日曜日、家でお昼ご飯を食べるときについ見てしまうテレビ番組があります。
それは、NHKのど自慢。
皆さんご存じのとおり、地元の人たちが自慢の歌声を披露し、採点される番組です。
私は昔、この手の番組があまり好きではありませんでした。
一言でいえば、ダサいと思っていたのです。
わざわざテレビに出たいとか、一所懸命頑張った成果をみんなに見せたいとか、目立ちたいとか、そういうことが好きではなかったのです。
でも、今は番組に対する見方が変わりました。
司会者が次に歌う人を紹介するコメントを聞き、その人の気持ちや背景に思いを寄せ、一所懸命歌う姿を見ていると、心があったかくなるんです。
子供に向けて歌うお父さん、入院中の祖父に向けて歌うお孫さん、離れて暮らす家族に向けて歌う大学生、お揃いの衣装を身にまとい姉妹で楽しそうに歌う80歳を超えたご老人・・・いろんな想いを込めて歌う姿を見ていると、「みんな一所懸命生きているんだな」としみじみします。
日々生活している中、テレビに出られる可能性がある番組に参加しようと、歌うことが好きな人々が出演を目指して練習したり、衣装を作ったり・・・
そんなことを想像しながら見ていると、その人の人生が垣間見えて、心が豊かになる気がするんです。
日曜日の昼下がり、ほっこりあったかな気持ちになって、また1週間頑張ろうと思えるひとときが、私にささやかな活力を生み出してくれます。