上の写真で、河原に三脚を立てて山をねらっているのは ”ゴミ” と呼ばれた人々。
「早く三脚たたんで頭をかくせー。このゴミーっ」
と叫んだ人は、この写真を撮った老人の隣に三脚を立てて山をにらんでいる。
仲間内の他愛ない軽口かと聞き流したのだが、どうもそうではないらしい。
河原の方から一人の男性がゆっくり歩いてきて隣の男に極めて冷静な口調でたしなめた。
「立ち入りを禁止されているところに入っているのでないのだから、あんなに高圧的に怒鳴らなくてもいいじゃないか。」
「少しの間空けてくれと頼めばいいじゃないか。僕らだってポジションを確保するために努力してるんだ。」
そうか、そういうことだったのか。
翻って老人は考えた。
・・・自分だったらどんな対応をしていただろうか?
・・・”ゴミ”に逆上して相手に食って掛かっていたのではないだろうか。
恐れ入りました。あの沈着な立ち居振る舞いはお見事!
一朝一夕ではなれないだろうが、自分もああなりたいものだ。
それにしてもあの悪態は当事者の外見からは想像もつかないもので、気がつくと隣から姿が消えていた。
この連休期間に飯豊梅花皮荘(かいらぎそう)裏の渓流であった、ウソのようなホントの話。
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