inuo note
▼鋳物職人のお仕事
100年前のやかんは、今でも現役。
昭和30年代頃までは、田舎のおじいちゃん家、おばあちゃん家の囲炉裏に、しっかりとあったやかんです。とても丈夫な道具です。
時代遅れの代物ですけど、よくよく見るとびっくりの発見がありました。やかんの取っ手の持つところはすごく太いのですが、やかん本体と取っ手のつながるところが非常に細くなっています。写真では分かりづらいかも知れませんが、何故かと考えたところ熱伝導のことを思い出しました。
取っ手の接触部分が太く大きいと本体の熱が取っ手に伝わり、熱くて持てなくなるので、丈夫さを保ちつつ、接触部分を極力細くして取っ手に熱を伝えないようにしたのだろうです。自分でへ〜〜〜でした。
鋳物職人は、様々な道具を作りましたが、どんな道具を作るにしても試行錯誤して、知恵を働かせ、使いやすい道具にしていったのだろうことを思うと、すごいの一言です。
現代は、鋳物というと車のエンジンや機械の部品などなど、生活の中で目にすることが少ない時代で、いわゆる鋳物職人というのは少数派になっているので仕事としては考え辛いですが、風鈴や鉄瓶、茶釜は生きながらえていますよ。
画像 (小 中 大)
2008.10.23:inuo
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