ハモコミ通信2014年10月号

  • ハモコミ通信2014年10月号

今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。


 

◎ 一笑一少

 中国に「一怒一老、一笑一少」という格言があります。人は一度怒ると一つ老い、一度笑うと一つ若返る、という意味です。

 人は笑うと、顔面の筋肉がゆるやかに動くのに対し、怒ると多くの神経と筋肉が、異常な緊張をするそうです。

 「怒りが寿命を縮める」と言われる所以(ゆえん)でしょう。

 その良き証(あかし)が、長寿者に共通する童顔のような微笑みです。反対に、すぐにキレる人やイライラの見本のような人もいます。

 たとえば、乗り物の中で足を踏まれたりして、相手を怒鳴りつけているような場面に遭遇することがあります。また、順番待ちをしている時など、前の人がモタモタしていると、背後から「チッ」と舌打ちをする人もいます。

 こうした怒りは、状況をますます険悪にするだけでしょう。ストレスがたまりやすい現代社会、怒りの感情をうまくコントロールしたいものです。

 もし険悪な場面に遭遇しても、自分が潤滑油になって周りの人を喜ばせたり、ユーモア精神を発揮して、和やかな空気を作り出せればどんなに良いでしょう。

 

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<コメント>

 自分のことだけを考えたとしても、笑った方が若くいられるわけですから、怒りは極力抑えたいものです。怒りは二次感情。コミュニケーション技術として制御できるのです。(日本アンガーマネジメント協会)

 まして、私たち一人ひとりは、社会を明るくしていく役割を担ってます。自分からまき散らさないのは最低条件ですね。

 ユーモアのセンスで和やかな空気を作るのは上級編。これを自在にできるようになりたいものです。

 


 

◎何かいいこと

 中堅社員のSさんは「ありがとう」「ありがたい」と、物事を受け止めるように心がけています。きっかけは、若い頃に世話になった先輩の言葉でした。

 入社して三年が経った頃、仕事のミスが続きました。プライベートでも友人との関係がギクシャクし、「何かいいことないかなぁ」が口癖になっていました。

 しかし、状況が好転することはなく、言葉とは裏腹に、良くないことが続きました。ある時、H先輩から「《何かいいことないかな》と思う時は、当たり前のことに感謝ができてない時だよ」と言われました。

 「毎日ご飯が食べられる、家族が健康で過ごせている、普通に仕事ができる、そうしたことは、実はあたり前じゃないよ。そう思えない時は、恩返しのつもりで、コンビニの募金でもしてくればいいよ」

 自分が受け身の姿勢だったと感じたSさん。先輩の助言を心に留めながら、身の回りの出来事を感謝して受け止めることで、状況が好転していったのです。

 現状とは、自分の心が生んだ結果でしかないのかもしれません。

 

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<コメント>

 最後の一文、強烈パンチですね。そのとおりとはいえ、キビシイ。

 でもむずかしく考える必要はないのかもしれません。このコラムのように、当たり前のことに感謝することは誰でもできること。それをひたすら実践することによって現状が変わる、と、まずは信じてやり続ければいいのでしょう。

 疑いをもって何もしないより、やってみて結果を天にゆだねるようにしてみます。

 


 

的外れ

 とある温泉街をぶらり散歩していたら、輪投げ、射的、手裏剣などといった遊びで景品がもらえるコーナーがありました。珍しくもアーチェリーがあったのでやってみました。たった5mほど先の的なのに10回中3本しか当たりませんでした。

 的外れといえば、実は英語の「罪」という言葉には、的から外れている、という意味があるというのを聞いたことがあります。

 そこで結びついたのが、ガンジーの「7つの社会的大罪」です(飛躍しすぎ?)。

 「理念なき政治」「労働なき富」「良心なき快楽」「人格なき学識」「道徳なき商業」「人間性なき科学」「献身なき信仰」

 今の日本にいっぱいみられることだなぁ、と思いました。もちろん私たちがその担い手です。他人ゴトではありませんね。せめて道徳心・倫理観のある商売をしていきたいと思います。

 これを自分の人生にあてはめるとどうでしょう? 偉大な人がたどりついた言葉には時代を超えた普遍性がありますね。

2014.10.02:壱岐産業:[事務局ノート]