住宅と健康について その2

 今回も、住宅に関係する健康被害について考えるです。

では、早速ですが前回の続きでVOCが、子供に与える影響の続きのお話です。

「例えば、VOCによる化学物質過敏症の場合、私たちは肉体の許容範囲までは
何ら影響を受けませんが、化学物質が体内に蓄積されて許容範囲を少しでも超える
と一挙に化学物質過敏症が、発症してしまいます。これが恐ろしいのです。

 成人の場合は耐性もあり、肉体的な変調で極端な症状が出る前に化学物質過敏症
に気づくことが出来るかもしれませんが、肉体的にも許容量が少ない幼児や子供達、
肉体的に衰えて抵抗力が弱っているお年寄りは発症も早く、しかも症状を明確に訴え
ることも出来ませんから、化学物質に汚染されてしまった最悪の状態で、汚染被害が
確認される場合が多いからです。

 完全に発症してしまえば、症状から原因が突き止められますが、その場合は、
その住宅を捨てるしか方法がありません。

 有害な化学物質が身体の許容量を超えた子供は、常に具合の悪い状態が続いている
のですが、自分の身体の不調を言葉としてうまく表現ができません。

 やっかいなのは、同じ住宅に住んでいても大人の場合は許容量が大きく、なかなか
症状が現れないので、子供のおかれている危機的な状況が理解も判断もできないのです。

 今、規制のない時代を振り返ってみますと、ビニールクロスのノリの臭いは、明らかに
ホルムアルデヒドだと分かります。下駄箱や食器戸棚に使用されている合板の臭い、
この臭いこそが、あの新築特有の嫌な臭いの正体だったのです。」

化学物質過敏症が子供達やお年寄りの与えるダメージ考えると恐ろしいですね。
健康を守ための性能が大変重要なことがよく解りますね。

きれいな空気家に住まうことは、とても大事なことです。

展示場や現場見学会に出向く機会がありましたら目を閉じて深呼吸してみて
ください。その場の空気を感じてみてください。
2013.03.16:m-seino:[清野 光芳/レポート集]

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