ハモコミ通信2012年8月号

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コラムで見つけたちょっといい話⑥

◎ 今を生きる

 「子どもが独立したら二人で旅行に行こう」「定年を迎えたら温泉巡りをしよう」と、約束をしていた矢先に配偶者を亡くし、大きな後悔に直面する人達がいます。

 長年、緩和医療に取り組んできた医学博士の柏木哲夫氏は、こうした状態を「矢先症候群」と称します。

 最愛のパートナーに先立たれた経験を持つ、日本対がん協会会長の垣添忠生氏は、「人生はいつ何が起こるかわからない。そのつどやれることをやることが大切。毎日の夫婦の会話や、互いへの思いやりを最優先にしなくては」と言います。

 すぐ謝れば長期化せずに済んだかもしれない、こじれた人間関係」「出し忘れて機を逸した手紙」「両親にもっと孝養をつくしておけばよかった」など、後悔や心のわだかまりを残してしまった状態では、明朗の心境にはなれません。

 後悔のない日々を過ごすため、思い立ったら今日やり遂げてしまうこと、お詫びが必要な相手には、思い切って今すぐ会いに行くことです。

 「ありがとう、ごめんなさい」の言葉を伝えられるのは、今の一瞬しかないと心得たいものです。

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 すぐにやることがいい、というのは誰でも知っているけれど、実際には他にもやることがたくさんあって、結局後回し。特に「謝る」なんていうのはハードルが高いですからね。

 それでも、ときには人生という大局に立って冷静に順番を考え、勇気を振り絞って行動したいものですね。

 

食券式のお店で感じたこと

「新しいお店をオープンしたので、感想を聞かせてほしい」という友人からのメールに応え、オープンして2週間後の日曜日に足を運んでみました。

 極太でコシの強い麺を濃いだし汁につけていただく武蔵野うどんのお店で、行列ができていました。

 そもそも武蔵野うどんというのは聞いたことがなかったのですが、のぼり旗の「肉汁つけ麺」というのが期待感を盛り上げ、実際味はなかなかのものでした。

 問題は、味ではなくオペレーションでした。食券式なので「美味しかったよ」とレジの人に言えず、フロアの人も導線上にいない。背中からありがとうございました、の威勢のいい声が飛んできただけでした。

 お客様の満足した顔と心からの「ごちそうさま」を聞いて、仕事への誇りや満足感が培われると思います。

 私などは、「美味しかったよ」と言われて上気するお店の人の顔を見るのがとても好きで、そのやりとりが食後の満足感を倍増させてくれるのです。

 効率はもちろん大切ですが、フロアで飛び交う言葉も、食べている人には関係のないオペレーションのことだとすれば、その音量にも気を配ってほしいですね。

 素直なその友人は、「さっそく出入口あたりに人を配置します」と改善策を受け入れたのでした。

 

2012.08.01:壱岐産業:[事務局ノート]