体感温度と快適環境(不快指数)

いよいよ梅雨の時期を迎えましたね

じめじめ・むしむし体にこたえる時期です。

そこで今回は、以前にも紹介しました不快指数について考えます。

不快指数を考えるには、まず体感温度の話をしなくてはなりません。
体感温度とは、まわりの温度が、体温よりも低ければ、人体との空気の間に温度の差
じるので、対流による熱の発散が行われます。空気温度が、低いときには、まわりの
壁や床の表面温度も低くなるので、輻射による熱の発散も行われ、実際温度よりも低温
に感じます。これが冬の寒さです。逆にまわりの空気の温度が体温に近くなると人体と
の温度差が小さくなり対流や輻射による熱の発散が十分に行われなくなりますが、
今度は、発汗による潜熱の発散で体温調整を行います。周囲の湿度が高いと発汗による
蒸発が十分に行われなくなり、不快な気持ちになります。これが夏の蒸し暑さです。

冬期に周囲が寒くてもたき火をすると直接火の暖かさが感じられるのは、直射熱(顕熱)
が空気の冷たさに関係なく光のように移動してくるからです。太陽光の暖かさは代表的
な顕熱です。このように体感温度は、周囲の壁などから輻射熱や湿度環境によっても大
きく変わります。

潜熱と顕熱で感じられる夏の体感は、大よその目安として下図の不快指数で表現するこ
とが出来ます。




(指数が70~74で不快を感じ始め、75~79で半数以上が、80~85で全員が不快と感じ
86を超えると我慢できなくなる。)

蒸し暑いのは、たまりませんね・・・

こんな時でも小さなエネルギーで、快適な環境を保つことが出来る高性能な住宅に
住みたいですね。

(気流などをうまく利用して、輻射熱の影響を防ぐことで室内を涼しく保つことが
可能となります。又、快適空間には湿度のコントロールも欠かせません。)

2015.06.27:m-seino:[清野 光芳/レポート集]

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