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コラムで見つけたちょっといい話 ⑦
◎ あと一人
今年のプロ野球の交流戦で、読売ジャイアンツの杉内俊哉投手が東北楽天イーグルスを相手に、四球一つだけというノーヒット・ノーランを達成しました。
九回ツーアウトまで一人のランナーも出さず、あと一人で完全試合というところで、四球を与えてしまったのです。
杉内投手は試合後のインタビューで、「完全試合をできればよかったけれど、勝つことが重要。
無責任に真ん中に投げるよりは、コースに投げて四球のほうがいいと思った」と語りました。
「3ボール・2ストライク」の状況では、一か八かで、ど真ん中に投げるという選択肢はあったかもしれません。
しかし、最後まで厳しく狙いを定めた投球には、チームの勝利を最優先した姿勢が表われていました。
厳しい条件下での仕事は、私たちの職場でも少なくありません。大雑把な判断や思いつきで仕事をしていると、想定外のミスや事故が起こり得ます。
楽を求めないていねいな姿勢こそが、最善の結果につながると心しましょう。
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状況によっては、本来の目的から目が逸れそうになることがありますね。
私などはまさにそんな目移りタイプ。杉内投手から学ぶ必要大です。
「6つのハイコンセプト」 ①
月刊誌「致知」9月号の巻頭の言葉は、ウシオ電機会長牛尾治朗氏の「新世紀の潮流を?め」でした。
その中で紹介されていた「6つのハイコンセプト」というのに興味を持ち、本を買ってみました。
(「ハイコンセプト ~「新しいこと」を考え出す人の時代~ 富を約束する「6つの感性」 三笠書房)
著者は、米国副大統領を務めたアル・ゴア氏の首席スピーチライターだったダニエル・ピンク氏。訳者は大前健一氏です。
6年前の本ですが、そのまま今に通用する内容だと思いますので、とりあえずその「6つの感性」なるものだけ今回ご紹介したいと思います。
1.「機能」だけでなく「デザイン」
2.「議論」よりは「物語」
3.「個別」よりも「全体の調和」
4.「論理」ではなく「共感」
5.「まじめ」だけでなく「遊び心」
6.「モノ」よりも「生きがい」
牛尾会長は、ヨーロッパが模索したグローバル化とアメリカが生んだITによって21世紀の趨勢(すうせい)が確立しつつあるとしています。そして、上記2、3、4、6は日本が得意とするところであり、その強みを一層発揮せよ、と結んでいます。
次月号で「6つの感性」を詳しくみていきます。