生活に取り入れたり、仕事で生かすなどしていただけると本望です。
◎言葉にならない
「いぶし銀」という言葉は、華やかさはないけれども、実力や魅力があることを表現します。Tさんの職場にも、その言葉通りの力を発揮する先輩がいます。
ある日、Tさんが顧客からの苦情電話に困り果てていた時のことです。先輩が対応すると、わずか数分で先方は納得し、電話は終了しました。
傍(そば)で聞いていたTさんは、説明している内容はほとんど変わらないのになぜ相手が納得してくれたのか、とても不思議に感じていました。
また、同じ作業を行なっても、その先輩の仕上がりの方が美しく、上司から指示される仕事の理解度も先輩の方が正確で早いのです。
また、同じ作業を行なっても、その先輩の仕上がりの方が美しく、上司から指示される仕事の理解度も先輩の方が正確で早いのです。
「コツ」や「勘」といった言葉にできない仕事の感覚は、多様な経験を積み重ね、じっくりと時間をかけて練り上げられていくものなのでしょう。
自分の仕事の奥深さに意識を向け、より高度なスキルを追求したいものです。
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<コメント>
仕事の技能やそれを支える心持ちについては、らせん階段を登るように向上していく、とよく言われますね。
らせん階段を真上から見た時、同じ位置に見えるTさんと先輩。しかしTさんは下の方の段にいて、先輩は上の方にいる。
『下段者は上段者の力をわからない』という言葉を聞いたことがあります。らせん階段で考えると理解しやすいですね。視座が違うわけです。
「同じ作業を行なっても、その先輩の仕上がりの方が美しく、上司から指示される仕事の理解度も先輩の方が正確で早い」という素直な言葉に、Tさんの明るい将来が期待できますね。
言葉にならない高いレベルの「コツ」や「勘」となれば、それをAIで代用することは当面できないでしょう。
同時に、その仕事をAIに代用させるとしたらどうなるか、など、これまでと違った角度から自分の仕事を見つめ直すことも、これからは大切になってくると思います。
◎心を連れ戻す
「心残り」や「後ろ髪を引かれる」といった言葉は、後悔や未練が残る状態を表わします。
こうした感情は誰もが経験するものでしょう。
失敗や行動を起こさなかったことに対する後悔や未練は、その人の心を支配することがあります。
人には「心」があり、その動きによって感情が生じます。
強い感情にとらわれると、思考や行動が鈍り、「心ここにあらず」といった状態になりがちです。
こうした状態が、大小のミスの原因となることがあります。
うっかり確認作業を怠ったり、必要な工程を省いたりすると、大きな損害や人命にかかわる重大な事故を引き起こしかねません。
うっかり確認作業を怠ったり、必要な工程を省いたりすると、大きな損害や人命にかかわる重大な事故を引き起こしかねません。
こうした状態を避けるために、朝礼時に 《 ここからは仕事に集中する 》 と心を切り替えましょう。
心を今ある業務に連れ戻し、集中していきたいものです。
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<コメント>
24時間365日安定した心を持っている人はいないでしょう。家庭でのマイナスの感情を引きずったまま仕事をする、というのはありがちな話ですね。
だからこそ、朝礼の役割は大きいのだ、と。本当にそのとおりですね。もっとも、ここで気持ちを切り替えるぞ、という本人の意思がないと難しいですが。
皆様の職場では朝礼を行っていますか?
どんな朝礼を行っていますか?
最近は個人事業主も増え、仲間の個人事業主同士で時間を決めてZOOMに集い、共同朝礼を行っている事例もあります(一度体験させていただきました)。
やろうと思えば、「打つ手は無限」ですね。