熊撃ち・・・・・②

  • 熊撃ち・・・・・②

 

 

 

オレは誰が熊を捕まえても

その大変さや、稀さ、諸々の今までの経験を考えれば

祝福に値する事であると思う

 

誰がどんな状況で獲っても

オレは祝福するし、本当に凄い事だと思う

 

クマを専門に追い狩る猟師でなければ

銃を持つ人生の中で、クマを獲るという事は

一生のうちで1度あれば多い経験と言える

 

それが、道路を車で走っていて

偶然道路近くの木に登ってるのを見つけて捕まえたとしても

そもそも、そんないいタイミングでクマを仕留めらる事など

まずもって、千載一遇のチャンス

それをものにするのも、山の神の定めなのである

 

だから、握手を求め

おめでとう と祝福する

 

当人は、喜びに興奮し覚めやらぬ想いで

仲間や家族と喜びを分かち合うだろう

 

オレは、そんな人に代わり、山に頭を垂れる

山に感謝の念を思う

 

それでいいと思うのだ

 

しかし、それは熊撃ちではない

単にクマを獲った事のある猟師というだけである

 

自称「熊撃ち」であろうが「クマ猟師」であろうが

好きにすればいい事だし、いけない事とも思わない

そんな事はオレにはどうでも良いのだが

 

一つ気になり危惧し承服でき得ない事が自称「熊撃ち」付いて回る

 

それは、次回木を良くしてクマ撃ちに向かう時や

その人の話を信じ付いていくかもしれない仲間や後輩の事

 

最低限の熊撃ちのスキル(撃つ事だけじゃない)なしに

後輩や仲間を伴って山に入れば

遭難や、事故、急病、山岳踏破、搬出などなどに対応できない事もあろう

クマの逆襲という恐ろしい事態に遭遇する事だってあろう

仲間や友人を無責任な自称と過信で危機に落とし込むことも起こりうる

そう言う意味で、撃つという技術以上に大事な知識も必要だ

 

こんな記事を書いている中で

同じ山形県でこんな事故が起こってしまった

 

イメージ 1

 

 

オレは、こういうニュースを見るのも聞くのも嫌だ

不幸な事だと思うし

クマに対する恐怖や悪者的な意識が人の心に定着してしまうのも

心外に思うのである

 

クマの有害駆除中に起こった事故である

 

ここに出てくる有害捕獲に携わる人達であるが

はたして、クマ猟を行うだけのスキルを持っていたのだろうかと

甚だ疑問に思うのである

 

というのは、オレがクマ猟師になるにあたり

新聞写真赤線部分

「クマは最後の力を振り絞って向かってくると教えられた。

離れた場所から熊の動きを確認した方が良かった

 

と書かれている、それはクマ猟師の中では鉄則部分である

というか・・・これでは足りないのである

 

俺ならこう教わり、この通り教える

 

クマは撃たれ動けなくなって、死んだように見えても

最後の一息を吐き出すまで、完全に死ぬまで生きる事を望んでいる

だからその前に迂闊に近づけば反撃される事もある

撃ったら絶対斜面の下から近づいてはいけない

遠回りしても上側から近づき

時間をかけてその生死を確認しなさい

舌を出していたり、まつ毛に触れても反応がなければ

おおよそ大丈夫と思うが、それでも用心しろ

死んでると思って、いきなりクマを掴んじゃいかんよ~~

そりゃバカのする事だ!!

 

 

 

 

今回の事故は避ける事が可能な事故だ

果たして今回の事故には

クマを有害駆除できるスキルを持った人たちが

これを行っていたのだろうか・・・

 

数名での巻き狩りと記事には書いてあるが

ならばその中に、事故を未然に防ぐために指示や統括を行う人がいなかったのか

 

有害駆除として銃を持った猟師に

このような駆除依頼や許可がなされている現状であるが

銃を持ってれば、クマでもイノシシでも平気・・という訳ではない

先輩に教わりながら現場を経験しスキルを積み上げるものである

 

そこに、先輩も経験者もいなければ

このような事故は減らない

 

銃があるから、クマを見つければ誰だって撃てるのだが

そこから後の事が一番危険であり肝心な部分である

 

この春クマの駆除には

猟友会会員であり猟友会支部長の推薦を受けた者が

市町村の駆除実施隊に任命され、任務にあたる事が出来るとされているが

(山形県第2種指定鳥獣捕獲員の条件)

未経験の者が先輩に指導を受けながら経験を積む事に異存はない

しかし、経験年数が長いだけの未熟経験先輩猟師に師事したのでは話にならない

今回の事故は、猟友会の推薦という事自体が、こういった事故を防ぐための

対策と機能を果たし得なかった事と推察できる

 

が一方、その猟友会支部推薦で、支部長が深い経験者であったり

事故や農林被害軽減のためのしっかりした考えなど持つ人であったり

根拠や実情に基づいた推薦を行い

推薦を受けた隊員の活躍が素晴らしい地域もある

 

イメージ 2

 

↑この地域の支部長さんはよくご存じの方であるが

猟友会や駆除隊が地域と共にどうあるべきか

どういう役割を負うのかという事を

閉鎖的な狩猟世界に捕われず、地域と共に思案し、前進しようとなされている

本来、駆除というのは

猟師や猟友会が独壇場でやってやります・・・

ではなく、被害を受ける地域や産業と共にあるべき事だと思う

 

 

駆除駆除と言われ、駆除隊や猟友会の活躍も日常的に目に触れるし

田舎では当然の事のようになっている現実もある

 

しかし、それにあたる隊員の内容はどうなのかと言えば

俺なんぞは、銃の扱いや、猟に対する動きや考え方が怖くて駆除隊を抜け

駆除隊をやらんから仲間じゃないと言われ猟友会も脱会した

 

はっきり言って

秋のクマ猟なんて全然しない人が

春の駆除と言えば別人のように張り切って経験無視で頑張っちゃう人とか・・

兎に角【狩猟】には関心がないみたいに見えて【駆除】になると

断然駆除やってやってま~~す!!みたいな感じというか・・・・

 

そんなもん、秋に狩猟でいっぱい捕まえりゃ

一年中駆除なんぞしなくたってクマなんぞ出て来んわ!!

と言いたくなるほどに、駆除に熱が入るのは何でなのかぁ!!

訳が分からん

 

おまけに、熊撃ちを標榜するオレは

熊撃ちじゃない猟師と山行くときには

オレの流儀に従ってもらうのだが・・・・・・

 

流儀というのが

獲物見て撃つときまでテッポーに弾入れちゃならん

テッポーに弾入れて背負っちゃいかん

現場を統括して指示を出す人は1人でなくてはならん

指示者には何が何でも従って頂き、勝手に行動しちゃいけない

自分の事は自分で完結できる努力を惜しんではならん

それを了承してれば、山で動けなくなってもオレが背負って家まで連れて帰る

何かあってオレが必ず何とかしてやる

まあ、オレ頑張る

 

たったこれだけというくらいなものだが・・・

それが出来ん人とは猟には行きたくないし

それが駆除の時だって同じなのである

そして、獲物を捕まえること以上に、参加するメンバーの安全第一なのである

その上に、オレの指示に従えば獲物は捕まえられる

従わないで逃げられたことは何度もあるが

そんな人とはもう山には行かん

行く価値もない

逃がすための行動をする訳で、みんなの汗と苦労が無駄になる

そんな人はテッポーやめて、保護団体にでも入れば良いと思う

 

でも、狩猟には行かない人が

駆除には行くようになる訳で、オレの流儀に外れる人も来るわけで

そうなれば、オレがその仲間から外れる事になるのだから

 

こうなってくると、クマ獲れる人が駆除隊抜けて

クマもイノシシも獲れない人が駆除隊という事になりかねない訳で

 

オレがおかしいのか

オレの地域の駆除隊がおかしいのか

そんな事は行政が良い頭使って考えりゃ良い事だと思っている

 

 

 

 

熊撃ちとは

 

そんな変わった人が多い

 

 

 

 

散弾銃を持ち10年立たないとライフル銃を持てない決まりになっている

 

オレは、初めて銃を手にしたときから

きっとクマ猟師になる なりたい そう思っていた

 

であるから、10年後にライフルを持つことを前提に勉強したし

そして山を歩き回った

 

ライフル銃に関する物理的な理論や構造、特製など書いてある資料

そんなもんを集めては読んだ

日本語しか分からん身なので、そう言う資料は数少ない

 

山に行けば、ここからならライフルで撃てるな~~

なんていう、格好の場所を確保しながら山を歩き回った

 

当然アッチコッチ歩き回るものだから

クマさんとの出会いもそれなりにある訳だ

射程距離の短い散弾銃(スラッグ単体弾発射用)を担いで

遠いクマを眺めてたって捕まえられない

歩き回れば、時々近くで出会える事もある

 

経験を積むうちに、どういう所を歩けば

いきなり近くでクマに出会えるのか分かるようになってくる

 

時間や場所・・・言葉では言い表せないが

なんとなく、この時期この時間、ここを歩けば・・・

そう言う場所が分かるようになる

 

10年の散弾銃経験の中

最初の2年は全然獲れなかった

3年目くらいからポツポツ獲った

10年で、経験年数以上のクマを授かった

 

ほぼほぼ単独猟だった

土日には仕事休みのライフル先輩について歩いて色々教えてもらったが

平日は一人で山を歩き回った

 

おかげで、今ではオレ以上にこの辺の山に詳しい人はいないだろう

 

 

熊撃ちなんてのは、一言で言えば

「山を知る人」

という事ではなかろうかと思う

 

クマを撃つなんてのは

テッポーの腕なんぞあんまし関係ないような気がするが

オレの知ってる自称熊撃ちさんにはそこだけを自慢したい人も何人かいる

誰も見てないところで、400mや500mを撃ったとか撃てるとか・・

 

そんな事はどうでもいい

距離がなんぼでも、クマ撃ちは熊撃って獲ってくればそれが本懐だ

 

オレ??

 

 

オレはさ

 

とんでもない距離撃っちゃうよ(笑)

 

人の目前で、普通に撃っちゃいますよ

 

当たるかって??

 

 

当たるよ

 

 

イメージ 3

 

2014年のある日

距離530m

 

イメージ 4

 

まともな委託も出来ないで、まあ撃ったわよ

 

遠すぎてこの日は確認に行けず

あくる朝ミーあんちゃんと

 

 

ここにこんな風にクマが居た訳よ

イメージ 5

 

そんでオレは写真左上の方角、530m離れた所から

これ狙った訳よ

 

木の間の30センチくらいの隙間をね

500m離れた所から狙った訳よ

 

イメージ 6

 

そう、木の隙間に見えたクマの手前に

直径10センチくらいの桜の木が・・・・・

 

そんなもんスコープで見えんかった・・・・・

赤矢印に弾痕が

 

イメージ 7

 

ここに弾が刺さってましたね~~~

 

イメージ 8

 

木が無きゃ死んでましたね

 

まあ、当たりませんでした( ̄▽ ̄;)

かすりもしませんでした

 

クマに当たる1m手前まで順調に飛んでた弾は

1m手前で突然止まっちゃった訳ですから

 

 

 

こんな事もありましたよ

 

ある日山行きました

 

イメージ 9

 

距離1200mでクマ見つけます

これじゃあんまし遠すぎて撃てやしません

山を駆けずり回って近づいてみましたが

 

イメージ 10

 

近づいたって470mもありますわ

 

シロアキ~~撃つから見てろよ~~~

イメージ 11

 

 

ドッカァ~~~ン

 

300WinMag sakoM691 が火を噴きます

 

直径3センチの細い藪の木に委託して

急傾斜にやっとこ踏ん張って引き金を引きました

 

お~~~当たらんと思ってよそ見してたら

当たって転がり落ちたぁ~~

 

と、シロアキ・・・・・

 

 

ここから谷を下り向かい側を登ります

 

若者2人を連れて

そして、こう言います

 

いいか、忘れるなよ

クマは撃たれ動けなくなって、死んだように見えても

最後の一息を吐き出すまで、完全に死ぬまで生きる事を望んでいる

だからその前に迂闊に近づけば反撃される事もある

撃ったら絶対斜面の下から近づいてはいけない

遠回りしても上側から近づき

時間をかけてその生死を確認しなさい

舌を出していたり、まつ毛に触れても反応がなければ

おおよそ大丈夫と思うが、それでも用心しろ

死んでると思って、いきなりクマを掴んじゃいかんよ~~

そりゃバカのする事だ!!

 

 

イメージ 12

 

彼らはきっと素晴らしいクマ撃ちになれると思います

 

でも、その為には

クマ撃ちと猟に行く経験を積まなきゃなりません

数多い程良い訳ですが・・・・

世の中には僻みややっかみもあります

 

オレと行く事を良く思わない人もいるでしょうが

ワタシャ 法もルールも厳格に守ります

インチキはしません

そんな事しなくてもクマは獲れますし

ルールを守って獲るからこそ、それを破る人と比較し価値が発生してしまいます

まあ、破る人があるかどうかは関心がありませんが

あったとすればそう言う事ですね

 

そんな事をブログに書いたりするオレですから

比較的若いオレに、

若者たちが慕ってくることを快く思わない人もいるのでしょう

 

しかし、そんな事はどうでも良いのです

駆除・個体調整として依頼があるのならば

それは依頼者側の要求であり、その任務にあたると表明する以上

要求者の要望に応えるのが仕事ですから

面子や名誉や欲を捨て、粛々と任を遂行すべきことは明白ですね

依頼する側の農家とすれば

別に誰が獲ったってそんな事はどうでもいいんですから

 

駆除に関し、そんな事を気にしている猟友会や駆除隊があったとしたなら

やはりそこは問題だと思いますし、改善すべき点だと思います

本来、このような自由な意見を出し、改善に充てるのが

公共の仕事を受ける健全な組織であると思いますが・・・・

 

 

 

遠いクマも撃ちますが

あんまし無理はしません

 

どんなに遠くても、クマそのものを撃つのではなく

クマの頭 あるいは前肩より上半身以外狙いません

 

外せば無傷で逃げ、当たれば必ずその場で命を奪う

 

そういう猟を心掛けています

 

 

そして、私は今は駆除を行わないただの猟師です

 

 

そして、まさしく狩猟のみを行う純粋の猟師です

 

 

 

孤高にして変人

という訳でもない熊撃ちですが

 

揺ぎ無い強い意志は保っています

 

小説「羆嵐」に登場する「山岡銀四郎」

 

熊撃ちはあんな変わり者のイメージもありますが

熊撃ちやっぱり変わってます

 

普段は普通の人ですが

熊撃ちに関しては、一人で全て完結できるタイプの人間です

 

一人で行ってクマを仕留め持ち帰る事の出来る人

 

そして、その彼は、その幸福を仲間と共有するために

仲間を拒否しないのです

 

しかし、流儀に反するものは躊躇なく仲間から外します

それは、他の仲間を守るためなのです

嫌いだから・・というそんな下世話な理由ではありませんね

 

そんなですから

クマ撃ちとして一流の人が

疎まれることも少なくない世界ですが

クマ撃ちとしては極まっとうな人物像であると思います

 

まさに、熊撃ちであるからこそ

誰にでもいい顔をする訳でも無く

自分の能力の責任において

その仲間を守り、自分自身を守る事を強く思う結果の現れです

 

 

 

 

 

熊撃ち

 

 

おそらくは

普段触れる事のない世界であると思います

 

 

この事について同一の表題で書いてみたいと思います

ご質問やご意見等ありましたら

コメントくだされば幸いです

 

 

 

 

もちろん普通のブログも書くぞ~~~

 

 

 

という事で

 

 

思う事あったらまた書くので

 

 

【つづく】

 

と締めくくるのである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2018.04.23:N,Takanoo:[鉄砲撃ち]

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