こんにちは、新米タオルソムリエです。
さっそくですが、前号の続きです。
「買ったばかりのタオルは水を吸わないんだよね」
について考えてみたいと思います。
実は私もそう思っていました。そして実際そういうタオルも多いのです。
でも、そうではないタオルもたくさんあるのです。
おろしたてのタオルが吸水が悪い理由は主に2つです。
■その1 「糊抜きされていない、或は糊抜きが不十分」
綿花から糸として紡ぎ、タオルとして織り込まれる過程において、
摩擦熱に耐えられるように、糊付けというのを行います。
国産タオルの場合は、ほとんどは織りあがった後、糊抜きという工程があります。
産地ブランド品として愛媛今治や大阪泉州のようにロゴマークがついているタオルは、
間違いなくそのあたりはしっかり行われています。
ところが、糊抜きで洗ってしまうとパイルがあっちこっちを向いてしまいます。
それを気にする場合、糊抜きしないことがあるようです。
購入の際、あまりにパイルがきれいに揃っているようなタオルは、
最初のうち吸水が悪いことを覚悟した方がいいでしょう。
■その2 「柔軟剤が添加されている」
売り場では手触りで選ばれることが多いため、
なるべく柔らかいタオルであることを表現したいわけです。
糸そのものの質と織り方の工夫によって柔らかさを出すのではなく、
手っ取り早く柔軟剤でごまかそう、というものもあるのです。
柔軟剤を使ったタオルは、柔らかさと引き換えに、吸水が悪いタオルとなります。
ところが、最近のナノテクの柔軟剤は、吸水力が落ちずに柔らかさを出すので、
タオル本来の柔らかさかどうか、売り場での判断が難しいのみならず、
購入後もしばらくはわからないのが現状です。
ところが、そういうタオルは、10回くらい洗濯すると急に吸水力が落ち、
ごわごわになると言われています。そのような経験はありませんか?
その他に、例えばオーガニックコットンのタオルなどは、
そもそも油抜きされていないので、50回くらい洗濯しないと
満足のいく吸水にならないと言われています。
値段は少し高く感じられるかもしれませんが、
産地ブランドのタオルはそういう点で安心できると思います。