菅野芳秀のブログ
▼果樹農家の危機
隣の白鷹町に、息子と二人でリンゴを中心に、ラ・フランス、桃など3ヘクタール余を栽培している果樹専業農家がいる。「果物は出荷を迎えているが、忙しいだろうな?」と聞いたところこんな返事が返ってきた。
「朝は4時には畑にでる。朝飯は畑におにぎりを持って来てもらい、昼は自宅で食べるが休む間もなくすぐに畑に出る。夜は果実の選果と箱詰めなどの出荷の準備。これが年内いっぱいに続く。でもこんなスケジュールは剪定作業が始まる2月ごろから12月ごろまで普通に続く。それでも経営できない。収入が少なく、やっていけない。農繁期は臨時作業員を頼むが支払いが精いっぱいで、暮らすのが難しい。冬は土建業で働く。
かつては90戸ぐらいいたリンゴ農家は今では20戸ほどなった。高齢化していて平均年齢は70歳ぐらいだ。梯子をかけて高所での作業が多く、いつまでもできる仕事ではない。俺の息子は40代だが、村では珍しい存在だ。隣のリンゴの産地、朝日町でも離農者が多く、事情は白鷹町と同じだ。後継者が無く、管理できない園地を集めて法人化し、規模を拡大しようとする団体があったが、採算が合わず、放棄して農業から離れて行った。」
これはサクランボなどの高級果実にも言えて、そこでも果樹の伐採が広がっている。需要があっても作る人がいないのだ。後継者がいない。
このことは市場の動向に無防備なままさらされている作物全般に言えることだ。暮らせないのは果樹農家だけではない。稲作農家はもとより、野菜農家はもっとひどい。酪農家も同じだ。
いま、農業の抜本的な政策が求められている。
志のない農水大臣のアレヤコレヤは、農といういのちの世界の崩壊の前では些末なことだ。それをいち早く片付けて、国民の食を守る根本的な政策に早急に取り組まなければ取り返しがつかなくなるだろう。農の現場で働く者として切実にそう思う。
ん?国会議員自体が、「些末な事」にしか対応できない小粒な人間になっているという事か?
いずれにしても大変な事態だ。 表示を縮小
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2026.10.10:kakinotane
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