観光農業のカリスマ 工藤順一
▼南陽市で講演いたしました。
平成18年2月24日(金)於:南陽市 ハイジアパーク南陽で、観光農業に関する講演会が開催され、その講師として私が講演して参りました。
今回の講演会は、初夏と秋に開催された現地体験モニターの結果を踏まえながら、今後の観光農業のあり方を更に深めていくためのものとのこと。更には、異業種ネットワークの構築(共存共栄)が観光農業成功の鍵と考え、市内各団体のご協力も得ての開催と、大変内容のある事業だと思います。
主催は上野フルーツランド整備促進協議会・鍋田地区水田畑地化推進協議会、
参加者は上野フルーツランド整備促進協議会会員・鍋田地区水田畑地化推進協議会会員・椚塚地区水田畑地化推進協議会会員・南陽市果樹振興会員・南陽市観光推進会議会員でした。
南陽市は人口35,578人(平成16年現在)菊とぶどうといで湯の里で、「南陽」という市名は不老長寿にちなんだ中国の古語「南陽の菊水」に由来しています。山形県の南部置賜盆地の東北部に位置し、東には奥羽山脈、南から西にかけては吾妻山系と飯豊山系の山並みが一望出来、最北端には出羽山地の一部をなす白鷹山がそびえています。市中央部を南北に吉野川が流れ、またこれと平行して織機川も流れ、南端部を東西に流れる山形県の母なる川最上川と合流しています。北に丘陵、南に裾野が広がる美しい自然と、比較的温和な気候に恵まれた潤いに満ちた都市であります。(参考:河北年鑑)
また、山形県の観光農業の草分けともいわれる「観光ぶどう」とワインをはじめ、さくらんぼ、りんご、ら・フランスなどの果物も豊富な地域です。
開湯900余年といわれる赤湯温泉、日本三熊野の一つ宮内熊野大社、民話伝承施設「夕鶴の里」、日本さくら名所百選の地「烏帽子山公園」、泥炭形成植物群落の「白竜湖」など、歴史、文化、観光といった資源に恵まれています。
以前私は2度ほど南陽市を訪れて講演したことがあります。
平成14年11月:上野フルーツランド先進地研修 観光果樹園地視察
平成15年:南陽市観光さくらんぼ組合 講演
この度の講演テーマは、
「農業は無限の観光資源〜観光農業は感動のドラマ〜」でしたので、私が観光農業に関わるまで、関わって以降体験してきたこと、開発した商品等、さまざまな事例を紹介しながらお話しいたしました。
〜当日配布したレジュメ〜〜
1.これまでの取り組み(資料参照)
●元氣 → ドラマ → 人 → 金(地域活性)
●思いがあれば生まれる発想、決断、そして実行
●本物の価値と誠実さがアイデアを支える
●観光に敵はいない = 共存共栄・共生という視点
2.現在の観光(農業)における問題点と課題
●自分の地域の宝物(伝統・文化・芸能・人)に対する認識不足
●販売営業戦略の欠如(マーケッティングリサーチの重要性)
●行政主導型・縦型構造の限界 … 依存体質からの脱出
●既成概念と固定観念の壁
3.これからの展開
●地域の宝物発掘と再認識
●他業種・他団体との広域圏ネットワーク構築の推進
●体験型研修「食農育」といった観点からの戦略
●人材を人財へ = 育てることの重要性
当日は、パネルディスカッションも開催され、様々な意見交換が行われました。
パネルディスカッションのテーマは「観光果樹園地を活用した街づくり」で、私がコーディネーターとして参加しました。
パネラーは以下の通り
・上野フルーツランド整備促進協議会 会長 星隆氏
・鍋田地区水田畑地化推進協議会 副会長 沼部清伸氏
・赤湯温泉旅館協同組合サービス委員長 旅館丹波女将 石岡真理氏
・南陽市観光協会 会長 石川信美氏
・赤湯温泉通り商店街振興組合 理事長 小野健一郎氏
・潟nイジアパーク南陽 支配人 竹田武氏
・南陽市消費者連合会 会長 高橋伸子氏
パネラーそれぞれの思いやご意見を承り、私は、今後いかにして観光果樹園地を活用しながら街づくり、街の活性化に繋げていくかを以下の様に提言しております。
○農園、温泉、商店街、各種施設との連携を図り、イベント等で新たな出逢いを創出すること
○自分の住んでいる地域の全てを広く愛すること
○農業に携わる若者が、希望の持てる「面白い、売れる、儲かる」農業を通して、いきいきと明るく夢のある生活ができるようになること
2006.02.26:観光カリスマ/工藤順一
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