ハモコミ通信2016年11月号

  • ハモコミ通信2016年11月号

今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。


 

◎事前対策

 「備えあれば憂いなし」といいます。

 いつ何があっても慌てずに対処できるよう備えることが?栄や成功につながることは、誰しも想像できるでしょう。

 それでも、実行している人は、案外少ないものです。

 宮城県のT市で、割烹寿司店を営むI氏は、24歳で独立以来、他人の倍働くという親ゆずりの誠実さで、押しも押されぬ繁盛店をつくりあげました。

 そのI氏の商売の原点が、明治生まれで働き者の父親から学んだ「事前対策」という生き方でした。

 I氏の父親は、名家の婿(むこ)養子となりますが、「盲腸で仕事を休むようなことがあってはいけない」と、その家に入る前に、盲腸の手術を受けたそうです。

 仕事に対するその覚悟のほどを、I氏もまた自らの鑑(かがみ)として取り入れ、車の給油は常に準備しておくなど、徹底して実行してきました。

 その甲斐あって、商売の危機を何度も乗り越えることができたといいます。

 まさに父の姿を自らの魂に刻み付けた実践の成果といえるでしょう。

 

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<コメント>

 I氏はよく存じている方ですが、本当に『実践の人』という表現がぴったりの方です。

「やったほうがいいことは知ってるけど、やってないこと」っていうのはたくさんあるのではないでしょうか。

 むずかしい何かを学ぶより、そういうことを確実に実行に移すことの方が、結果が出ますね。

 それにしても事前の盲腸手術に思い至るというのは、気づきの感度が研ぎ澄まされていらしたのでしょうね。

 


 

◎「元カープのお医者さん」

 プロ野球・広島カープが25年ぶりにリーグ優勝をしました。

 広島市内は赤一色で、市立図書館にはカープ関連本コーナーが特設されているほどです。

 広島カープが初めてリーグ優勝したのは、41年前の昭和50年のことです。

 この初優勝に貢献した助っ人外国人選手にゲイル・ホプキンス氏がいます。

 氏は大リーグ時代、選手生命の短さを痛感し、医師として医大進学を考えていました。 その矢先に、カープへの誘いを受けて入団します。

 氏は、チームの中心として、1年目からホームランを量産しました。

 その一方では、広島大学医学部の研究室を訪ねて、臓器や細胞、菌の研究を続けて、第二の人生の準備も継続していたといいます。

 引退後、米国の医大進学を経て、整形外科医院を開業。数年前、広島市内の学術会議で講演をした際、カープの一員だったことが誇りだと語り、「医療の変化に対応できる新しい技術を学んでほしい」と、医師たちにエールを送りました。

 いつ、どんな場所でも挑戦を続けることで、可能性は開かれていくのです。

 

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<コメント>

 日本シリーズ優勝はならずとも、リーグ優勝をしたおかげで、クローズアップされたお話でしょう。

 こんなプロ野球選手がいたんですね。何歳からでも、夢を持ちそれを膨らませ、目標にそして計画に落とし込み、途中めげることなく、そこに向かって段階を追って進んでいけば、行きたいところに行ける。

 その典型のようなお話ですね。以下のおススメ講演会のテーマとも重なっています。

2016.11.02:壱岐産業:[事務局ノート]