菅野芳秀のブログ

▼佐藤さまへ

 佐藤さんからコメントが来ました。コメント全文はこの下にあります。私の意見はカッコ書きで書きました。
佐藤さんへの私の応えはこれで最後とします。PARCメーリングリストにも佐藤さんからのメールがありましたが、ほとんど文意は同じですので。

   <以下から佐藤さんの文は始まります。>

 この問題、否定派(危惧派?国は何やってるんだ派?)
順応派?(面白いじゃないか、転じて福となしてやろう派?)
それぞれが勝手にやっているような気がしてなりません。
それぞれの言い分があるでしょうし、色んな考えが
あっていいと思います。
ただ、同じ業界にいる者(新規参入者の私含めて)同士
この危機で、閉塞感漂う中、暗い、怖いとお上に泣きついていても、ご存知の通りあてに出来る様な政府ではもうない訳ですよね?
既存の政党全てに対して言っています。
だとしたら
のではなく、現状自分達同胞が試みている手法を
学びあったり、新しい農業のカタチを創造する方向に
頭脳を結集させていく方がポジティブシンキングで
脳科学的にもよくて、プラスの成果が得られる筈です。

 (そのとおりですね。よくわかっておられる。
 たとえば私は、今を工業系から生命系への大いなる時代の転換 期と捉え、だからこそ、古い時代の代表者を単に批判するだけ ではなく、新しい時代を孕んだ地域事例を実態的に創造するこ とを通して、全国に転換のメッセージを送くろうとしてきまし た。農(業)を基礎とする循環型社会。レインボープランとい う名の事業です。これについてはここであらためて説明したり はしません。ネットで検索してみてください。あなたは誰を批 判しているのかはわかりませんが、誰も「暗い、怖いとお上に 泣きついて」はいませんし、「危機感ばかりをつのって保護ば かりを叫」んでもいません。このことは今回の反TPPの運動 を呼びかけている各県の農民全てにいえることです。)

自分には、反対ののぼりを何本も作っている予算が
あったら、積極的に新規就農者補助金に回して
もらいたいですよ。

 (この運動は、農民や反貧困、「社会的弱者」との連携運動などに取り組む、決して豊かではない人たちが自前で出し合って運営しているのですが、それを「新規就農者補助金」にまわせと?単なるモノのたとえだとしても・・・笑みがこぼれます。)

若者の貧困問題について
農業問題とは別に、年越し派遣村2009に炊き出しに
参加してから、関連書籍を読んだりして考えてきました。
現場を知らないとと思い、最近東京上野公園の
炊き出し活動に定期的に参加しています。
https://bblog.sso.biglobe.ne.jp/ap/tool/newscaredisplay.do
即時解決は難しいですが、雇用創出の策は皆さんが
思わぬ所にある、ありますよ。少なくとも私は思いつき
具現化の方向で動いていますよ。

  (おおいに結構なことですね。)

地元茨城稲敷改良普及センターのセミナーで
千葉成田の生産者連合デコポンの井尻さんの講演を
聞きにいきました。
この方は30歳の時に裸一貫で愛媛から千葉にやってきて
苦労を重ねて今や年商10億で、海外の在留日本人向け
に輸出も手がけておられます。
詳しくは小生ブログ参照ください。私自らも語ってます。
http://satoken-pooh3.at.webry.info/201101/article_11.html
そして、国外から押し寄せてくるのは安い安い労働力問題
についてですが、これにも国は指くわえている訳ではなく
農研機構生研センター(さいたま)で真面目に研究
取り組んでいて、段階的に実用化が進んでいます。
今スタンダードになっている田植え機のメカ機構は
この研究所の特許なんだそうです。
私はこの研究所の見学に行き、そしてお話も聞いてきました。
私は10年ロボットエンジニアとして宇宙飛行士、そして
自動車工場の組立作業者と一緒に働くロボットの技術開発
を行ってきました。
その私が、農業3K問題の解決に真面目に取り組んでいく
所存です。既に農研機構さん、ロボットメーカーさんと
プロジェクトを進めるべく、始動しています。
決して私はコメントだけの人間ではなく、未だ未熟ですが
実際に土を耕しており、専門技術取得のために農大に通い
そして未来の農業の為に研究活動に勤しんでいる。

   (がんばってください。)

是非、TPP反対派の全ての方に、こういう熱くて頼もしい
若いヤツが皆さんと同じ業界に乗り込んできていることを
もっと知って欲しいです。

(ぜひ成果をのこしてください。)

そういう輪が広がっていくと、日本はもっとユカイな国に
なりませんか?
反対派集会など、時間の浪費、もっとクリエイティブな
ことに時間を使って頂きたいです。
人生は有限なのですから。

  (これは見解の相違です。
  あなたと決して同じではありませんが、
  「クリエイティブなことに時間を使って」、なお「反対派集会」を行っていきますよ。)

2/26明大は是非とも参加させて頂きたいです。

  (どうぞ、お出でください。)

 

●2011.02.01
●菅野芳秀
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