菅野芳秀のブログ
▼新米ができた。
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私がドイツで買って食べているのはミグロというスイスのスーパーで売っているイタリア米です。 慣れれば何とか食べられる程度のお米ですが、アメリカ産の米よりポストハーベストの農薬の量が少ないだろうと思い、食べています。もちろん、まずいですよ。 それが、去年あたりからまずさに拍車がかかったというのか、もう、袋から出しただけで質が悪くなっているのが(その前年より)目に見えてわかったのです。 日本でだったらくず米でしょう。家畜飼料用かもしれません。 粒がまったくそろっていないし、かけているものばかり。 ざるに入れて洗うのですが、ざるの目からこぼれる粒の多いこと、われながら情けない気持ちになりましたっけ。 そのころ世界中の米価がとても上がって、中華料理屋をやっている友達が嘆いていたのを聞いて、ぴんときました。 スーパーのお米はそう頻繁に値上げできない。ならば、数ランク下のお米にすれば値段を上げずに済む。そのせいなんだって。 今年は日本から何人ものお客さんがあったためにお土産にいただいた日本のお米があります。研ぐたび、炊くたび、食べるたび、その芸術品並の品質に感動です。 安いに越したことはない消費者ではありますが、日本の市場でさえ、このミグロのお米みたいなのが流通する時代にならないように心から祈っています。 そのためには、消費者ですよ。消費者が世界を変えるんです。
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