬の断念を表明した2週間ほど前の令和7年9月18日、国土交通省に市議を帯同した同市長の姿があった。中野洋昌大臣(当時)を前に回りくどい言い回しで、冒頭のような要望を伝えた。これまで議会や市民に対し、頑(かたく)なまでに繰り返してきた駅橋上化と新図書館との「別物」論が突然、「ワンセット」論に豹変(ひょうへん)…得意技の“東大話法”(目くらまし)が音を立てて、瓦解(がかい)した瞬間でもあった。次期市政への“置き土産”のつもりだったのだろうか。

 

 「本市が推進する、JR花巻駅を中心とした災害に強い都市拠点及び魅力あるまちづくりを確実に進めるため、JR花巻駅東西自由通路や西口駅前広場及び新花巻図書館整備が円滑に進捗(しんちょく)できるよう、要望額に対して充分な支援をお願いします」(市HPから)―。上田市政を引き継いだ小原(勝)市政下で、6月1日に開かれた議員説明会…配布された資料を見て、目が点になった。近く、財務省と国土交通省に提出する予定の要望書には駅橋上化と新図書館との“相乗効果”によるまちづくりビジョンが臆面もなく記されていたからである。

 

 時をさかのぼること10年前の平成28(2016)年6月、上田前市政の政策基盤となる「立地適正化計画」が策定され、新図書館の立地場所については「(病院跡地を含む)まなび学園周辺」と明記された。その4年後の令和2(2020)年1月、まさに青天の霹靂(へきれき)を地で行くような「住宅付き図書館」の駅前立地構想が天から降ってきた。当ブログで再三、言及してきたように「図書館迷走劇」のこれが始まりだった。

 

 「都市再生整備計画」(花巻駅周辺地区)―。令和6(2024)年2月、駅前開発に特化した計画が新たに策定された。同10年度までの5年間を期間とする計画で、国の財政支援を受ける主要事業として、「駅橋上化」事業と西口駅前広場整備、新花巻図書館整備の3点セットがそろい踏みした。交付対象事業費の総額は7,246,1百万円で、うち国庫補助は3,623百万円になっている。

 

 では、当初の「病院跡地」への立地とは一体、何だったのか。「駅前立地」へ至るまでのこの間、病院跡地への図書館立地が本格的に検討された形跡は全くない。それどころか「候補地比較」調査の中で、病院跡地には“災害リスク”が存在するということをことさらに強調していたのが記憶に新しい。ということは、最初から補助金獲得のための単なる“当て馬”だったということであろう。つまりは市民に対して、ウソをつき続けてきたということに他ならない。

 

 新図書館の概算総事業費は2年前の時点で、約39・9億円と見積もられ、うち国への補助金の申請予定額は約15億円。その時からさらに、1年半近くが経っている。イラン戦争をきっかけにした原油不足や物価高騰、人件費の値上がり…。いま、全国で公共施設の受難劇が続いている。県内でも一関市や盛岡市などの駅前開発が建設費の高騰などで暗礁に乗り上げている。当市だけが「対岸の火事」と能天気に構えていて良いはずがない。

 

 「別物」論を振りかざして市民をあざむき、「ご飯論法」(東大話法)を駆使して、議会を翻弄(ほんろう)した前市政、そしてその“負の遺産”を検証することもなく、「市民一丸」だけを空しく叫び続ける現市政。さらには、議論を深めることなしに図書館の「駅前立地」にゴーサインを出した議会側…イーハトーブの「二元代表制」はまさに、崩壊の崖っぷちに立たされている。行政の監視役が求められる、その市議会議員選挙(夏の陣)はわずか2か月後に迫っている。

 

 駅前開発の3点セットに要する総事業費は現時点でざっと、100億円近くに上る。うち、JR側が負担するのは既存こ線橋の撤去費用(約4億円)だけで、駅前開発の“果実”をほぼ、タダで手中に収めつつある。その起工式が今月8日に現地で行われ、令和10(2028)年秋ごろの供用開始が予定されている。花巻市当局の“土下座”行政に勝利したJR側の高笑いが耳元に聞こえてくる。そして、その鼻先には“利権”に群がるあの隠微なにおいが漂っている。ウソでウソを塗り固める永田町の高市“騒動”(誹謗中傷動画)と瓜ふたつではないか。どっちも根っこが腐れ切っている。

 

 

 

 

(写真は仮駅舎の建設に着手したJR花巻駅(右)と新図書館の建設が予定されている元スポーツ用品店(駅舎とホテルに挟まれた白い2階建て)。ラッシュ時には出迎えの車などでごった返す=花巻市大通りで)

 

 

 

《追記》~「駅橋上化×新図書館」による駅前の賑わい創出に疑問符!!??

 

 「当初、立地適正化計画の中に明記された病院跡地の方が地理的に見ても中心市街地の活性化を促すのではないか」―。6月15日開会した市議会3月定例会の一般質問で、本舘憲一議員(はなまき市民クラブ)はその波及効果に疑問を投げかけた。これに対し、小原勝市長は「駅前の二大プロジェクトが(上町など)既存の中心市街地の賑わい創出に波及すると信じている」と苦しい答弁に終始した。

 

「住民投票」を実施して、民意を問い直してほしい…「病院跡地」への図書館立地を求める市民団体が市長へ要望書を提出!!??

  • 「住民投票」を実施して、民意を問い直してほしい…「病院跡地」への図書館立地を求める市民団体が市長へ要望書を提出!!??

 

 「住民投票を実施して、民意を問い直してほしい」―。新花巻図書館の駅前立地が急ピッチで進む中、「病院跡地」への立地を望む「花巻病院跡地に新図書館をつくる署名実行委員会(瀧成子代表)が4日、小原勝市長に対し、以下のような内容の要望書を提出した。応対した梅原奈美・生涯学習部長は「10日間を目途に市側の考えを文書でお伝えしたい」と答えた。

 

 署名実行委員会は「新花巻図書館を考える会」「まるごと市民会議」「イ-ハト-ブ図書館をつくる会」の三団体で構成され、2023年11月には賛同署名4,730筆を添えて、当時の上田東一市長に請願書を提出。その後も街頭署名などを続け、署名総数は全国で10,269人に達し、うち市側が精査した花巻在住者は6,181人に上っている。このほか、ネット署名数も直近で5,895人を数えている。

 

 

 

 

 

花巻市長 小原 勝 様
 

花巻病院跡地に新図書館をつくる署名実行委員会(代表  瀧 成子)
 

 

要 望 書

 

 

 新花巻図書館の「駅前立地」へ向けた動きが着々と進められています。しかし、私たち市民はこの間の経緯についてはほとんど知らされないまま、現在に至っています。この際、市長に委ねられた重大案件のひとつであるこの図書館事業について、住民投票の実施をお願いいたします。

 

 今年7月には市議会議員選挙が予定されており、議会構成の大幅な入れ替わりも見込まれます。従って、今後の市の意思決定に際しては、前市政が駅前立地を決定した経緯を、新しい議会体制に対して丁寧かつ体系的に説明し、議会としての再確認・議決を得る手続きが不可欠です。そのためには「駅前か病院跡地か」―という市民を二分した民意をもう一度、問い直すことが最低限、必要だと考えます。

 

 「花巻市まちづくり基本条例」(平成20年3月制定)は「住民投票」(第10章)について、以下のように定めています。「市長は、市政に係る重要事項について、住民の意思を市政に反映するため、住民投票を実施することができます」(第24条1項)、「住民投票の投票権を有する者は、住民のうち年齢満18年以上の者とします」(第25条5項)

 

 今夏の市議選ではこの図書館問題も争点のひとつとされており、住民投票を同時に実施する意義は格段に大きいと思います。小原市長の早期の決断を求めます。住民投票こそが、民主主義の原点だと信じます。

 

 

 

 

(写真は市川清志生涯学習部長(当時)に署名簿を手渡す瀧さん(左)ら関係者(2023年11月27日、花巻市役所で)

 

 

 

 

《追記》~イーハトーブの”文春砲”!!??

 

 冷やかしなのか励ましなのか―匿名を名乗る性別不明者から、こんなコメントが届いた。「連日の市政批判、高市首相に爆弾を投下し続ける”文春砲”(誹謗中傷のネガキャン)にそっくり。お次も楽しみにしてます」。別に好き好んでやっているわけではないが、俳優の菅原文太さん(故人)の決めゼリフは大好きである。

 

 「(市長さん)、弾はまだ残っとるがよう…」(映画「仁義なき戦い」広島死闘編、1973年)

 

 

 

 

設計業務の受託業者から回答…ぜひ、賢治のふるさとならではの「新図書館」を!!??

  • 設計業務の受託業者から回答…ぜひ、賢治のふるさとならではの「新図書館」を!!??

 

 新花巻図書館の設計業務を受託した「昭和設計・tデ・山田紗子建築設計事務所共同企業体」(JV企業体)に対し、5月12日付で公開質問状(5月31日付当ブログ参照)を送付していたが、本日(6月3日)、封書で回答が寄せられた。郵便事情で延着したと思われるが、誠意ある対応に感謝したい。「花巻らしい図書館として、宮沢賢治専用スペースの設置方法について検討する」(業務委託契約書)とあるように、世界一の“賢治”図書館を目指してほしい。以下に回答の全文を掲載させていただく。

 

 

 当共同企業体(JV)は、新花巻図書館整備基本・実施設計業務委託プロポーザル実施要領に基づき応募を行っており、その要領に記載された敷地に対する図書館の設計について提案を行ったものです。

 

 花巻市が建設場所について市民も交えて議論を行ってきたことについては、ホームページや基本計画において認識しておりますが、今回の設計にあたっては、契約書に示す仕様により基本・実施設計を行う契約であるものと理解しています。

 

 計画配置案の作成にあたっては、当該建物レイアウト案が建物建設工事を行う際に鉄道近接施行に該当しないことを念頭とすること、また、市民参加型ワークショップでの意見を踏まえて検討するものと理解しております。現在、設計では多目的広場やなはんプラザとの連携とともに、駅舎と相互に利用を促し合う新図書館とするべく、駅前ロータリーとの繋がり方の検討を進めております。

 

 一方で、早期の新図書館を整備するために、近接地で工事が行われる駅橋上化、東西自由通路事業とは、工事時期による施工手順などについては、調整を行う必要があると考えております。

 

 ダクトについては、環境的な役割を持つ特徴的なものと考えたことから名付けたものですが、このダクトをもって新図書館の“賢治的”なことを象徴する意図ではなく、あくまでも名称としてのアイデアでありました。この名称に使用については、今後再検討を行います。

 

 星めぐり回廊については、基本計画の基本方針に記されたように、花巻の先人や歴史・風土が宮澤賢治や萬鉄五郎を生み、そして高村光太郎も花巻に招いた、そしてこの学びの精神が、さらには菊池雄星投手や大谷翔平選手を輩出するなど、新しい図書館がこれからの未来につなげる子どもたちを育てる意味で、そのような先人や郷土史的な資料、賢治や光太郎の関連書籍などを「星々」としてめぐることができる回廊とするなどを検討しているところです。

 

 宮沢賢治については、知名度が非常に高く、その世界を実現するのは難しい面もあると考えており、ご意見をお持ちである方も多いと思います。現代の羅須地人協会的な、「学びから実践」につながる施設として展開できるようなフレキシブルな空間とすることも検討を行っておりますが、良いごアイデアなどがありましたならば、ご意見くださいますようお願いいたします。

 

2026年5月29日

 

 

 

(写真は公開プレゼンテーションで示された内部構造デザイン=市HPに公開された動画から)

 

 

 

 

《追記》~建設費などの高騰で一関駅前に続いて、盛岡駅前開発も暗礁へ!!??

 

 盛岡市は(6月)1日、JR盛岡駅西口に複合施設を整備する構想について、民間事業者対象の市場調査結果を市議会全員協議会で公表した。市は民間主導の整備・運営を想定し、6月中の基本構想発表を目指していたが、建設費高騰で「民間単独整備は困難」という意見が多く寄せられた。市は官民連携や市の関与を含めて検討する。

 

 複合施設の整備が検討されているのは、市有地とJR東日本所有地の計約4500平方メートルの未利用地。交通ターミナルやオフィスなどを整備する構想だ。市場調査結果では、駅直結の好立地を高く評価する声があった。一方で、「収益化まで固定資産税の減免や税金の免除が必要」「最大のリクス要因は工事費の高騰と収支の不確実性」など民間単独による事業成立に否定的な意見が目立った。内舘茂市長は2日の定例記者会見で「少し幅を広く持ちながら、良い方法を考えたい」と語った(2日付「毎日新聞」電子版)

 

「歪(ゆが)められた」―設計業務…「駅橋上化」事業は図書館設計とは切り離してほしい~何から何まで真っ暗闇よ!!??

  • 「歪(ゆが)められた」―設計業務…「駅橋上化」事業は図書館設計とは切り離してほしい~何から何まで真っ暗闇よ!!??

 

 「設計を請け負った側もある意味で、被害者かもしれない」―。新花巻図書館の設計業務を受託した「昭和設計・tデ・山田紗子建築設計事務所共同企業体」(JV企業体)に対し、選定に至るまでの経緯を5月12日付で公開の形で質問していたが、求めていた期限(5月末日)までに回答はなかった。しかしその一方で、新図書館の「駅前立地」に至る経緯について、行政側が受託者側にきちんと説明してこなかった疑いが強まり、肝心の設計業務が逆に歪められたのではないかという新たな闇(やみ)が浮き彫りになってきた。

 

 新図書館と背中合わせの位置に建設される「JR花巻駅橋上化」事業(東西自由通路)は6月8日に起工式を迎え、2028(令和10)年秋ごろの供用開始を目指している。一方、新図書館のオープンは2030(令和12)年が目途とされており、順調にいけば4年後には合わせて総額100億円近くに及ぶ二大プロジェクトが駅前にお目見えすることになる。ところが、駅前の光景を一変させるこのプロジェクト建設をめぐって、不可解な出来事が舞台裏で相次いでいた。

 

 「花巻駅の既存駅舎、計画されている東西自由通路の図面があれば提供していただきたい」、「JR東日本花巻駅と屋根や空中デッキなどで接続することを計画してもよろしいでしょうか」、「花巻駅と図書館の二階レベルを接続するような計画はありますか」―。新図書館の設計業務にかかる公募プロポーザルに応募した企業体からこんな質問が相次いだ。建築設計のプロフェッショナルとしてはある意味、当然の“プロの目”と言える。これに対し、市側は「別の計画として、提案願いたい」と突っぱねた。

 

 この問題は令和7年9月定例会の一般質問でも取り上げられ、当時の上田東一市長はこう答弁した。「東西自由通路、橋上駅と図書館はそうではないという方いましたけれども、別のものなのです。別々に進めてきたのです」(会議録から)。上田市長は同じ議会答弁でこうも述べている。「新花巻図書館の整備に関しましては、市が旧スポーツ用品店敷地に図書館を建てることを前提として、JR東日本が、それが条件になっているということです、図書館造らないと売ってくれないのです」(会議録から)

 

 「(図書館と橋上化とは実は)ワンセットであるが、別物である」―。絵に描いたような“二枚舌”ではないか。この二つの事業がJR主導で進められてきたという事実を市民の目からそらすための詭弁(きべん)…(市長の出身大学をもじった)東大話法「ご飯論法」が全開である(※「朝ごはんは食べたか」という問いかけに、パンを食べていたにもかかわらず「ご飯(コメ)は食べていない」などという論点ずらし)。いま永田町で大流行(はやり)の高市総理のあれである。

 

 

 一方で、事業内容が「別物」だとしても(いや、確かにそうであろうが)、この二つの巨大プロジェクトが同じ駅前に背中合わせに並び立つという光景はプロにとって、逆にその相関性が刺激されるのは当然である。今回、設計業務を受託したJV企業体は駅前の賑わい創出のひとつとして、「駅前プラットホーム」構想を打ち出している。しかし、人流に大きな変化を及ぼすであろう「駅橋上化」事業には一切、触れられていない。仮に、この別物論が陰に陽に影響していたとすれば、行政側が結果として設計業務を歪めたということにもなりかねない

 

 「駅前か病院跡地か」―。新図書館の立地場所をめぐって、市民運動の側に民意を問い直すための「住民投票」の実施を求める動きが出ている。公開プロポーザルの際、JV企業体は賢治色を打ち出すため、館内の空調施設(ダスト)に「又三郎シャフト」なる命名をほどこした。賢治の物語風土にどっぷり浸かってきた私の肌感覚に合うわけがなかった。ビル群に囲まれた狭隘な立地環境が結局、それを余儀なくさせたのではないのか、と思うことにした。ある図書館愛好者はこう語っている。

 

 「もしそれが事実なら、建築設計のプロ集団のプライドを傷つけたことにもなる。この際、立地場所を賢治ゆかりの病院跡地に変更し、同じJV企業体のプロの手で思いっきり、銀河宇宙をデザインしてほしい。そもそも、この土地は市側が当初第一候補に挙げ、すでに市有地になっている。いまこそ、急がば回れの原点に回帰する時ではないか。霊峰・早池峰山を仰ぐこの地にイーハトーブの未来を描きたい」―。ストンと納得した。市側が新図書館と「駅橋上化」事業が“別物”だと言い募るなら、尚更のこと…

 

 「生まれた土地は荒れ放題、今の世の中/右も左も真っ暗闇じゃござんせんか/何から何まで真っ暗闇よ/すじの通らぬことばかり…」(「傷だらけの人生」)―。鶴田浩二が耳元で唸っている。

 

 

 

 2026年5月12日

 

「昭和設計・tデ・山田紗子建築設計事務所共同企業体」殿

 

                         元花巻市議会議員 増子 義久

 

 

〈公開質問状〉~新花巻図書館の設計業務について

 

 

 新花巻図書館の設計業務に日々、精励されておられることに敬意を表します。貴共同企業体は公募プロポーザルに応募した61企業体の中から選ばれたプロ集団で、当市のシンボルである公共図書館の設計業務を貴企業共同体に委ねることができたのは一市民としても大きな喜びです。

 

 そんな中、市側が一方的に進めようとする「駅前立地」の経緯については今なお、疑念を抱く市民は少なくありません。「民主主義の砦」とも言われる公共図書館の未来に禍根(かこん)を残さないためにも以下の諸点についてのお考えをお聞かせいただければ幸いです。この2月に就任した小原勝市長はすでにメディアなどを通じて、駅前立地の実現を内外に表明している折柄、市民の疑念を払拭することが喫緊(きっきん)の課題になっています。お忙しいところ恐縮ですが、今月末(5月末日)までに文書(メール)にてご回答をいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

 

1)新花巻図書館の「駅前立地」に至る経緯について、市側からどのような説明がありましたか。もしあったとすれば、「旧花巻病院」跡地への立地を求める、いわゆる“立地”論争への言及はありましたか。また、建設予定地のJR所有地が未だに市有地として、取得されていないという事実については知らされているでしょうか。

 

2)「業務委託契約書」(建物配置案の作成)の項に「図書館建物と既存及び現在計画中の周辺施設等との調和を考慮し…」という記述があり、計画中の施設の中には今月7日から仮工事が始まった「JR花巻駅東西自由通路(駅橋上化)」事業も含まれています。

 

 ところが、令和7年11月24日に行われた「公開プレゼンテーション」においては、駅橋上化事業についての言及は一切、ありませんでした。そもそも、建築設計のプロフェッショナルが背中合わせに並び立つ二大プロジェクトの相関性に無関心なのは余りにも不自然に思います。この立ち位置の違いの背景に何があったのか、ご説明をお願いします。

 

3)同じ「業務委託契約書」の中の設計与条件のひとつに「花巻らしい図書館として、宮沢賢治専用スペースの設置方法について検討するものとする」という記述があります。プレゼン資料の中には様々な工夫を凝らした着想もあります。ただ、そのひとつの「又三郎シャフト」という空調設備(ダクト)については、いわゆる“賢治的”な風土感覚に照らしてみても大きな違和感を抱かざるを得ません。

 

 一方、当市では「ふるさと納税」(旅先納税)のひとつとして、「はなまき星めぐりコイン」(電子商品券)を返礼品に当てています。こうしたある種の賢治“利権”に対しては賢治ファンからも「目に余る」という批判が聞かれます。

 

 「賢治ワールド」は銀河宇宙にまで伸びる広大無辺な「物語世界」(ナラティブ)です。駅前のビルの谷間の中で果たして、本当の“賢治”を演出するのは可能でしょうか。建築設計のプロフェッショナルとしての正直なお気持ちをお聞かせください。

 

 

 

 

(写真は公開プレゼンテーションに臨んだ「昭和設計・tデ・山田紗子建築設計事務所共同企業体」のメンバー=令和7年11月24日、市文化会館で。市HPに公開された動画から)

 

 

 

《追記ー1》~納期遅延をAIに聞いてみた!?

 

 「誤政道」を名乗る方から、以下のようなコメントが届いた。当市の「新図書館号」は川端康成とは真逆の抜けることがない「長~い、トンネルの中を走り続けているのではないか」と心底、思った。まさに「真っ暗闇じゃござんせんか」―

 

 

 民間事業者は納期を守るものと思ったので、期限内に回答がないのは「納期遅延」になるかと考え、AIに聞いてみた。納期遅延への対応は、「判明した時点での迅速な連絡」と「誠実な謝罪・代案の提示」が最も重要です。ビジネス上の信頼関係を維持・回復するために、適切なステップで速やかに対応しましょう」とのこと。プレ室設置とかかっこういい感じだけど、市民の素朴な質問になしのつぶてなのかなあ。受託した設計業務委託料の原資は市民の税金だと思うけど、それでいいのかなあ。

 

 

 

《追記―2》~「一部」市民への冒涜ではないか!!??

 

 5月定例記者会見(26日開催)で、以下のようなやり取りがあった(市HP)。看過できない文言として、テークノートしておきたい。市長公約の「市民一丸」にとって、一部の市民は”人外”ということか。そして、元記者の端くれとして言わせてもらえば、仮に反対意見があるのならその理由をきちんと取材するのがメディアの最低限の矜持(きょうじ)ではないのか。

 

 

(記者)新花巻図書館について、一部、反対運動がまだ続いているようにも聞いている。基本設計も始まっているが、現状の考えや今後のスケジュールなど変更がないことでよろしいか。

 

(小原勝市長)私としましては反対の意見もあるということをお聞きしておりますし、それぞれお考えがあるということも承知していますが、スケジュール通り進めていきたいと思っております。建設場所についての変更も考えていないところです。