今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。
◎ イメージは結果の予言
《 私はこの会社に一年も勤まらない 》と思っていたN子さんでしたが、見る見るうちに成長し、わずか三年で、後輩の指導を任されるほどになりました。
実はN子さんは、入社して間もない頃、上司に厳しく注意されたことがあります。
書類上のケアレスミスを、妥協のない指導で評判の部長に目撃されたのです。すっかり落ち込んでしまったN子さんに、翌日、部長から助言がありました。
「注意されたことを《 申し訳なかった。これから改めます 》と、まずは素直に受け止めること。そして、気づいたことをノートに記録して、成長した自分のイメージを書き続けていくこと」
部長の助言をそのまま実行に移したN子さん。新しい発見をした喜びや、課題をクリアした自分の未来のイメージをノートに綴り、三年間で五百ページ近くにもなりました。このノートが成長の支えになりました。
イメージは結果を予言し、深い嬉しさが未来を拓きます。
苦しい時も楽しい時も、嬉しいイメージで、未来を切り拓いていきましょう。
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<コメント>
この事例を見ても、「素直に受け止めること」そして「書くこと」「やり続けること」の力を感じますね。
「苦しい時でも嬉しいイメージ」、これができるかできないか、大きな分かれ道なのかもしれません。できる人はまさに未来が拓けていきますね。
◎ 掃除をする心
K社長は、ある会合で、「毎朝、会社の内外を掃除している」という講師の話を聞きました。
「続けていると清々(すがすが)しい気持ちになり、やる気が湧いてくる」という講師の言葉に、K社長も、翌朝から社内外の掃除を始めました。
最初は《 早朝から掃除をやっているのだ 》という満足感があったものの、数日を過ぎた頃から、不満が出てきたのです。
「せっかく掃除をしたのに、駐車場に吸殻を捨てる奴がいる」「社長が掃除をしているのに、なぜ社員は手伝わないんだ」と、腹を立てるようになりました。
K社長は、講師に、「不平不満が出て仕方がない」と相談しました。すると、「《 なぜ社員が手伝わないのか 》ではなくて、《 掃除をすることで社員が気持ちよく仕事ができる 》と思ってやってごらんなさい」と教えられたのです。
気持ちを明るく切り替えて掃除を続けた結果、職場での事故が激減し、業績も上昇したそうです。良い行いをするには、その時の心持ちも大切です。
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<コメント>
K社長のような気持ちが湧くこと自体は、とても自然なことだと思います。
その湧いてきた気持ちをどのように捉え、処理していくか、というところに、その人の芸術性が発揮されると思っています。