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3年ぶりに隣県外へ

  • 3年ぶりに隣県外へ

めったにない夫婦二人ともフリーの休日、

3年ぶりにどこかに日帰り旅行をしようということになりました。

「一番遠くてどこまで行けるんだろう」から始まり調べてみると、

多くの人がいろんなプランを挙げていました。

飛行機・新幹線・ローカル線・バス・自転車・・・と交通手段も様々。

 

そして、私たちの決定は・・・

「静岡県の掛川花鳥園にハシビロコウに会いにいく!」。

プラスαで、「粟ヶ岳」という山にも登ることにしました。

標高532m。

1時間で山頂に着き、眼下には茶畑、遠くに駿河湾、

そして富士山が見えるとのことで期待が高まります。

 

当日はお天気に恵まれ、見たいものを全部見ることができました。

 

 

 

掛川花鳥園の鳥たちは放し飼いにされているものが多く、餌をあげることもできます。

ハシビロコウの「ふたば」は貫禄がありました。

やはりほとんど動かない。

 

嬉しかったのは、オオハシが腕に乗ってくれたこと。

 

朝5時半に家を出て、夜9時過ぎの帰宅。

なかなか面白い旅でした。

2023.04.23:壱岐産業:[事務局ノート]

■壱岐大学 第5回公開講座 無料オンラインセミナーご報告■

  • ■壱岐大学 第5回公開講座 無料オンラインセミナーご報告■

<終了しました。>

通常は社員のみを対象に行っている社内大学の壱岐大学。これまで4回、公開講座をZoomで開催して、お陰様でご好評いただいております。

 

今回で第5回目となる壱岐大学公開講座のご案内です。通常は社員のみを対象に行っている社内大学の壱岐大学。これまで4回、公開講座をZoomで開催して、お陰様でご好評いただいております。
今回は、草食系マーケティングコンサルタントと自称する米谷仁氏を講師にお迎えし、以下の内容で無料開催します。



■テーマ【自分の思いをシッカリ伝えるためにやるべきたったひとつのこと】
講師: 米谷仁氏(有限会社感動販促研究所 代表取締役)
日時: 令和5年3月13日(月)18時半~20時
会場: Zoom(URLはお申込者に事前にご連絡致します。)
募集人数:20名~30名程度
申込方法:募集は締め切りました。

ビジネスの上でもプライベートで何かを依頼提案する時も、常につきまとう問題課題ですね。

「こちらの真意や意図がうまく伝わってない…」
「それなりには伝わっているが動いてくれない…」

その理由は、たった1つ、だそうです。

締切はまだ先ですが、お早めにお申し込みいただければ幸いです。
大学と聞くと何だか難しそう、と思われるかもしれません。大丈夫です。そんなに難しかったら弊社で続きません(笑)。
それでいてためにはなると思います。

 


 

■公開講座にご参加頂いた方の声■(一部)

・理解しているつもりでも、つい主観的になってしまいがちになるので、改めて伝えるためには相手に興味関心を持つことは大切だと感じました。ありがとうございました。

・話手の方の話し方が上手だったため、業後開催でもあまり苦に感じませんでした。次回も内容に寄りますが、参加をしたいと考えています。また、次回はもう少し早い時間帯で開催を検討をして頂くと大変助かります。

・大変勉強になりました。自分の子供へ「 伝える 」ときに参考にできるなと感じました。大変ありがとうございました。

・伝えることは、聞くことが大切であることを再認識しました。今回は二人でのワークであったのでzoomでは大勢の人との時よりも話しやすかった。次回も参加したいと思った。

2023.04.03:壱岐産業:[事務局ノート]

ハモコミ通信2023年4月号

  • ハモコミ通信2023年4月号

生活に取り入れたり、仕事で生かすなどしていただけると本望です。


 

◎伏見工ラグビー部の原点 京都市スポーツ政策監 山口良治

「1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書」より

31歳まで日本代表でいて、最後のころの遠征では山口のキックが外れて負けたという試合がいっぱいありまして、舌をかんで死のうかと思うぐらい責任を感じました。

それで教師になって伏見工業高校に行くんですが、日本代表の名選手が先生になって来てくれるんですから、ラグビー部の連中はみんな大喜びで私を待ち受けてくれているだろうと思って行ったのに、「何が全日本や、関係あらへん」という連中で、これはもう貧乏くじ引いたなと思いましたね。

学校の中をバイクが走り回る、先生に暴力を振るうというひどい学校だったんですよ。

しかしそういう学校に行って、こいつら問題を起こしても注意もしてもらえないで、きっと寂しいだろうなと思ったんです。

俺がこの学校でしなければならないことは、俺たちの学校、俺たちの母校、俺たちの恩師といった誇りを植え付けてやることだと思った。

それには自分にできることは、自分が青春を懸けてきたラグビーしかないと。

そういう思いでラグビー部の監督になるんですが、ぼろ負けした花園との最初の試合で生徒に教えられるんですよ。

120対0で負けるんですが、途中までは「何をやっているんだ、タックルいかんか」とか「何びびってる、同じ高校生やろう」とか言ってどやしつけていたんですが、生徒は「何わめいているんだ」という感じで生徒と私との間に通い合うものはなかったんです。

もう放って帰ろうかとも思った。

何もしてやれないもどかしさの中で、花園の選手が弱い伏見相手にトライするたびに巻き起こる拍手や歓声が嘲笑(ちょうしょう)に聞こえてきたんですよ。「ざまーみやがれ山口」という。

悔しくて涙が出て、その涙が私に何を教えてくれたかというと、初めて、こいつらどんな気持ちで試合をやっているんだろう、めちゃくちゃやられて悔しいだろうな、と思えた。 そのときに、俺はこいつらにいままで何をしてやったろうかという気持ちが湧いてきた。

偉そうに「何してる、ちゃんとやらんかい」と冷たい言葉を言うだけだった。

その言葉の裏には、俺は全日本選手だったんだ、俺は監督だ、俺は教師だという気持ちがあって、よく考えたら何もしていないことに気づいたんです。

そんな自分に気づいたとき、本当に涙で謝ってました。

「すまん、俺は偉そうにばかり言って、何もしてやっていなかった」と。

あの気づきが、僕は指導者の原点だと思います。

やっぱり自分に矢印を向ける勇気が一番大事なものだと思うんです。

その後、伏見工業は5年かかって、花園に勝つんですよ。そして翌年には全国一になりました。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

<コメント>

「自分に矢印を向ける勇気が一番大事」 「自分が間違っていたと感じたら、相手が誰だろうと素直に謝る」

この2つができないばっかりに遠回りすることってありませんか? 

私はたくさん経験してきましたし、今でも油断するとそうなっている自分に気づきます。

相手(誰か)のせいにしてしまえば気が楽だし、実際にそうとしか思えないような出来事がひんぱんに起こります。

よほど冷静に考えて、結果をまるごと引き受ける気持ちにならないと、自分に非があるとは思えないものです。

「自分は悪くない、このままで良い、変える必要はない」

傲慢(ごうまん)と自己肯定の微妙な境を正しく感じ取ろうとしても、それはそれでなかなかむずかしいでしょう。

それよりは、「身近に起きる出来事はすべて自分に責任がある」とした上で、「ダメな自分もまたヨシ」とポジティブにとらえ、「今日1日はまさにそこを改善し向上する1日」 として過ごしていきたいです。


 

2023.03.31:壱岐産業:[事務局ノート]

耳をすませば・・・

  • 耳をすませば・・・

いよいよ春本番ですね。

朝食時に窓を開けると、鳥たちはにぎやかにのど自慢。

姿はなかなか見えないんですけどね~。

最近よく来るのは「ちょっと来~い、ちょっと来~い」とさえずるコジュケイ。

2羽の掛け合いかなと耳を澄ますと、ヒヨドリも加わりました。

「実はコジュケイじゃなくて、ガビチョウが真似してるんじゃない?」

などと夫と話していると・・・「ホー、ホケキョ」。

ウグイスも入ってきました!

2週間前はちゃんとした「ホーホケキョ」が歌えず、

ウォーミングアップ中かなと笑って聞いていましたが、

今では堂々と美声をアピールしています。

ん?でも今日のウグイスはこの間のとは別のかもしれません(笑)。

鳥の専門家は何羽くらいの鳴き声を聞き分けられるんだろう。

身近にいる鳥の鳴き声を少し覚えてみると

散歩の楽しみが増えそうだなと思いました。

 

サントリーのHPにある「日本の鳥百科」は

身近な鳥の特徴や鳴き声を知ることができます。

日本の鳥百科|サントリーの愛鳥活動 (suntory.co.jp)

 

「トリノトリビア」という本も面白いです。

 

見開の半ページが4コマ漫画になっていて、

鳥たちのセリフに思わず吹き出してしまいます。

ちょっぴり知識を増やして、春のお散歩に出かけようっと。

どんな宝物をみつけられるかな~。

2023.03.26:壱岐産業:[事務局ノート]

フィット腕章で着脱ラクラク衣服を傷めない 

  • フィット腕章で着脱ラクラク衣服を傷めない 

ズレない、ムレない、付けやすい!

安全ピンがいらいない

伸縮性のある素材

輪仕立てでラクラク!

着脱がカンタン!

 

腕章を付けているとこんなことはありませんか。

・蒸れる 
・服が傷む 
・違和感がある 
・引っ掛ける 
・ごわごわする 
・あせもになる 
・外れる

 

 

フィット腕章はゴム製なので

ずり落ちない、蒸れない、ヨレない、服が痛まない

汚れたら手洗い出来る!

↓ズレないすべり止め付

文字数、色数、書体など制限ありません。

ロゴマークもOKです。

※事前にデータをお渡しください。色はDICナンバーでご指定ください。

ロゴマークなど複雑な場合は事前にご相談ください。

素 材 平ゴム ポリエステル88%、ポリウレタン12%
プリント 昇華転写
サイズ 幅 100mm
S 腕輪260mm
M 腕輪280mm
L 腕輪300mm
LL 腕輪330mm(別料金)

 

フィット腕章の特長

ピンレスタイプ、ゴム、衣服を傷めない、伸縮性がある、蒸れない、軽量

最低ロット数10個からお受けしています。

お問い合せフォーム または お電話 022-233-1776 でお問合わせください。

2023.03.06:壱岐産業:[事務局ノート]

「エアーかおる」と除菌セット

  • 「エアーかおる」と除菌セット

※お取り扱い終了しております。

多数の賞を受賞しているタオル「エアーかおる」と除菌がセットになっているおすすめ商品です。

「エアーかおる」は魔法の撚糸「スーパーzero(R)」を織り込んだタオルで、吸水性・速乾性・耐久性にすぐれています。

これまでにTV東京ガイアの夜明け、NHKおはようニッポン、毎日新聞など多数のメディアにも取り上げられています。

気持ちよく安心して過ごせる組み合わせとしておすすめです。

 

エアーかおるのタオルには、福島県双葉町と共同開発したコラボ商品もあります。

20番手の糸を使用!厚すぎず薄くない丁度いいボリューム感。肌当たりやわらか。なのに、抜群の吸収力!軽くて乾きやすく、洗濯してもふわふわ感が続きます。

商品名:【ダキシメテフタバ】シリーズ

色:フタバグリーン、フタバマリーン、フタバサクラの3色展開です。

 

※お取り扱い終了しております。

 

参考:浅野撚糸株式会社

2023.03.01:壱岐産業:[事務局ノート]

ハモコミ通信2023年3月号

  • ハモコミ通信2023年3月号

生活に取り入れたり、仕事で生かすなどしていただけると本望です。


 

◎限りある命

3月3日は桃の節句です。季節の変わり目の体調を崩しやすい時期に邪気を払う妙薬として、中国では 「桃」 が珍重されていました。

桃は実を食べれば不老不死になれるとされ、その起源は伝説の仙女 「西王母」 が崑崙山(こんろんさん)にある蟠桃園(ばんとうえん)で育てた仙桃だともいわれています。

古くから桃の花は邪気を払うとされ、葉は漢方薬として利用されてきました。

不老不死と聞くと素晴らしいことと思われがちですが、物語では否定的に描かれることも多いようです。

漫画家の高橋留美子氏は 『人魚の森』 という作品で不老不死について描いています。

不老不死になった主人公が、永遠に生き続けなければならない苦悩を語り、元の体に戻るための旅を通して、生と死について考える話です。

限りある命だからこそ人は努力するのでしょう。永遠の時間を生きるのなら、必要に迫られず、物事の多くは完結しないかもしれません。

「今」を懸命に生きることの大切さを意識したいものです。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

<コメント>

言われてみると、「永遠に生き続けなければならない苦悩」というのはなんとなく想像できますね。

仮にすべての人が永遠に生きられるようになったとしたら、やはりそれぞれの人の心のあり方次第で、その後の展開は大きく変わっていくだろうとイメージできます。

「別に今やらなくてもいいや」という人はどんどん怠惰になり、生き続けることが辛くなっていくかもしれません。

「永遠に生きられるとしたら、あんなこともしたい、こんなこともしたい、まずはいついつまでにこんなことをやり遂げたい、そしてその後はこんな風になって…」と、志を立てて行動に移していく人は、ずいぶん違うことでしょう。

時の長さに惑わされることなく動いていけば、次なる使命感が生まれ、またそこに向かって新たな情熱が湧いてくるのではないかなぁ。。。 

それとも心の奥にある弱い心が顔を出して、自分の中でせめぎ合いをするのかなぁ。。。

こればかりは、実際になってみないとわかりませんね。

 


 

◎良いスタートを切る

3月は年度末を迎える企業も多く、新しい年度に向けた準備もあるでしょう。4月から良いスタートを切るためには、どのような行動をすべきでしょうか。

そのうちの1つが、今年度の後始末をしっかり行うということです。

例えば年度の仕事の振り返り、必要・不必要な物の選り分け、お世話になった人への挨拶などが挙げられます。

このような後始末は、業務だけでなく気持ちに区切りをつけることにもつながります。締めくくりをきっちり行うからこそ、次のスタートが切れます。

また、人によって、新年度から新しい部署に異動となる場合もあるでしょう。スムーズに業務を引継ぐという意味でも、後始末は必要だといえます。

もちろん年度末だけでなく、日頃から後始末をすることは大切です。

例えば書類や備品などの整理から始めるのも良いでしょう。身の回りがスッキリした状態で日々の業務に取り組めば、心も軽やかになるはずです。

後始末をしっかり行ない、美しく締めくくりたいものです。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

<コメント>

「スズメバチの真実」という本の一節に「絶えず行われる身づくろい、掃除…」ってありました。スズメバチも身の回りを綺麗にしてるんだなぁ。

私達人間がスズメバチに負けるわけにはいきません。

もっともスズメバチの掃除行動は本能によるもの。

人間の場合は、やろうと思えばできる、やらないと思えばやらなくてもいい。そういう自由な選択肢の中で選んだことだからこそ、心が軽やかになるのですね。

年度の仕事の振り返り、必要・不必要な物の選り分け、お世話になった人への挨拶など、諸事が重なる場合のポイントは、早めに着手することではないでしょうか。

「軽いノリで厚い盛り込み」という言葉を最近聞きました。

深めることは後でもできるから、まずはサッと動こう!と解釈しました。

2023.03.01:壱岐産業:[事務局ノート]

冬の散歩

  • 冬の散歩

昨年秋の壱岐大学で楽しんだ「青葉の森緑地散策」。

「冬の散歩」という、青葉の森緑地管理センターのイベントを見つけました。

申し込みの抽選にみごと当選し!わくわくしていたところ、

前日は、仙台市内でも数年ぶりの積雪。

どうなるかなぁと思っていたら、

明日(当日)は晴れるということで実施しますとのメールをいただきました!

 

道路の除雪のために夜中に働いてくださった方々がいて、本当に感謝です。

でも私は地下鉄で行くことに。

仙台市地下鉄「青葉山駅」から歩いて15分ほどで到着。

 

ポカポカ陽気で、青葉の森の木々の雪はもうすっかり溶けていました。

 

(この雪の塊は、ファーストペンギンみたいかな)

 

山道には雪がありましたが、ふわっふわな雪ではなく、

残念ながら、期待した動物の足あとはよくわかりませんでした~。

ヤマガラとシジュウカラは元気に飛び回っていましたよ。

 

今回もレンジャーの方がいろんなことを教えてくださいました。

秋とは違って、ほとんど葉っぱがないので、特徴を記憶するのが難しかったです。

クルミの冬芽を間近で観察できました。

 

 

帽子をかぶったサルみたいかな・・・。

厳しい寒さに耐えて、春を待っています。

 

春になったらまた出かけて、

いろんな花や新芽たちに出会いたいです。

2023.02.19:壱岐産業:[事務局ノート]

ハモコミ通信2023年2月号

  • ハモコミ通信2023年2月号

生活に取り入れたり、仕事で生かすなどしていただけると本望です。


 

◎人間は義務だけでは駄目だ 西村滋(作家)

「1日1話読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書」より

ベストセラーになった自伝的小説『お菓子放浪記』がなぜ生まれたかについてちょっとお話ししますね。

昭和15年の暮れ、孤児院から逃げ出した僕は、お腹が空いちゃって、あるパン屋さんの店先で菓子パンをね、ちょっと失敬してしまったんですよ。

お砂糖が配給になって、甘いものがだんだんなくなってくる時代でした。

ところが情けないことに、その菓子パンを食べる前に刑事さんに捕まっちゃってね。年の瀬を一回だけ警察の豚箱で迎えているんです。

ある少年院に回されることが決まると、僕を捕まえた刑事さんに連れられて目的地まで行くわけですよ。

子供だから大丈夫だろうと、手錠もつけずに僕の手を引いて行くんです。

バス停でバスを待っていたんですが、向かいに汚い駄菓子屋があって。もう甘いものなんかないはずの駄菓子屋さんに、売れ残った菓子パンが二つだけありました。

それを刑事さんが買ってくださいまして、「バスが来ないうちに食っちまえ」って言うんですよ。

袋の中には二つありますから、当然一つは刑事さんが食べるんだなって思って、一つだけ取り出して返したんです。

そしたら、人のよさそうな刑事さんでしたが、にやっと笑って「ばか、一人で食べていいんだよ」って言われた時に、急に涙が溢れてきちゃって。

僕はそれまで一人で二つ食べるなんていう経験はないんですよ。少年院や孤児院などどこに行っても頭数で分けられる。

公平はいいことですよ。でも寂しいことです。

それがこの時は一人で二つ食べていいという。夢のような出来事でした。

それで少年院に行きましたが、僕はこの刑事さんのことが忘れられないんですね。

食糧難が戦争でどんどん広がっていく。菓子パンどころか米までなくなるような時代が始まります。

だから余計に、僕にとってこの時に食べさせてもらった、たいして甘くもない菓子パンが思い出になっちゃうんですよ。

刑事さんにしてみれば、こいつは少年院に入ればもう甘いものも食えなくなるし、戦争も酷(ひど)くなってくるから、せめて売れ残った菓子パンだけでもという、単なる思いつきだったのかも分かりません。

ただ、本来であれば刑事さんは僕を逃さないように警察から少年院に届ければ役目はそれで終わりでした。

なにも僕に菓子パンを買ってくれなくてもいいわけです。その「しなくてもいいこと」をされた僕が、86歳にもなってですよ、一所懸命お話しするくらいに心に植え付けられているのはなんでしょうかね。

僕はよく言うんですよ、人間は義務だけでは駄目だって。報酬をいただいて義務を果たすのは当たり前。

義務の上に何がくっつくのか、人間として何がくっつくのか、ここが大事だと思うんですね。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

<コメント>

刑事さん、少年がのちに作家となり、しかもその時のエピソードが小説になろうとは夢にも思ってなかったでしょう。

最近読んだ雑誌に惻隠の情(そくいんのじょう)という言葉が出てきました。

人が困っているのを見て自分のことのように心を痛める、相手を憐れみ心から同情する、といった意味で使われます。刑事さんの心はまさにこれですね。

近しい人同士ではもちろん誰もが持つ心だと思いますが、それを他人に広く及ぼしてこそ、良い社会が生まれるわけです。

義務を果たせばそれ以上のことは余計なこと。それが理性・合理の世界ですよね。それだけだと、間違いは少ないのかもしれませんが冷たい社会です。

今の日本社会はコンプライアンス違反を叩かれないように、必死で義務を果たすことに集中してしまっている気がします。もちろんそれはそれで大切、BUT…。

「しなくてもいいこと」は選択肢無限大です。スピッツの歌に「余計なことは し過ぎる方がイイ」

というのがありました。大賛成です(笑)。

温かい心を持ち寄って、いい社会をつくっていきたいですね。

心に菓子パンを携えて。


 

2023.02.01:壱岐産業:[事務局ノート]

ハモコミ通信2023年1月号

  • ハモコミ通信2023年1月号

生活に取り入れたり、仕事で生かすなどしていただけると本望です。


 

◎極意は熱と光を相手に与えること 田中真澄(社会教育家)

「1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書」(致知出版社)より一部抜粋

(前略)

サラリーマンは退職と同時に「所属価値」を失ってしまいます。

大企業の権威をバックに肩で風を切る勢いだった人も、会社の社員という所属価値を失ってしまえば、誰からも相手にされなくなるものです。

その時、問われるのが「存在価値」です。言い換えれば「どこの企業のどういう肩書の方ですか」から「あなたには何ができますか」という問いへの答えが求められるのです。

これからの人生百年時代をいきいきと生き抜くうえでは、自分自身の「生き方革命」がとても重要になってきます。

私に存在価値の大切さを気づかせてくれたのは父でした。父は元軍人で私たち一家は戦後、いまの韓国・釜山から日本に引き揚げてきました。

ところが、日本が独立するまでの6年半、父はパージによって公職に就くことができず、過酷な行商で家族の生活を支えたのです。

日本国内が食べるものに事欠いていた頃までは、行商でもなんとか食い繋いでいけましたが、物が豊かになるにつれて厳しさは増していきました。

それでも父は決して行商をやめようとせず、朝早くから夜遅くまで人の2倍、3倍、汗水流して黙々と働きました。

私はそういう父の後姿をとおして「人間は命懸けで打ち込めば生きられるのだ」と教えられたのです。

父は軍人だっただけに商売には全く不慣れでしたが、ある人からこう教わったそうです。

「田中さん、商売というのは簡単なんだよ。太陽のように生きればいいんだ。太陽は2つのものを人に与えてくれる。1つは熱。熱意を持って人に接すれば、熱は自然と相手に伝わる。もう1つは光。光を与えて相手を照らし、関心を持ってその人の存在を認めてあげることが大事なんだ」

父は生前「俺は商いのことは何も知らないが、この2つだけは心の支えとしてきた」と私に話していました。

私が個業家(個人事業主)として自分の存在価値で勝負しようと思ったのも、そんな父の影響です。

これまで有料の講演会だけでも6,500回以上も行ってきましたが、私が伝えたいメッセージを凝縮すれは、父から教えられた「熱と光を相手に与えよ」に尽きるように思います。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

<コメント>

相手に熱と光を与えることが大切なのは、商売に限ったことではありませんね。人と人とが一緒に何かをするとなれば、常に共通のことだと言えます。

大なり小なり、それは可能だとして、よりあたたかい熱、より魅力的な光を与えるためには、自分自身の中にある熱と光を大切に育てていかなければならないと思います。ではどうすればいいか?

ひとつには、自分を信じる、自分を肯定的にとらえることではないかと思います。

自分自身のことは自分が一番よくわかっています。ダメな自分、イヤな自分をたくさん知っているがゆえに、自分を信じきれない、自分を肯定的にとらえられない人がたくさんいるように感じます。

これはとってももったいないことだと思います。本当はたくさんいい部分があるにもかかわらず、自分の良さはある意味すでに会得している部分なので、本人的にはそれが良いことと認識されにくいわけですよね。

でも実際にはとっても大切なものをそれぞれの人が持っています。自信を持って自分を認めた時、周りに対して、あたたかで魅力的な熱と光を与えることができると思うのです。

2023年が皆さんにとってそんな年になりますように心から願っています。


 

2022.12.29:壱岐産業:[事務局ノート]