換気の話3(換気と結露)

では、昨年暮れに続き換気のお話です。

昨年もお話しましたが、昔の換気はほぼ局所換気で、魚などを焼いたとき
に速やかに排煙と消臭するために使用されておりました。

これは、空気質を守ると言うより局所的な消臭・排煙が主な役目でした。
(室内に臭いがこもる住宅は、換気が不十分だと言うことになりますね。)

換気と結露の関係は、暖房器具や炊事の時の水蒸気量、浴室等の水回りにも
関係しますが、最も結露に関係するのは開放型の石油ストーブなどを使用
している場合です。(ファンヒーターも含みます)



石油ストーブの場合は、燃焼させた石油とほぼ同等の水分が放出されるから
です。

開放型の石油ストーブの使用をやめて、暖房器具を水蒸気の発生しない
電気式等の器具にして24時間換気装置に改修することでだいぶ結露を
の発生をとさえることが可能です。(当然高気密・高断熱の性能を備えた
家であることが必要です。)



従来の局所換気が問題なのは、排気だけで給気口がないからです。
鉄筋コンクリートの建物の場合などは、気密性能が高くなりますから
局所換気はほとんど空回りになってしまいます。

換気は断熱や気密性能と密接に関連するもので、断熱性能や気密性能が
改善されないと結露もまた完全に防止することが出来ません。

給気と排気のバランスがよく行われなければ結露を止めることは難しく
室内の臭いもまた局所換気だけは排出することは出来ません。

結露が大量に発生する住宅は、不快な臭いも排気することが出来ない
不健康な家と言うことになりますね。
2014.01.12:m-seino:[清野 光芳/レポート集]

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