昨年の12月に長井を初めて訪問したときの最大の衝撃は、
馬肉ラーメンなるものの存在だった。
巨大なイカのげそ天とそれを切り分けるための、
ごっついはさみが置いてあるというお蕎麦屋さんよりも、
衝撃的だった。
九州出身であるから、馬肉に親しみはあったけれども、意味が分からない。
馬肉ラーメンって・・・いったいなんなんだっっっ。
それから約二ヶ月半。
ついに馬肉ラーメンを食べるときが来た。
やってきたのは、山形鉄道フラワー長井線の今泉駅からほど近い、
「かめや食堂」
http://www.e-dcs.jp/kameya/
お店の横は見渡す限りの田園、
と言っても冬なので畑のようなモノが広がるのどかなところ。
(注:反対方向は住宅が立ち並んでいますが・・・)
そもそも馬肉ラーメン。
長井の人はかなりの愛好家というか、
たぶん地域外の人から見たら好事家とも言えるほど、
熱狂的に愛している人が多い食べ物らしい。
「私はどんなに忙しくても週に一回は通うけどね」
「でも、よその人には口に合うかなぁ~」
「紹介したけど二度目を食べた人はいなかった」
などと、名物を紹介しておきながら、
このように否定するかのような挑発的な言葉を並べられては、
食べずには居られない。
そう、沖縄で食べた「山羊汁」の時と同じ煽られ方だ。
都会の人にはこの味わからないよね!
とでも言いたげな、斜め上からの挑戦状。
まぁ・・・私も九州の田舎者なので、
挑発しているわけでは無いことは百も承知なのですけれど。
前置きはさておき。
中に入ると、小ぎれいななお店。
ラーメン屋というと、九州のラーメン屋が小汚く見えてしまうほどで、
一見すると、普通の定食屋という感じだ。
※写真無くてごめんなさい
そして、壁に掛けられたメニューを見ると・・・
[中華そば(大盛り)」
[中華そば(普通盛り)]
[中華そば(小盛り)]
※写真無くてごめんなさい×2
えええええええええええ!!
「馬肉」が無いじゃないかっっっ!!!
普通のラーメンだったら食わずに帰るっっっ
てなわけで、話を聞いてみると、お店のおかみさん曰く
「ウチは馬肉ラーメンしか無いよ!」
とちょっと憤慨したようにぶっきらぼうに返された。
お会計の時に、
「あんたがた都会の人やろ?」
と言われてしまって、そうでもないんだけどなぁ、、、と思いつつ、
「はい、東京から来ました」
と答えてみたところ、何やら不敵な笑みで返されました。
よそ者なので、知らんのです、はい。すみません。
などと弱気な私などは思ってしまうのだけど、
そういうのって、きっと、自分の出すものへの、
絶対的な自信の表れなのだと思う。
それはさておいて、長井では、どうやら、
「中華そば=馬肉ラーメン」「馬肉ラーメン=中華そば」
ということをらしい(憶測)。
で、注文するまで、どんだけ時間がかかってるんだって話ですが、
私はと言えば、オーソドックスに普通盛りを注文。
「注文してから作ります」
とメニューの脇に書いてあったが、
果たしてどこから作っているのか、は謎だが、
別段、麺を練っていたようでも、馬と格闘している様子も無く、
10分待たず、程なくラーメンが出てきた。
でかっ
「大盛りにしといたから」
というのは関西風の冗談だろうが、けっこうなボリューム。
聞いていたとおり、ナルトの代わりに、魚肉ソーセージが一切れ。
そして、チャーシュー(馬肉)が乗っている!!!
ktkr
麺は太麺。
そして何よりスープの香りがいい!
「ケモノクササ」がたまりません。
食欲をそそります。
お肉が、馬肉チャーシューなのですが、
一見筋張って硬そうなイメージが、しませんか?
口に入れてみるとびっくり。
これがとっっても柔らかい。
脂身が無いので、
とろける~、という柔らかさでは無いけれど、
噛んだ瞬間にふわっとして、そして”肉”の味が口の中に染み渡る。
うまかー!!
ちょっとシナチクがからかったけど(からい=しょっぱい)、
一気に食べ尽くしました。
次回以降、長井へ行くとき、
「今泉で下車して立ち寄ろうかな」
なんて真剣に考えています。