菅野芳秀のブログ

▼田植えは終わったけれど・・・

ようやく田植えが終わりました。
たんぼの畦にはきれいな花々が咲いています。田植えはほとんど機械で植えますが、田んぼの四隅は手で植えます。田んぼは全部で16枚。よって四隅は64箇所。これはこれでなかなかの世界ですよ。大きな身体を折り曲げて一株、一株植えていく作業は腰にいいわけない。でもやるしかないよね。どこかで腰を曲げてとぼとぼ歩いている私をお見かけしましたら、どうか、見てみぬふりをしてやってください。
3月の下旬に種もみ消毒(2006,4,20「種もみの消毒」参照)、種まき、苗代、育苗管理、田んぼへの堆肥散布、耕運、代掻き、田植えとすすんできた農繁期。ようやくここまできました。これまでの数々の作業を振り返れば、やっぱり、堆肥散布がもっともきつかったですね。 私は二種類の堆肥を撒いています。レインボープラン堆肥と自然養鶏の醗酵ケイフンです。化学肥料は極力つかいません。作物を食べることは土を食べることだと思うからです。食べられる土をつくる・・・これが農業の基本だと思うんですよ。
なんて・・・こう言えばカッコウはいいが、その世界を実現するのは大変です。2・6ヘクタールの田んぼ。化学肥料をパラパラと撒けばものの半日ですんでしまう。最近はそれさえも省き、田植えしながらポトポトと機械が肥料を落として行く。簡単なもんです。でも、堆肥散布はそうは行きません。一週間以上かけての力仕事です。レインボープラン堆肥は機械で撒く。大変な中でもこれは比較的容易です。醗酵ケイフンが問題だ。鶏舎からトラックに積み上げ、運び、更に田んぼで運搬車に移し、運搬車を動かしながらスコップで撒く。ケイフンはチッソ比率が高いため、レインボープランの堆肥のように、大雑把に撒くわけにはいかないのですよ。ドサッと落ちたところは肥やしが効きすぎて、大概はイモチ病にかかっておしまい。お米は作れません。だから少しずつスコップにとっては平に、均等に撒く。これが難儀で、終われば難関突破のほっとした気持ちになりますよ。
いまは、大変な時期を振り返りながら、四隅を丹念に植えています。
田んぼの畦にはオオイヌノフグリ、忘れな草・・・それに名も知らない小さな花々。本当にきれいです。それらを見る余裕がようやく生まれてきました。種まきから始まった農繁期、ようやく終盤です。


・・・と、ここまでは5月の24日に書いたもの。
25日の日曜日、本当に腰を壊してしまいました。「腰部脊柱管狭窄症」と診断され、半月後の今も安静の日々をつづけています。このことにまつわる顛末記はいずれ書きましょう。腰の痛いのは大変ですね。どなた様もお気をつけください。
写真は畦の花たちです。きれいですよ。いいですね。野のはな。


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