燃焼器具による室内空気汚染と防止 その3

先週に引き続き、燃焼器具による空気汚染と防止についての記事です。

(一酸化炭素とヘモグロビン・二酸化炭素の問題点)

 

一酸化炭素とヘモグロビン

先も述べたように、一酸化炭素の恐ろしさは、どんなに酸素があっても一酸化炭素が発生していると体内に血液を運ぶヘモグロビンが一酸化炭素と先に結び付いて、一酸化炭素中毒を引き起こしてしまうのです。一酸化炭素中毒になるといくら呼吸をしても酸素が体内に運ばれなくなりますから、まず最も酸素を必要とする脳がダメージを受けて意識が混濁し倒れ、そのままにしておくと窒息死と同じように死に至ります。下の表・1がその経過です。

酸素欠乏症とは

空気中の酸素濃度が10%未満の空気を「酸素欠乏空気」といいます。この酸欠空気を吸入したときも、一酸化炭素中毒と同じように窒息病状をを示します。

 

二酸化炭素の問題点

地球温暖化の現況とされる二酸化炭素は、植物にとっては光合成(炭酸同化作用)によって養分を作り出すために必要なものです。

また光合成の過程で二酸化炭素を酸素に変える働きがあります。森林の伐採が二酸化炭素増大の原因であるという事もこれによって理解できるでしょう。

二酸化炭素は大気中に約400ppm含まれ、燃焼中の炭素成分が完全燃焼したときに発生します。人間が一回呼吸するごとに吐き出す二酸化炭素は約4万ppmで、大気の100倍の濃度の二酸化炭素を排出しています。

室内の空気汚染の度合いは、この二酸化炭素濃度を計測することで知ることができます。

室内濃度が10000ppmを超えると健康上悪影響を及ぼすといわれ、規制値は1000ppm以下とされています。

一酸化炭素ほど怖いものではありませんが、地球温暖化の大きな原因物質にもなっています。

 

 

 

2018.10.07:m-seino:[清野 光芳/レポート集]

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