空調服は軽労化・快適化にどのくらい有効なのか?
宮城県で、ファン付き作業着(いわゆる空調服)が軽労化・快適化にどのくらい有効なのかを調べたデータがあります。宮城県農業園芸総合研究所(名取市)で平成22年の調査結果です。
研究の目的
高温期の農作業では,熱中症の危険があることから,涼しい時間帯に作業すること、こまめに休憩を取ること、水分補給に注意すること、可能であれば作業場所を遮光することなどに注意して作業を行っているものの、暑い環境の中での作業はつらく身体的な負担が大きい。特に、比較的暑さに弱い高齢者の作業では負担軽減対策が必要になる。
そこで、ファン付き作業着(商品名:空調服,以下,空調服とする)による負担軽減を高齢者を対象に試みた。また、素材が綿の慣行タイプ(以下,M-500Uとする)と素材がポリエステルで熱線カット加工したタイプ(以下,PN-500Nとする)の2種類の空調服の効果の比較を行い、農作業への適性を検討した。
研究成果
1)作業負担の比較的重い露地作業(刈払い作業)と作業負担の比較的軽い露地作業(ブルーベリー収穫作業)では,両方の作業ともに空調服の利用で作業負担が軽減する。
2)作業負担の比較的重い露地作業(刈払い作業)と作業負担の比較的軽い施設内作業(トマト収穫作業)において,M-500UとPN-500Nは同程度の負担軽減効果がある。WBGT温熱指標と作業着下の温度差から,PN-500Nの方が体表面温度を下げる効果が高い。
3)作業負担の比較的軽い露地作業(ブルーベリー収穫作業)ではPN-500Nを着用した場合,作業着下の体表面温度が一般的な作業着より2~5℃程度低下する。
4)作業後の空調服に対する総合評価では,93%が良いまたはやや良いと評価している。素材別の比較では,50%がPN-500Nの方がM-500Uより涼しさを感じると答え,30%が両方とも同等の涼しさを感じると答えたこととあわせて,80%がPN-500Nの体感的な良さを感じている。送風機の音と作業着の重さは,80%,87%が気にならないと答えた。
綿素材と、ポリエステル(熱線カット加工の)素材を比較しています。
調査に協力した人の93%の人が「良い」または「やや良い」と報告しています。
熱中症対策の一つとして取り入れてみることをお勧めします。
調査元
宮城県名取市高舘川上字東金剛寺1番地
製品は、(株)空調服(URL:http://www.9229.co.jp/)から販売されています。
その他の空調服、用途に合わせてお選びください。
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壱岐産業は「熱中症ゼロへ」オフィシャルパートナー商品を扱っています。