自然力を活用する「自立循環型住宅」とは その2

前回の続きのお話です。


寒さに対しては閉じる技術、暑さに対しては計画的に通風が可能な、開く
技術を集大成させた開放型の住宅で、暖房や冷房で、閉じたときには、高断熱・
高気密性能を発揮する住宅性能を持つことが「自立循環型住宅」の基本的な
概念です。

 ヨーロッパ型の「パッシブハウス」は、暖房エネルギーをゼロに近づける
「無暖房住宅」いう考え方になりますが、「自立循環型住宅」では、風力や
太陽光を自然のままで室内に取り入れて活用しようとする考え方です。

 いずれも住宅性能を高めることで使用するエネルギーを極力少なくし、太陽光
や風力などの自然エネルギーの活用と共に太陽光発電や風力発電で、再生可能
エネルギーを積極的に活用して、省エネルギーを実現していこうとする考え方
です。

 ヨーロッパ型の「パッシブハウス」を導入して国内でも各地で「無暖房住宅」
の開発が始まっていますが、我が国ではこの「自立循環型住宅」こそ住宅性能
を重視した「ゼロ・エネルギー・ハウス」の原型となる技術ではないかと考え
られます。

 寒さに対しては、閉じる技術、しっかりとした断熱・気密性能を確保して、
太陽光を取り入れる無暖房住宅を目指し、暑さに対しては、開く技術で通風
を最大限に利用し、さらに暑くなれば、閉じる技術で、少しの冷房で最大限
の効果を得ることが出来る住宅性能、それこそが我々が求める未来型
「ゼロ・エネルギー・ハウス」の原型です。





 弊社のソーラーサーキットは、床下・壁体内・小屋裏の通風による

温度の制御を行う工法ですので、上記で述べられている自然風の利用と

制御は屋内の通風経路上の開口部の確保や卓越風向に応じた開口部の配置

などですので、同じものではありませんが、これを加えて考えれば、

性能的にはより高いものが望めるでしょう。自然のエネルギーを利用して

省エネルギー性能を高めていく考え方は、これからの住宅にとって大切な

技術であることは間違いありません。地球環境のためにも快適性と省エネを

両立させた高性能住宅を住まい方を含めて考えていかなければなりませんネ
2013.04.28:m-seino:[清野 光芳/レポート集]

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