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今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。
◎ 心をつかむ伝え方
「DJポリス」と称された、警視庁の警察官の話術が話題になりました。
今年六月、サッカー日本代表が、来年ブラジルで開催される、ワールドカップ出場を決めた夜のことでした。
東京・渋谷駅前のスクランブル交差点に、歓喜するサポーターたちが殺到し、騒然となりました。
そこへ登場したのが、警視庁第9機動隊広報係に所属する、二十代の男性隊員でした。
車両の上から拡声器を握って、お祭り騒ぎの群衆に呼びかけました。
「サポーターのみなさんは12番目の選手でもあります。ルールとマナーを守ってフェアプレーで今日の喜びを分かち合いましょう」
「怖い顔をしたお巡りさんも心の中ではワールドカップ出場を喜んでいます」
これらの軽妙な言葉を聞いた若者たちから、笑いや喝采の声が上がり、暴徒化を防ぐことができたのです。
相手を思いやる優しさと、ユーモアに溢れた言葉が、見事に人の心を動かしました。
言い方によって、相手を不快にさせずに言葉を伝えることができるのです。
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警察官の従来の考え方からすれば、暴徒などというのはけしからん連中であり、権力を持って抑え込む、というのが常識だったと思います(今も大半がそうでしょう)。
「人に望ましい行動をとってもらうにはどうすればいいか?」
という発想の大切さを、DJポリスが教えてくれていますね。
◎ 見方を変える
日常に起こる困った事柄を、私たちはどのように受け止めているでしょうか。仕事一つ取ってみても、ある程度の困難はつきものです。
「平成二十二年六月に地球へ帰還した小惑星探査機「はやぶさ」。小惑星イトカワで試料を採取し、七年間の宇宙の旅を終えて大気圏に突入しました。
その際、満月の二倍の明るさを放ち、機体を激しく焼き尽くして砕け散ったのです。
美智子皇后陛下は翌年一月、その瞬間を歌材にした御歌を発表されています。
その帰路に 己れを焼きし「はやぶさ」の 光輝かに 明かるかりしと
「はやぶさ」は、資料が入った耐熱カプセルを地球に持ち帰り、自身はバラバラになりながらも任務を確実に果たしたのでした。
探査機の無私の働きが明るい輝きを放ったと、皇后陛下が感嘆された様子は、私たちにも置き換えて捉えることができるでしょう。
苦しみの渦中にある時に、自身が輝いているとは思えないでしょうが、「苦難は人を最も輝かせる応援団である」と胸に刻み、前に進んで行きたいものです。
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皇后陛下の優しいまなざしが感じられますね。
稲森和夫氏は、幸運に恵まれることもまた試練である、とおっしゃっていました。ゆるんでダメになりやすい、と。
苦難にめげず幸運に溺れず、一意専心ということですね。
<最近耳にした いい言葉>
「ロープウェイで来た人は登山家と同じ太陽を見ることはできない」フランスの思想家 アラン氏
結果は同じのように見えても、プロセスが違えば満足度はまったく別物となりますものね。
「大きな努力で小さな成果」イエローハット創業者 鍵山秀三郎氏
世の中ではこの言葉の逆がいいと思われているが、氏はそれは危うい、とおっしゃいます。
「行動の成功は、その手段によるよりも、心の純粋さによる」京セラ名誉会長 KDDI最高顧問 稲森和夫氏
JALのV字回復を成し遂げた稲森氏。事にあたる時、私心がないか? 大義であるか? を常に問うそうです。
<編集後記>
知らず知らずたまっているストレス。
私は全くたまってない、とずーっと思ってました。
しかし、試しに受けてみたストレス診断結果は、11段階の6。
11が一番悪いそうで、真ん中とはいえ、自分の予想とは大きく違ってました。
ホメオストレッチという施術を毎月1回受けるようになって、毎回毎回、脳の中がスッキリクッキリになって快調です!
お近くにあればお試しくださいね。