芳村思風氏「感性論哲学」 愛を学問の対象とし、能力ととらえて高めていく

2014年4月6日に行われた仙台思風塾でのメモです。

メモなので、講師芳村思風氏の言わんとするところが正確に伝わってない部分もあるかもしれません。
しかし、その中にハッとするような金言が含まれていますし、人によって感じる部分は違うと思ったので、そのまま掲載しました。


<前提> 愛の本質は何か? についてロジックで追う(哲学的思考)

①空間論的観点
・人と人を結びつける力である
・他者と共に生きる力、矛盾を生きる力=理性を超える
  社会性とは性格や価値観の違いを共有できること
  考え方の違い=相互補完(相手は自分にないものを持っている)
   体験とは、自分の肉体が現実と向き合ったこと
   経験とは、体験から学んだこと
   (各人のベースが違うと、体験は同じでも経験は違ってくる)
  対立から学ぶ 対立を避けず、対立から逃げず=成長に必須

②時間論的観点
・愛と恋の違い 種族保存の本能が恋
  好き⇒自分のものにしたい⇒理想化(恋は盲目あばたもえくぼ)⇒結婚同居
  ⇒理想が消える(あばたはあばた)⇒恋の終わり愛の始まり
  短所を愛する力=芸術
・人と長く付き合うためには長所と短所の両方を愛する
  人は短所半分長所半分=宇宙と同じ ±陰陽 バランス ホメオスタシス
・短所をさらけ出し助けてもらう
  そのためには一目置かれる長所を磨いておく
  活人力 助けることに喜びを感じる(いいところを引き出し能力を発揮させる)
   短所を認め許す=愛の力
   短所は出てこないように努力する 出たら謝る
   相手の短所は責めない 助けてあげる
・長所を伸ばせば短所は味になる
  角熟(=個性のまま熟す)⇔円熟
・愛とは短所を許し、長所と関わる力である(能力としての捉え方)
  助けてあげることと助けてもらうことは同等の価値がある
  助けてあげるだけだと相手がみじめになる


<結論>
愛とは他者と共に生きる力であり、短所を許し補い長所と関わる力である


<夫婦の愛の熟成10箇条>

①家庭は自分磨きの道場である 家庭は成長の場

②どうせするなら心を込めて

③共に笑い共に泣く共通体験共同体験

④夫婦はもともと他人 他人行儀を一部残しておく

⑤理屈抜きに信じ愛し許し合う
  認める 理解する 褒める 好きになる 許す 待つ 信じる
  相手の心が欲していることに努力して近づいている、ということを相手にわかるようにやってあげる
 いかなる真理正しさだとしても、人間関係・心の絆を壊すようなやり方でそれを通すことは悪である ⇒ これに配慮することが愛の努力である
 家とは帰っていきたくなるところ 理屈抜き

⑥結婚という決断に賭ける
  どんな人と結婚しても問題は必ず出てくる
  理性は問題や悩みが出てこない道を探し続けるがそれは無意味
  人生とは、問題を乗り越え続けることである
  「人生は重荷を背負って坂道を登るがごとし」(徳川家康)
  問題悩みがないこと≠幸せ
   問題が出てこないということは、あるのに見えてないか、誰かが我慢していること
  何を選んだかではなく、選んだ道から生ずる問題悩みを乗り越え続ける努力こそ大切

⑦子どもの存在を強く意識する

⑧SEXへの工夫 人生の3分の1の重み
  これがないと理性の世界に閉じこもる

⑨理念への「問い」(=無形の知、永遠の知)を持って生きる
  「答え」(有形の知、有限の知)を持って答えに縛られると相手を責めるようになる
  夫とは? 妻とは? 父とは? 母とは? どうあるべきか?
  問いは感性から生じる 答えは理性 答えを持ってしまうと成長が止まる
  常に答えに疑問を投げかける ⇒他人の意見を受け止められる

⑩人生に失敗なし
  人生は体験の積み重ね 体験の数だけ成長する
  真実を語る力を持つ
  苦楽は全員にとって半分ずつ 「全部失ったが私にはこれがある」と言えるか?
   物事の両義性 解釈力=哲学 万象是我師 事実から意味や価値をつかみだす
2014.05.17:壱岐産業:[事務局ノート]