菅野芳秀のブログ

▼TBS「久米宏 ラジオなんですけど」顛末記

 えーつ、なしてこげに反響あんなだべ?

新年そうそう、びっくりするやら忙しいやら・・・。

 ことの発端はTBSラジオの知人から電話が入ったこと。

「あっ、菅野さん。あのね、久米宏さんの番組に出ていただきたいんですけど。はい、知っているようでよくは知らない職業の人、それも現場で働いている方にお願いして久米さんと対談するという番組なんです。ええ、今までは左官屋さんとか、新幹線の売り子さんとか、さまざまな職種の方々に出ていただいています。農民は初めてです。田んぼやニワトリの話、レインボープランのことなどをざっくばらんにお話していただけませんか?」

番組の名前は「久米宏 ラジオなんですけど」。
赤坂のTBSに出向き、生で話をするということらしい。おっもしろそう!二つ返事でOKした。

「そげな服装で行くのか?それじゃやっぱり百姓だって馬鹿にされっぞ。靴も一番いいもの履いていけ。ひとは足もとをみるんだからな。」さまざまな忠告をする88歳の母親の言葉を背中で聞きながら雪の中を駅にむかう。

 「打ち合わせは別にありません。思うがままに話してください。ただ30分はすぐに終わってしまうので、後でこれを話そうなんて思わずに思いついたらすぐに話したほうがいいですよ。」
TBSで知人の話。なるほどね。
「それに久米さんは、本人以上に相手のことを勉強してこられます。菅野さんの書いた『生ゴミはよみがえる』(講談社)はとっくに読まれていますし、ブログも見ているはずです。でも、対談の場には一切のメモは持ってこられません。しっかり勉強し、後は自然にということでしょう。」
そうか。対談の達人の背後にはたくさんの準備の時間があったのか。

久米さんがはいってきた。オレも立ち上がって握手。「いやー大きいですねぇ。」ま、どなたとあってもまずはここから始まる。黒っぽいセーターに同じようなズボン。普段着っぽいラフな感じ。(母親の助言をいれずによかったよ。)ニコニコ笑いながら話す様子はTVで見るとおりの人だ。

スタジオの中に通される。TVでよく拝見する女子アナの小島慶子さんはオレの隣。久米さんは机を挟んで向かいだ。様子はこんな感じ。
http://www.tbs.co.jp/radio/kume954/guest/index-j.html
(この中のバックナンバーから「菅野芳秀」をみてください。)

 対談はリラックスした雰囲気で続いた。話題を終始リードするのは久米さん。それに応えているうちにオレは気づいたね。この方はオレの3年前のブログの文章まで読んでいる。恐るべし久米宏。

あっという間の30分。終わって一人新宿にでた。そこで電話が鳴る。「何かあったのかい?あなたのブログへのアクセスが1,000を越えたよ。」友人からだ。「えーっ、まさか・・。」別な友人からも「ブログが・・交通事故にでもあったのかい?」
番組ではブログの話は一切しなかった。それでもこの数。尋常ではない。いつもの一日のアクセス数は30から40ぐらいなのだから。それが1000を越えているって!恐るべしラジオ。

家に帰ってきてパソコンを覗く。たくさんのメールが入っていた。
玉子がほしい。食べてみたい。どうしたら手にはいるのか。送ってほしい・・・という問い合わせの数々。すごいことになっている。どうすんべ。

息子が22歳で就農し、自然養鶏の羽数を少し増やしていた。その分の新しい売り先をどうするか、頭を悩ましていたときだったので、グットタイミングではあったのだけれど・・。

一パック送れ。四パック送れ・・・・。いただいたご注文は一様ではない。
近所の魚屋さんから色んな大きさのダンボールをもらってきた。他の農作業の合間をぬって、切ったり、貼ったり、加工したり、新聞紙をつめたり・・・20個、30個・・・と小荷物が出来上がっていく。

1月12日から22日ぐらいまでの10日間は嵐のような日々でした。恐るべしラジオの力。

「 早速昼に皆で生卵かけご飯をいただきました。“美味いッ”と中3の息子と女房、続いて高3の長女。
彼ら曰く、何でも『味の素や鰹節を入れないのに美味いんだよ』との事。
私も食べさせていただきまして率直な感想として今まで食べていた玉子の生臭さと何とも言えぬ食後の胃袋の重たさが感じられなくとにかくおいしいと感じました。」

「私のつれあいは朝の目玉焼きや夕餉のサラダのゆで卵などの黄身を私にくれて自分は白身を食すのです。
その連れ合い曰く
「このたまごならもう黄身をあなたにあげない。
私がいつも卵の黄身を食べられないわけは黄身が脂っぽくてドロッとして重たいからいやだったのです。
このたまごは黄身も白身もさらっとしてさわやかなのでまるで新しいたべもののようです。」
どうやら私と同じ印象だったようです。」(原文のまま)



寄せられたメールの一部です。ありがたいですね。ありがたいですよ。ほんとに。
他にもたくさんいただきました。なんか百姓やっていてよかったな。自然養鶏やっていてよかったよ。そんな気持ちにさせられましたぞ。

今日のブログはいつになく素直な感じでおわります。そうさせてください。
メールから転載させていただいた方には申し訳ありません。お許しください。

スタジオの写真は撮らなかったので、冬の鶏舎の中で野菜を食べるニワトリの様子にしました。



画像 ( )
2008.01.23:kakinotane
[2008.02.07]
聞かせてもらいました。 (キジャ)
[2008.02.07]
こちらで。 (なかむら)
[2008.02.07]
なかむらさん、教えて。 (菅野芳秀)
[2008.02.01]
こんにちわ。 (なかむら)
[2008.02.01]
らしいなあ。 (クミコ)
[2008.01.29]
だまって行ってきました。 (菅野芳秀)
[2008.01.27]
ラジオ聴けませんでした・・(T_T) (harumi)
[2008.01.24]
ラジオ聞きました (つるたまさひで)

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