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木材の話その6

木材の話・・・木材は住宅に適しているのかについて考えてみます。

今回は、【親和性】についてです。

人に優しい、眼に優しい木の感触



フローリングや板などに加工された木材は、鉄やコンクリートなどの様に
表面がかたくなく、滑らかで柔軟性に富み弾力性があります。 この柔軟
性が、日常生活の歩行による疲労を抑制します。比重もあまり大きくない
ので軽くて吸湿性があり、熱伝達.・熱伝導も金属に比較すると格段に小さ
いので断熱性・熱絶縁性も大きく、肌触りも非常に良いのが特長です。
また、木材は波長の短い有害な紫外線を吸収してしまう優れた特長もあり
ます。さらに木材は金属のように光をギラギラ反射せず、木材の表面の微
妙な凹凸が光を散乱させて、柔らかい反射光に変えてくれます。昔から森
林の緑を見続けていると目の疲れが治るとも言われていますが、建築用材
になっても同じように木材は、眼に優しい特徴を持っています。

木材は人に優しい建築資材ですね

2015.10.10:m-seino:コメント(0):[清野 光芳/レポート集]

木材の話その5

木材の話・・・木材は住宅に適しているのかについて考えてみます。

今回は、【断熱性】についてです。

木材の断熱性能




同じ50mmの試験体で断熱効果を比較した場合、木材は、押し出し法

ポリスチレン断熱材の1/3程度の性能があります。鉄筋コンクリートの

場合は、気密性能は高くなりますが、断熱性能はかなり劣ります。土壁

の場合は鉄筋コンクリートよりも優れていますが、断熱材としての効果

は期待できません。鉄の場合には、熱伝導率が高すぎて失熱量が非常に

大きくなり比較できません。このように木材は断熱性にも優れた住宅素

材として最も適している材料です。
2015.10.04:m-seino:コメント(0):[清野 光芳/レポート集]

木材の話その4

木材の話・・・木材は住宅に適しているのかについて考えてみます。


今回は、【防虫性】についてです。


ダニは木を嫌う!


ダニはアトピーや喘息を引き起こす主要なアレルゲンです。そのダニの
棲息数を調べてみると、住宅のカーペット床には100匹程(㎡あたり
:8~9月の平均)棲息しており、木の床(フロア・フローリング)では
カーペット床の棲息数の1/3以下(㎡あたり:8~9月の平均)となって
おります。これは木の床(木材)の調湿効果により湿度が低く保たれ、
ダニの棲みにくい環境となっているためです。また、木の香りの成分で
ある精油が及ぼすダニの行動・繁殖・抑制効果、並びに木の床は掃除がし
やすくゴミ・ホコリがカーペットの床に比べてたまりにくい為です。ダニ
が木を嫌うのは、生物学的にダニの繁殖に適さないことが要因だと言われ
ています。




よく知られていることですが,木の床はいいですね。

(人にやさしく・ダニに厳しい)
2015.09.22:m-seino:コメント(0):[清野 光芳/レポート集]

木材の話その3

木材の話・・・木材は住宅に適しているのかについて考えてみます。

今回は、【耐火性】についてです。

木材は火災の時に火にさらされても表面が炭化し、燃え進む速度は
1分間に6mm程度とされています。



木材・鉄・アルミの三種類の構造材料で載荷加熱(おもりを載せて
加熱)試験をした結果、アルミや鉄は3~5分で強度がなくなりま
すが、木材は15分たっても60%の強度を保ち続けることがわか
りました。従って火災時でも断面が大きい柱や梁などから出来てい
る木造住宅は、構造体としての強さは鉄骨造りなどより長時間維持
できると言えるのではないでしょうか。
2015.09.13:m-seino:コメント(0):[清野 光芳/レポート集]

木材の話その2

木材の話・・・木材は住宅に適しているのかについて考えてみます。

今回は、【調湿性】についてです。




木は空気中の湿気を吸い込んだり、吐き出したりする調湿機能を持って

います。このため仕上げ材に木をふんだんに用いた木造住宅は、室内の

湿りすぎ、乾きすぎを抑える事が出来ます。木の調湿効果を物語る代表

的な例は、奈良・正倉院の校倉造りです。正倉院の中の宝物が千古の昔

からいまだにきちんと保存されているのも、倉の中の調湿が木材によっ

てうまく行われてきたためです。木材は加工された後も息をしています。

湿度が高いと吸湿し、乾燥すると湿気を放出します。これが「木は天然

のエアコン」と言われるゆえんでもあります。
2015.09.06:m-seino:コメント(0):[清野 光芳/レポート集]