今月はいつもどおり街ネタ2つです。生活に取り入れたり、仕事で生かすなどしていただけると本望です。
◎言葉の選び方
人に何かを提案したり提言したりする場合、「○○をするように」というように相手の行動を変えようとするよりも、「○○のような人になるように」と人柄について触れたほうが伝わりやすいことが知られています。
例えば「決して○○をするな」と言うのと、「決して○○をするような人になるな」と言うのでは、後者の方が重く受け止められるでしょう。前者は単発の行動に対する発言なのに対して、後者は人の性格にまで踏み込んでいます。
ただし、他者の性格に言及する際は、考慮しなければなりません。特に否定的な発言の場合、その人そのものを否定することになってしまいがちです。そのような、誤解を生むような発言は慎むべきと言えるでしょう。
また、肯定的な発言であったとしても、その人を一方的に決めつけるような表現をすると、捉え方によっては失礼な印象を与えてしまう場合もあります。
会社では関係する他者に言及する場面が数多くあります。その際には、細やかな気遣いをしながら、相手についての発言をしたいものです。
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<コメント>
こういう表現を使ったことはありませんでした。
子供の教育とは違い、大人の場合、多少の問題ならば、一般的には本人が気づくまで放っておくしかない、と周囲は表立って注意しないものです。
しかし、必要な時にはここにあるように細やかな気遣いをしながら伝えるべきを伝えなければなりませんね。
アサーションをご存じでしょうか。「自分も相手も尊重しながら、自己表現をするコミュニケーションスキル」と定義づけられています。上手に使えるかどうかは次のステップとして、知っておいて損はないものだと思います。
故・船井幸雄氏の言葉には重みがありました。「自己主張しても嫌われない存在になりなさい」と。どのように言うかも重要、誰(どんな人)が言うかは更に…。
◎近所のお寿司屋さん
5月5日は端午の節句です。日本では、子供の健やかな成長を願い、五月人形を飾り、鯉のぼりを立て、ちまきや柏餅を食べてお祝いする日となっています。
前日、F子さんは孫の節句を祝うため、近所のお寿司屋さんに寿司を予約しに行きました。店員に節句のお祝いとして購入することや希望の金額を伝え、お薦めの通りに松竹梅の竹を注文しました。
当日の夕方、予約した寿司を受け取りに行きました。《 お寿司が好きな孫は喜ぶだろう 》と思うと、足取りが弾みました。
家族団欒、お祝いの晩餐で、孫が「おばあちゃん、ありがとう」と寿司桶の蓋を開けました。その瞬間、F子さんは驚きました。なぜなら、桶には竹コースとは違う少し豪華なネタが入っていたのでした。
さらには、「F子様、いつもご利用いただきありがとうございます。お孫さんとの時間を楽しんでください」との手書きのメッセージが添えられていたのです。みんなで心を一つに、子供の健やかな成長を願う姿勢に心が温まりました。
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<コメント>
お寿司屋さんの心遣いも粋ですが、ふたを開けてすぐ竹コースにはないネタに気づくF子さんも素晴らしいです。実に地域の密着感が伝わってくるコラムです。
地域密着、いいですよね。こういうやりとりがあると、もう金額の高い安いは吹っ飛びます。少なくとも私の場合は。地域のお店はこういう部分が強みですよね。
寿司処多賀城の駅前に、贔屓(ひいき)にしている「すしの貴伸」というお店があります。お近くに行かれる際は、ぜひ味のある高橋伸司親方に会いに行ってください。カウンターで楽しく安心して飲めるお店です。