上村のノート

▼人生はかけぬけるものじゃない

 「心を開いてYESといってごらん。すべてを肯定してみると答えが見つかるもんだよ。」

 I谷さんのすすめでジョン・レノン ミュージアムに行ってきました。以前からあることは知っていて、まぁ、そのうち行ってみよう、と思っていました。それが今年の9月30日で閉館するということになりました。もう「そのうち」どころではなくなりました。中学生の息子を誘って無理矢理行きました。
 私はすでにビートルズの世代とは言えないかもしれません。熱心に聞いたのは中学時代。しかし小学生の時にビートルズはすでに解散していました。大学1年生の冬、ジョン・レノンの新作アルバムが出て、生協のレコード・セールで手に取りました。ライナーノーツを開いてみたら、いつものようにヨーコを讃美する歌詞が目に入り、買うのを躊躇して帰ってきました。その夜です。ラジオからジョン・レノンの暗殺のニュースが流れました。翌日にはどのレコード店に行ってもジョンのアルバムは売り切れて手に入りませんでした。いろんなメディアが彼の特集をして、それまであまり知らなかったことも知るようになりました。
 雑誌プレイボーイが取材したインタビューは単行本として出版もされました。受験生を終えたばかりの大学生の私には大変ショックな言葉が次々でてきました。そして、若者だった私が人生を考えるようになったのだと思います。だから、ジョン・レノンの世代と称されればそうかもしれません。
 ミュージアムにはジョンの語録が展示されていました。読みながら涙が出ていました。不思議な体験でした。ここに自分の青春や人生の原点があったことを思いだしたような気持ちです(大げさですが)。まだ大学生だった頃人生に足を踏み出す原点で心の支えだった言葉がここにはありました。忘れるはずのない言葉だったのに、読んでみて心が洗われました。
 私はもうジョンの年齢を遙かに超えてしまいました。大学を出て20年以上たっています。今は逆に自分の人生はどんなだったかをふり返ってしまいますが、原点に返りたいと強く思います。大学生の頃読んで影響を受けた本にもう一度触れてみようと思いました。とりあえず John・Lennon PLAYBOY INTERVIEW から。

 足が痛くて杖をついて行きました。あの頃はこんなになるとは思いませんでした。走れなくなるのは心臓あたりが苦しくなるんだろう、と思っていたので。まさか、膝や腰だとは。それで恥ずかしながらいつものスタイルで行きましたが、おかげでいろんな方から情けをかけていただきました。恥ずかしながらもありがたいことでした。久しぶりに足が動きませんでした。
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2010.09.20:kami33

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