Planning agency kaori
▼日曜随想
本日の山形新聞「日曜随想」は
浅倉担当分が掲載されております。
このホームページでも話題にしてます
「雑草ネタ」です(^^)
お読みいただければ幸いですー。
こちらは先月の掲載分の書き下ろしです。
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「企画にとって大切なものはー。」
「浅倉さんはどんな仕事をしているのですか?」。
名刺に印刷されたプランナーという文字を見て、
そう聞かれることがある。
コマーシャルや情報誌のアイデアを考えることもあれば、
ホームページのコンテンツ、
店舗の広告や運営方法を
オーナーさんと一緒にあれこれ練ったりと、
プランニングの分野は幅が広い。
企画をテーマにセミナーでお話するときのキーワードは、
「ビジョン」と「ミッション」だ。
ビジョンは将来の構想や展望。ミッションは使命や役割。
企画の基本として一般的に言われる「5W2H」は、
WHO(誰が)、WHAT(何を)、WHEN(いつ)、WHERE(どこで)、
WHY(なぜ)、HOW(どうやって)、HOW MUCH(予算)。
まずは決まっているものから当てはめて、
足りない部分の情報を集めていく。
途中で当初の予定が変更になることもあれば、
進路を変える方が
よりいい方向に進むと分かることもあり、
柔軟な切り替えも必要だ。
企画はかかわる人が多いほど、
さまざまな意見が飛び交い、錯綜もする。
プランナーとしては、このごちゃごちゃした状態も楽しく、
泣いたり落ち込んだり救われたりするドラマの中で
少しずつ物ごとが整理され、
目指す形に向う過程に感動がある。
そうしてワクワクするひらめきも生まれてくる。
私個人の経験では、
悩んで迷ってもがいている時に
手綱となるのが「WHY(なぜ)」だ。
イベントやキャンペーンなどでは、
より新しいもの、より奇をてらった
「WHAT(何を)」が要求されるけれど、
まずは「どうして行なうのか」に軸をおく。
これがしっかりしていれば、後々ブレる幅が少なくなる。
催し物であれば、
「色々な人に知ってもらいたい」
「たくさん買ってもらって今より利益を上げたい」
といったビジョンがでてくるかもしれない。
でもこれだけでは自己満足で終わってしまう。
個人的な得に対して、
人はわざわざ時間やお金を使ってくれたりしないから。
そこに添えるのが、もう一つのミッションだ。
大げさなお題目などでなくていい。
なぜ知ってもらいたいのか、なぜ利益を上げたいのか。
社会とどう関わりたいのか、どんなことで役に立ちたいのか。
働くという言葉は、
傍らを楽にすると教えてもらったことがある。
「自分が」ではなく、「傍らが」なのだ。
あまり大きな声ではいえないけれど、
広告やマスコミ業界の中には、口が悪い人もいる。
「消費者にいかに買わせるか」
「ターゲットにいかに興味を持たせるか」。
こんな言葉のやりとりが普通だし、かつては私もそうだった。
中には競合商品や競合相手をけなす人、
「客の意識が低いからダメなんです。まずはレベルを上げてやらないと」
などとおっしゃる方もいる。
大事なことかもしれないけれど、
内心どんだけエラいんですかぁと思ってしまう。
例えばある店内で、「これを客に買わせるためにはー」
などと相談している社員を見たら、
あまりいい気持ちはしないだろう。
なんだか単なる戦略に乗せられるみたいで
買う気持ちもなくなってしまう。
それで、あるときから打ち合せ中の話し方を変えてみた。
「集客率を上げるために」ではなく、
「お客様に来ていただくために」
「もっと喜んでいただくために」。
「読者に読ませる」ではなく、
「手にしてもらえるように」。
例え裏側にいるときでも、接客しているとき、
大切な人と話しをしているときと同じ言葉遣いを意識した。
言霊の力は大きいと思う。
あくまで自分の実感だが、
目先のことでピリピリしがちな会議の場が、
もっと深く傍らに思いを馳せられる空気になった。
企画は生ものだし、目に見えないクリエイティブな作業だ。
良い言葉を発すれば吉を招き、
悪い言葉が凶を呼び込むとすれば、
たとえ企画内容が華やかでなかったとしても、
言霊でやりとりされて出来上がったものには
丁寧な念いが詰め込まれる。
必要な人へ必要なタイミングで、
ちゃんと届いていくのではないだろうか。
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