ハモコミ通信2015年11月号

  • ハモコミ通信2015年11月号

今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。


 

◎和の力

 八月三十日、アメリカのペンシルベニア州において、第六十九回リトルリーグ世界選手権大会の決勝戦が行なわれました。

 日本代表の東京北砂(きたすな)が、米国代表のチームに十八対十一で勝ち、見事、世界一となりました。

 東京北砂は一回に二点先制したものの、その裏に十失点して完敗ムードが漂いました。その点差を逆転して、劇的な優勝を飾ったのです。

 リトルリーグに所属するのは、九歳から十二歳までの少年少女で構成された野球チームです。東京北砂の強さの秘訣はどこにあったのでしょう。

 そのチーム方針は、1三振をしない、2ファーストストライクを狙う、3積極的な走塁、4簡単なゴロ・フライを確実にアウトにする、の四つです。

 皆が基本を大切にする、チームワークの良さが勝利につながったのでした。

 スポーツの秋です。自分でやるのもよし、観戦を楽しむのもよし。

 個人競技、団体競技、それぞれに魅力がありますが、特に「和」を大切にする日本では、団体競技の応援には力が入るものです。

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<コメント>

 チームワークとひと口にいいますが、この事例はとてもわかりやすいですね。

 つまり守るべきことが明確で具体的であるために、誰もが実行しやすく、徹底的にそのとおりにやることを目指す中で、ベクトルが合ってくるのでしょう。

 集合天才、という言葉があります。

 一人ひとりは凡人であっても、あるいは偏った能力だったとしても、それぞれの個性がうまくつながっていったとき、その組織が大きな働きをする、という考え方です。

 ハモコミ(ハーモニーのあるコミュニティづくり)という言葉も、少しニュアンスは違いますが、その路線です。

 ただ、集合天才のほうは発揮する成果を重視していると思われますが、ハモコミは、そこに集う人たちの充実感、満足感をより重視した考え方です。

 


 

◎エジソンの前向き思考

 発明王エジソンの逸話は、現代でも多く語り継がれています。

 すでに名声を得ていた六十代の時、工場で火事が起きて、実験用の施設が炎に包まれてしまいました。

 その際、エジソンは落ち着いて、「これは、もっと良い設備に変えるチャンスである」と前向きに捉えたのです。

 電球の試作に一万個失敗した際も、「うまくいかない方法を一万通り見つけただけだ」と、気にしませんでした。

 一般的にはピンチといえる厳しい状況に見舞われても、エジソンは意気消沈することなく、逆に前向きに受け止めて、対処してきました。

 とかく人は、目の前で起こる現象の一面ばかりに心が奪われ、一喜一憂しがちです。その動揺から、対処の仕方をも誤まってしまうことがあります。

 一般的な評価という固定観念に縛られて、自らの可能性を閉ざしてしまうことはないでしょうか。

 起こった出来事を受け止めつつも、そういう時こそ勇気百倍、次なる一手を考える心の柔軟性を持ちたいものです。

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<コメント>

 この逸話のことは以前にも何かで読んだことがありましたが、改めてその状況を想像してみると、やはり並み外れていますね。

 そもそも試作に何回失敗したらあきらめるでしょうか? 

 私だったら10回か、せいぜいがんばっても20回かな、と思います。いや、1回2回であきらめることも少なくありません。

 100回でも十分すごいですが、10000回とは ! 

 絶対できるはずだ、という確固たる信念の賜物ですね。

 ケンタッキーフライドチキンの創始者カーネルサンダースさんも自身が開発したフライドチキンの調理法を売り歩いたとき、断られたのが1009社 ! そして1010社目で見事採用 !

 あきらめない力のすごさを感じます。

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 那須の藤城清治美術館を訪ねました。御年91歳。今でも現役のアーティスト(影絵作家)です。

 ちょうど紅葉も見頃だったため、作品のすばらしさもさることながら、美術館の森全体がアートでした。

 作品に対しての本人のコメントの中で印象に残ったのは

「夕日は世界で一番美しいと思う」

 那須には見どころがたくさんありますが、藤城清治美術館もぜひ覗いてみてくださいね。

 仙台市宮城野区の「かまぼこの鐘崎笹かま館」の2Fにも氏の作品展示があります。

こちらは無料です。

2015.11.12:壱岐産業:[事務局ノート]