菅野芳秀のブログ

▼ミツバチの大量失踪

ヨーロッパでは日本のテレビ番組をロンドンから放送する放送局があります。(衛星放送)基本的に有料ですがニュースと、幾つかの番組がデコーダーなしでも見られます。その中で、クローズアップ現代は貴重な番組。6月12日(木)放送の「アメリカ発・ミツバチ“大量失踪(しっそう)”の謎」は大変興味深く、菅野さんが警告されている農業のあり方や社会のあり方にとても似通った議論を提起していたので、こちらにご紹介してみます。
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いま、アメリカ全土で、養蜂家の所有するミツバチが大量に姿を消し、農業大国に衝撃が広がっている。アメリカでは農作物の3分の1をミツバチの受粉に頼っているだけに、食糧高騰に拍車をかけかねないと危機感が高まっている。科学者たちはこの異変を「蜂群崩壊症候群(CCD)」と命名。米農務省は緊急に研究チームを立ち上げて原因究明に乗り出した。明らかになりつつあるのは、グローバル化に伴う食糧増産のなかで、人間が自然に逆らった農業を営んでいるという実態だった。ミツバチの"大量失踪"は何を警告しているのか。研究チームの調査と各地で始まった対策を通して検証する。
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わたしも全く知りませんでしたが、ミツバチをいかに働かせるか、ミツバチの労働環境が劣悪であること、食生活が侵害されていること。など、人間社会に何か通ずるものを感じさせる番組でした。
蜂はそんなことを感じたり考えたりする脳は持ち合わせてはいないんでしょうが、幸か不幸か人間はそこを考えるわけですよね。
それから、ミツバチが農薬の影響で免疫力が極端に弱くなっていると言う事情も、実に考えさせられました。
そして、農業経営に必要な植物の受粉をミツバチだけにさせるのではなく、他の昆虫を増やした方がいい、そのためには、野生の花が繁殖できるような環境を。つまり、くさっぱらや、あぜ、のような余白と言うものが大切なのだと、言う学者も登場しました。


●2008.06.14
●くみ
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