新米タオルソムリエ@新潟県内のホテルです。
ということで、せっかくなので、ホテルタオルというものについて書いてみます。
ホテルタオルといっても、
ビジネスホテル、温泉旅館系ホテル、高級ホテル、とランクや種別によって、
或はそこのこだわりによって、使っているタオルも違ったりします。
ここでは、一般的にビジネスホテルで使われることが多い目の詰まったしっかりした
タオルをホテルタオルと呼び、その特徴をお伝えしたいと思います。
ホテル側からしますと、何度も洗濯を繰り返しても型崩れしにくくて、
色物であれば色落ちしないもの、というのが大切になってくるのは想像できるでしょう。
◎ 単糸 or 双糸
双糸は、2本の糸を撚(よ)って1本にするため、単糸のままで使うより
手間とお金はかかりますが、耐久性に優れ、毛羽立ちも少なくなります。
ただし、風合いの柔らかさと吸水性は犠牲となります。
◎ 番手
一般家庭用タオルは20番手ほどの太い糸を使うことが多いです(番手が小さいほど太い)。
ホテルタオルで使われる糸は、30番手というやや細めの糸の双糸が多いようです。
◎ 撚りの強度
甘撚り、という言葉を聞いたことがありますか?
撚りの少ない柔らかい糸のことで、手触り抜群です。
良い糸を使わないと、毛羽立ちや洗濯による糸の細りが気になります。
ホテルタオルは、一般的に甘撚りの反対、強い撚りで耐久性を重視します。
◎ 染め
色物の場合、色落ちしにくいことは当然求められますね。
ホテルタオルは、染め抜き技術の中でも色落ちしにくいと言われているスレン染めが多いようです。
◎ 名入れ
ジャカード(jacquard)織機では、様々な複雑な模様を織り上げることができます。
ホテル名も凹凸によって表現されていますよね。
ちなみにジャカード織機の発明者ジョセフ・マリー・ジャカール(フランス人)は、
当時の児童労働の解放を願って開発したと言われています。
そして実際、この機械の発明によって、児童は機織り労働からは解放されたのですが、
職を失い、より危険な労働へ狩り出されたというのです。