ある温泉街の残念な酒屋さん。
そこに愛のあるアドバイスをするとしたら? という問いを前号で投げかけました。
(詳細は9月18日のブログをご覧ください)
まずこの店主はどのような考えでやっていらっしゃるのか?
お客さまをセグメント※することはとても大切だと思います。
冷やかし客や素行の悪い客は客とみなさず、善良で購買意欲の高い人だけを客としたい。
貼り紙はそう語っています。
セグメント自体は問題ないと思いますが、問題はそれをストレートに表現している点。
本来の潜在顧客にまで影響を及ぼさないか? ということを気にしてませんものね。
銀座まるかん創業者の斎藤一人さんは、
「貼り紙ひとつで商売の上手下手がわかる」とおっしゃっています。
例えば飲食店で、ピーク時に合わせて人を配置してはダメで、
最少人数でできるように工夫せよ、と。
但し、単に「お水はセルフサービス」という貼り紙では、
サービスが悪い、という風に思われるだけ。
「当店の水は○○というとっても美味しい特別天然水を使っています。
セルフサービスですので、どうぞ何杯でもお召し上がりください」
このような貼り紙だと、ずいぶん親切だな、と思われる、と。
さすがです。
かの酒屋さんの場合はどうしましょうか?
<飲みながら入店しないでほしい対策>
いろいろあるとは思いますが、例えばこんな貼り紙ではいかがでしょうか?
お客さまに対する共感とユーモアをポイントに考えてみました。
「『温泉街 飲み物片手に そぞろ歩き』 楽しいですね。温泉街の楽しみの一つですね。
当店では、お客さまにじっくりと店内を見ていただけるよう、禁酒となっています(笑)
(←酒屋なのに禁酒カヨ~、ですよね)」
(ひとりつっこみ)
そして、入口にこんな小さなテーブルを飲み物置台として用意してみてはいかがでしょうか。
「お手持ちのお飲み物は、お好きなところへ置いてから店内にお入りくださいませ」
(テーブル面を上から見たところ)
俺は情熱の赤だ、とか、私は高貴な紫よ、などと会話が弾みそうです。
<店内でうるさくしてほしくない対策>
店内にクラシック音楽を流すというのも一案でしょうが、
それでは消費気分まで落ち着いてしまい、売上も落ちることでしょう。
素敵なアップテンポの曲をかけたほうが衝動買いにつながるようですよ、ご主人様。
音楽が適当なボリュームで流れていれば、
ワイワイガヤガヤもあまり気に障らなくなるのではないでしょうか?