死刑反対論者は、その理由の一つに「冤罪」を上げる人が多い。
まさに、この袴田事件などがその象徴であろう。
古くは、帝銀事件などは「GHQ」の関与説が囁かれた。
また、古い日本の警察・検察の体質が、拷問による「自白」を根拠として裁判に臨むものが多かった。
だから、最近になって当時の重大事件の「再審」が増え「冤罪」認定されることが増えたのだ。
しかし、これは司法の「自浄努力」を認める必要がある。
「自白」を根拠と認めない方針転換。
そして、画期的だったのが英国発の「DNA鑑定」だ。
これによって、「時効」の廃止もできるようになった。
もはや現代日本での「冤罪」の危惧はないのではないか。
少なくも「恣意的」なそれは、である。
兎に角、48年の「人生」を取り戻すことはできないが、「名誉回復」できたことは喜ばしいことだ。
そして、「殺されなかった」こと。
残された「人生」を十分楽しまれることを、祈念したい。