Planning agency kaori
▼日曜随想5月分
今日の山形新聞の日曜随想は
私の担当分が掲載されています。
今朝は中学時代の恩師で、
いまは上山の図書館長をされていらっしゃる
K先生から「読んだよ〜」とお電話いただきました。
当時国語の先生をされていたので、
いろいろ教えていただいたことを思いだします。
こちらは、前回掲載された日曜随想です。
「山形でエコ活動」
先月、山形県環境技術専門学校が開校した。
NPO法人ビルトグリーンジャパンが国の
緊急人材育成支援事業の助成を受けて運営しており、
環境分野の訓練コースは全国でも例がないそうだ。
カリキュラムは自然エネルギーやバイオ農業、廃棄物など幅広く、
私も講師の一人としてお話させていただくことになった。
私の担当はスローフードや企画の立て方について。
第一回目の講義では食に関することのほか、
日常生活で行なっている小さな実践についていくつか紹介をした。
環境資源の視点で暮らしを見回すと、
実にたくさんの石油製品に囲まれていることが分かる。
日用品を原油で想像したら、家の中は相当石油まみれの状態で、
あっぷあっぷと溺れてしまうのではないだろうか。
あと40年か50年で枯渇すると言われている石油。
代替エネルギーの研究も進んでいるけれど、
石油から上手にシフトしていけるかどうかは分からない。
というわけで、今あるものをできるだけ細く長く使っていく工夫も必要だ。
まずは台所、トイレ、お風呂など
パートごとに分かれて市販されている合成洗剤をやめてみたこと。
廃油などから作られている石けん、重曹、クエン酸を袋で買い、
用途別に空き瓶などに移し替えて使っている。
台所やお風呂の油分は重曹、トイレなど
アルカリ性は酸性のクエン酸と、汚れに合わせて使い分け、
これによって家の中にあったピンクやブルーの
プラスチック容器が一切なくなった。
見た目のインテリアもすっきりとして気持ちいい。
重曹はお風呂にひとつかみ入れると
重曹泉のようになってぽかぽかと温まるし、
お菓子のふくらし粉や胃薬に使われているものだから、
小さなお子さんがいる家庭では安全面でもおすすめだ。
そのほか、マイ箸、マイバック、
ペットボトルもできるだけやめてマイボトル(水筒)。
うっかり忘れてしまうことも多いのだけど、
外食をするときはマイオシボリを持参して、
使い捨てのナプキンは使わないようにした。
そしてもう一つが布ナプキンだ。
こちらは女性の生理用で、
昔の赤ちゃんのおむつのように洗って使う。
私がスタートしたのは2006年の夏。
ある媒体の取材がきっかけで、
無漂白のネル生地を使って手作りしてみたら、
これがなかなか楽しくて。
指導してくださった方は
ヨモギやタマネギの皮を使った草木染めもされており、
色もきれいだし殺菌作用もあるそうだ。
本や資料を調べてみると、
一般的な綿の栽培は食べ物と違い大量の農薬が使われていること、
生理用品として製造する段階でもさまざまな加工処理があること、
女性にとってデリケートな時期に使用するため
健康面の負担が考えられることなどがあげられている。
一方、布ナプキンも「わざわざ洗うなんて面倒くさい」
という意見もあるかと思うが、
快適な使い心地は、もう何にもかえがたい。
ゴミを捨てるストレスから開放され、
かつての違和感や不快感がなくなったし、
手洗いすることで自分の状態がわかり、
この期間がいとおしいとすら感じられるようになってきた。
体験談の中には、
婦人科系の病気に関する症状が減ったという人も多く、
ケミカルなナプキンと併用しながらでも、
試してみる価値はあると思う。
環境活動として暮らしの工夫を語ると、
「いまさらやっても」、「マイなんとかは意味がない」と
アンチテーゼを唱える人もおられるが、
一回使っただけで捨てることが当たり前になっていくのは
(たとえそれが小さな物であったとしても)、
人としてちょっと寂しい。
できるだけ大切に使いきって、
最後はありがとうの気持ちで処分することを、
ごくごく普通の感覚として持っていたいと思う。
山形市内は7月1日からもやせるゴミの有料化がスタートする。
この機会に布ナプキンを取り入れて、
月に1度のエコ活動をしてみませんか。
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