菅野芳秀のブログ

▼ムクドリが・・

ここのところ寝不足が続いている。
原因はムクドリ。
二階の屋根裏に巣を作っていて、早いときは朝の3時半ごろから動き始め、遅い時には夜の11時半ごろまで騒いでいる。
天井裏というのだろうか、板一枚隔てた上。寝ているところのちょうど真上のあたりだ。「カシャカシャ・・・」「トントントン・・・」動き回る音が不規則に続き、眠れたものではない。
キツネやタヌキの騒ぎがおさまり、ようやく静かな夜が戻ってきたというのに今度はムクドリ。

どんどん・・・と下から棒でたたき、追い出しにかかるものの、
出て行こうとはしない。せいぜい10分ぐらい静かになるだけだ。
まだ農繁期が続いていて疲れてもいる。
だけどここのところの睡眠時間は4時間ぐらいか。

不眠状態が何日か続いたある朝、ついに意を決して追い出しにかかった。
家の構造は、どこからも天井裏に上がっていけない。仕方がないので押入れの天井板をはがしてみたが、巣を作っているところにはたどり着けないようになっていた。巣を取り除くことはできない。

それなら進入してくる穴を塞ぐしかない。場所は二階の屋根のすぐ下。キツツキがあけた穴だ。一階の屋根の上にはしごをかけ、布切れをギュッと詰めた。これで入ってくることはできない。
押入れの天井板をはがしたままにしておいたから、そこから天井裏に明かりがさしているはずで、中に残っている鳥はここから部屋に降りくればいい。これで万全だ。

 昼休み、鳥のことはすっかり忘れていた。少しでも寝不足の解消をしようと二階に上がり、横になっていたら・・・足もとで何かが動いている。ムクドリだ。十畳ほどの部屋の中とはいえ、なかなか捕まえられない。隙間から隙間に逃げ回わっている。大丈夫だ。食いはしない。出て行ってもらうだけだから、貴重な時間を浪費させないでくれ。

ようやく捕まえてみたらまだ子ども。お前か、オレの睡眠を邪魔していたのは。オレの手の中で泣き叫び、震えている。あどけない目。二度と来ないようにコンコンと諭し、窓から放してやった。するとどこにいたのか、二羽のムクドリがサッとやってきて合流し、3羽が寄り添うように飛んでいった。きっと親鳥だな。心配していたんだなぁ。住まいをかえて仲良く暮らしてくれ。すこし申し訳なさを感じながら、いい気持ちで見送った。

これでようやく眠れるぞ。
横になってウトウトはじめたら、またムクドリが・・。これも捕まえ、放してやった。今度は6羽ほどのムクドリが、放たれた子どもに合流し、飛んでいった。家族と親戚が来たのかな。よかった、よかった。

さて、寝るぞ。
横になってウトウトしたら、またムクドリが・・・。放したら、今度も3羽ほどのムクドリ合流し・・友だちかな。

さて、今度こそ!そう思ったら、またムクドリが・・・。

よぉし、いくらなんでも、これで終りだべ。そう思っていたら・・・またムクドリが・・。

そして・・また、ムクドリが・・。

いい加減にしろ!
お前達!どうせ出てくるのなら一度に出て来いよな!!せっかくの昼休みは台無しになってしまったじゃないか!

気分の良さもすっかりなくなってしまい、いらいらしたまま午後の仕事にむかった。


そんなことなので、この話からの教訓めいたことは一切なし!
ただ眠たいだけ。

写真は我が家。


画像 ( )
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