ものごとが起きること起きたことをイベントといいますが、
ノンイベントは、想定していたことが起こらないことをいいます。
ずいぶん前のことですが、ハイウェイカードを買おうと、JH(今のNEXCO東日本)事務所に立ち寄ったときのことです。
私の前に並んでいた人が1万円カードを買おうと福沢諭吉を差し出しました。
職員は当たり前のこととお金を受け取り、カードを渡しました。
ところがその男性、職員の方に手を差し出したのです。
職員が戸惑っていると、「1万円も買ったんだからタオルとかティッシュとかないのか」とご立腹。
職員さんは、「そういうのはありません」の1点張り。
男性の怒りはますますエスカレートし、「なんかはあるだろう」と詰め寄ります。
「申し訳ございません、何も用意してないのです」
「ケッ」
捨てゼリフを吐いて去って行きました。
JHという大きな団体はそういうものを用意していてしかるべきであろう、大枚をはたいたのだから、何かいいものをもらえるだろう、という期待感があったわけですね。
残念ながらその期待は裏切られました。まさにノンイベントです。
予期せず何かいいものをいただいた、というのはもちろんうれしい(プラス)ですが、期待していたのにもらえなかったというノンイベントのマイナスのほうが、大きな力があるように思います。
1万円が高いか安いかはケースバイケースでしょうが、少なくてもかの男性にとっては大金でした。
そのようなケースを想定して、多少のノベルティご用意しておいたほうがいいかもしれませんね。
論理的に考えていけば不要な支出かもしれません。
しかし、島国日本はムラ社会の発達過程の中で、人間関係を上手に維持していくために、さまざまなプチギフトを活用してきました。
御社のノンイベント対策、いかがでしょうか?
お中元ののしで「御中元」は一般的に7月15日まで。
15日以降は「暑中見舞い」というのしで贈りましょう。
ノンイベント
ハモコミ通信2014年7月号
今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。
◎ 自由はどこにあるのか
「自由と束縛 (そくばく) は相反しているようだけど、光と影のようなもの。どちらが欠けても成り立たない。束縛が自由を生んでいる」
斬新 (ざんしん) な作風で知られ、NHK大河ドラマの題字なども手がける書道家・武田双雲氏の言葉です。
個性的で力強い作品は、墨の色や書き順など、書道ならではの制限があるからこそ生まれる、といいます。
これは、どのような場面でも当てはめられるでしょう。社会には法律があり、会社には社則、家には家族の間での決め事や約束事があります。
時にはそれらを息苦しく感じることもあります。
しかし、そこに制限がなければ、個性や持ち味も発揮されないのです。
まずはその制限を受け切り、与えられた仕事に喜んで取り組む時、そこに初めて、独創性や自分の型が生まれてくるのです。
与えられた仕事は、間髪容れずに「ハイ」の返事で受けましょう。その姿勢が自分の持ち味を発揮させ、職場の活性化にもつながっていくのです。
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<コメント>
束縛の中の自由。
この短い文章の中に深い深いエキスがいっぱい詰まってますね。こういう文章を書ける人は、まさに深い人なんだろうな、と想像します。
制限を受け切り、与えられた役割を喜ぶ。間髪入れずの「ハイ」でそれを形に表す。そーなんですよ、それがなかなかできないんですよね。
制限に不満を感じたり、損得感情が頭の中でグルグルまわり、「ハイ」と「イイエ」が行ったり来たり。
心静かに受け切りたいものです。
◎ まずは自分から
「隗 (かい) より始めよ」という中国の故事があります。
中国の戦国時代、燕 (えん) の王は、天下の人材を集める方法を側近の郭隗 (かくかい) に尋ねました。郭隗は「賢者を求めるなら、まずこの私、隗を優遇してみてください」と言いました。
郭隗によれば、「私のような凡庸 (ぼんよう) な人物が重用 (ちょうよう) されれば、自分より優れた人物が自然に集まってくる」ということでした。
早速、王が郭隗の教えを取り入れると、噂を聞いた天下の逸材が、王のもとに多く集まったといいます。
この言葉は、「大きな事業を始めるには、まず手近なことから手をつけよ」という意味の他に、「事を始める時には、まず言い出した人から実行せよ」という意味のたとえとしても使われています。
「隗より始めよ」を職場に当てはめてみましょう。
新たなプロジェクトや新企画を立ち上げる時は、まず自分から範を示し、行動に移すことが第一です。
その率先垂範 (そっせんすいはん) の精神が、人を動かし、状況を好転させるからです。
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<コメント>
家臣の意見を取り入れる王もすばらしいですが、郭隗の進言が実に的を得ていますね。そしてこの逸話が語り継がれていることに、真理を感じます。
私にとっての隗はなんだろう?
いろいろ思い浮かびますが、単に率先して始めるというだけでは良い結果は生まれないでしょう。しっかり心を込めてことにあたる、ということでしょうね。
老舗大国ニッポン !!
200年以上続いている老舗は、韓国は0、中国に9つ、インドに3つあるそうです。では、日本にはいくつあると思われますか?
なんと約3100社でダントツ世界第1位。続いてドイツ約800社、オランダ約200社、フランス約200社の順となっています。
世界最古の老舗は創業578年大阪の金剛組という建設会社で、残念ながら2006年に経営破綻して高松建設の子会社となっているようです。
なぜ日本にそんなにたくさん? と思われると思います。様々な理由が考えられますが、他国と比べると平和であった、という説が最も有力なようです。
2014お中元カタログ
オススメ商品をいくつかピックアップしてみました(by Akie)。
生クリームと餡が絶妙です。ずんだ餡バージョンもあります。
カタログを見ただけで一目惚れ!! 可愛い!!
飲むゼリーが2層構造に!! 食感をお楽しみください。
夏バテ防止に最適 梅① ドリンクバージョン
夏バテ防止に最適 梅② アイスバージョン
見た目も涼しいゼリー 試食のためにお取り寄せ中です。
ハモコミ通信2014年6月号
今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。
◎ イメージは結果の予言
《 私はこの会社に一年も勤まらない 》と思っていたN子さんでしたが、見る見るうちに成長し、わずか三年で、後輩の指導を任されるほどになりました。
実はN子さんは、入社して間もない頃、上司に厳しく注意されたことがあります。
書類上のケアレスミスを、妥協のない指導で評判の部長に目撃されたのです。すっかり落ち込んでしまったN子さんに、翌日、部長から助言がありました。
「注意されたことを《 申し訳なかった。これから改めます 》と、まずは素直に受け止めること。そして、気づいたことをノートに記録して、成長した自分のイメージを書き続けていくこと」
部長の助言をそのまま実行に移したN子さん。新しい発見をした喜びや、課題をクリアした自分の未来のイメージをノートに綴り、三年間で五百ページ近くにもなりました。このノートが成長の支えになりました。
イメージは結果を予言し、深い嬉しさが未来を拓きます。
苦しい時も楽しい時も、嬉しいイメージで、未来を切り拓いていきましょう。
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<コメント>
この事例を見ても、「素直に受け止めること」そして「書くこと」「やり続けること」の力を感じますね。
「苦しい時でも嬉しいイメージ」、これができるかできないか、大きな分かれ道なのかもしれません。できる人はまさに未来が拓けていきますね。
◎ 掃除をする心
K社長は、ある会合で、「毎朝、会社の内外を掃除している」という講師の話を聞きました。
「続けていると清々(すがすが)しい気持ちになり、やる気が湧いてくる」という講師の言葉に、K社長も、翌朝から社内外の掃除を始めました。
最初は《 早朝から掃除をやっているのだ 》という満足感があったものの、数日を過ぎた頃から、不満が出てきたのです。
「せっかく掃除をしたのに、駐車場に吸殻を捨てる奴がいる」「社長が掃除をしているのに、なぜ社員は手伝わないんだ」と、腹を立てるようになりました。
K社長は、講師に、「不平不満が出て仕方がない」と相談しました。すると、「《 なぜ社員が手伝わないのか 》ではなくて、《 掃除をすることで社員が気持ちよく仕事ができる 》と思ってやってごらんなさい」と教えられたのです。
気持ちを明るく切り替えて掃除を続けた結果、職場での事故が激減し、業績も上昇したそうです。良い行いをするには、その時の心持ちも大切です。
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<コメント>
K社長のような気持ちが湧くこと自体は、とても自然なことだと思います。
その湧いてきた気持ちをどのように捉え、処理していくか、というところに、その人の芸術性が発揮されると思っています。
マイナスがプラスに! 再現実験
成功哲学プログラムを販売しているS社のT社長様。
その講演の中でとても興味深い実験がなされました。
入替の法則というものを視覚的に表現しようと、
T社長が独自に開発した実験だそうです。
入替の法則とは?
それは、誰もが持っているマイナスの心持ち、
マイナスの行動グセを、プラスに変える方法です。
例えば、冷たい水に、熱した石を1つ、また1つと入れていく。
最初のうちは冷たいままだけど、かまわず入れ続けると、だんだんあったかくなってきて、
ついには冷たい水が温かい水に入れ替わる、というようなもの。
水を心と置き換えればイメージはつかめると思います。
ただしこれだと視覚的ではありません。
温度は目に見えませんから。
そこでT社長が考えたのがブラックコーヒーが透明になる実験です。
これはとてもわかりやすい!
ところで、実験というと、小保方さんの騒動で再現性というのが大切だということがわかりました。
誰がやっても同じ結果が出るとすれば普遍性がある、ということですね。
ということで、物好きな私はやってみました。
180? のブラックコーヒーと水2?を用意しました。
ブラックコーヒーをマイナスの心となぞらえています。
プラスの心になぞらえた水を注いでも、
最初のうちはあまりコーヒーの色は変わりません。
あきらめずに注ぎ続けるとすっかり透明に!
約10倍の量を注いだことになります。
つまり10倍努力する覚悟さえあればいつでも変われる!
そんなことを暗示させてくれていますね。
今年も、青葉薫る街を駆け抜けました
いつものようにQちゃんこと高橋尚子さんに見送られ、ゴールの競技場ではハイタッチで迎えてくれました。これだけで参加の意欲をそそられます(笑)。
天気が良すぎて、走りながらジリジリ日焼けしていくのが感じられました。タイムはだいたい予想通り2時間7分でした。
仙台ゾウ・プロジェクトとして、NAHAマラソンでの沖縄との交流が5年、その仕掛け人と沖縄ランナーズとの交流は12年を数え、その輪が広がり深まっています。
ほとんどの人がマラソンそのものというより、その後のパーティを楽しみに参加しています。もちろん私もその1人。
今年も沖縄から16名、東京や福岡の明走会や波打ち際を守る会からも交流仲間が駆けつけてくれ、ゾウプロメンバーと合わせて71名の大交流パーティとなりました。
お面をかぶっての石垣島の伝統踊りは、とってもユニークで楽しいものでした。泡盛や宮城の地酒があっという間に飲み干され、最後は全員でカチャーシー。みんなの心が気持ちよくまざり合っていくのが感じられました。
芳村思風氏「感性論哲学」 愛を学問の対象とし、能力ととらえて高めていく
メモなので、講師芳村思風氏の言わんとするところが正確に伝わってない部分もあるかもしれません。
しかし、その中にハッとするような金言が含まれていますし、人によって感じる部分は違うと思ったので、そのまま掲載しました。
<前提> 愛の本質は何か? についてロジックで追う(哲学的思考)
①空間論的観点
・人と人を結びつける力である
・他者と共に生きる力、矛盾を生きる力=理性を超える
社会性とは性格や価値観の違いを共有できること
考え方の違い=相互補完(相手は自分にないものを持っている)
体験とは、自分の肉体が現実と向き合ったこと
経験とは、体験から学んだこと
(各人のベースが違うと、体験は同じでも経験は違ってくる)
対立から学ぶ 対立を避けず、対立から逃げず=成長に必須
②時間論的観点
・愛と恋の違い 種族保存の本能が恋
好き⇒自分のものにしたい⇒理想化(恋は盲目あばたもえくぼ)⇒結婚同居
⇒理想が消える(あばたはあばた)⇒恋の終わり愛の始まり
短所を愛する力=芸術
・人と長く付き合うためには長所と短所の両方を愛する
人は短所半分長所半分=宇宙と同じ ±陰陽 バランス ホメオスタシス
・短所をさらけ出し助けてもらう
そのためには一目置かれる長所を磨いておく
活人力 助けることに喜びを感じる(いいところを引き出し能力を発揮させる)
短所を認め許す=愛の力
短所は出てこないように努力する 出たら謝る
相手の短所は責めない 助けてあげる
・長所を伸ばせば短所は味になる
角熟(=個性のまま熟す)⇔円熟
・愛とは短所を許し、長所と関わる力である(能力としての捉え方)
助けてあげることと助けてもらうことは同等の価値がある
助けてあげるだけだと相手がみじめになる
<結論>
愛とは他者と共に生きる力であり、短所を許し補い長所と関わる力である
<夫婦の愛の熟成10箇条>
①家庭は自分磨きの道場である 家庭は成長の場
②どうせするなら心を込めて
③共に笑い共に泣く共通体験共同体験
④夫婦はもともと他人 他人行儀を一部残しておく
⑤理屈抜きに信じ愛し許し合う
認める 理解する 褒める 好きになる 許す 待つ 信じる
相手の心が欲していることに努力して近づいている、ということを相手にわかるようにやってあげる
いかなる真理正しさだとしても、人間関係・心の絆を壊すようなやり方でそれを通すことは悪である ⇒ これに配慮することが愛の努力である
家とは帰っていきたくなるところ 理屈抜き
⑥結婚という決断に賭ける
どんな人と結婚しても問題は必ず出てくる
理性は問題や悩みが出てこない道を探し続けるがそれは無意味
人生とは、問題を乗り越え続けることである
「人生は重荷を背負って坂道を登るがごとし」(徳川家康)
問題悩みがないこと≠幸せ
問題が出てこないということは、あるのに見えてないか、誰かが我慢していること
何を選んだかではなく、選んだ道から生ずる問題悩みを乗り越え続ける努力こそ大切
⑦子どもの存在を強く意識する
⑧SEXへの工夫 人生の3分の1の重み
これがないと理性の世界に閉じこもる
⑨理念への「問い」(=無形の知、永遠の知)を持って生きる
「答え」(有形の知、有限の知)を持って答えに縛られると相手を責めるようになる
夫とは? 妻とは? 父とは? 母とは? どうあるべきか?
問いは感性から生じる 答えは理性 答えを持ってしまうと成長が止まる
常に答えに疑問を投げかける ⇒他人の意見を受け止められる
⑩人生に失敗なし
人生は体験の積み重ね 体験の数だけ成長する
真実を語る力を持つ
苦楽は全員にとって半分ずつ 「全部失ったが私にはこれがある」と言えるか?
物事の両義性 解釈力=哲学 万象是我師 事実から意味や価値をつかみだす
ハモコミ通信2014年5月号
今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。
◎ ネクストワン
Fさんは書道の先生をしています。指導の度に、生徒に手本を書いてきましたが、生徒はただ手本を真似して、惰性で書いているだけのように見えました。
もっと真剣に学んでもらうにはどうしたらよいか、と考えるうちに、Fさんは、自分自身もマンネリになっていることに気がついたのです。
《 指導者として、もっと良い手本を書かなければ 》と、意気込みを新たにしたFさん。これまでもまじめに手本書きをしてきたつもりでしたが、次こそは一番良い手本を書こうと思うと、毎回気が引き締まります。
そして、この精神は手本書きに限らず、自分が携わる一つひとつの仕事、起居(ききょ)動作すべてに応用できると思うと、なんだか嬉しくなりました。
喜劇王チャップリンは、晩年に至るまで、「あなたの最高傑作は?」と聞かれると、いつも「ネクストワン(次回作さ)」と答えていたそうです。
仕事においても現状で満足せず、常に「次回が最高傑作」との意気込みで、自己を磨き続けたいものです。
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<コメント>
相手を責める前に自分をふり返る、あるいは相手の望ましくない行動のおかげで自分の至らなさに気づかせていただく、という心もちはとても大切ですね。
チャップリンほどの人でも現状には満足してはいなかった。過去の栄光にしがみつかず、次への闘志を燃やしていたのです。とても勇気をいただけますね。
◎ 仕事ができる人
仕事ができる人とできない人には、ある違いがあります。物事に対して、肯定的に捉えるか、否定的に捉えるか、ということです。
上司から指示があった時、肯定的な人は、積極的に受け入れ、すぐに取りかかるので仕事が捗(はかど)ります。
否定的な人は、できない理由ばかりを探しがちです。
では、つい否定的に捉えてしまう癖(くせ)がある人は、どうすればよいでしょう。
医学博士の佐藤富雄氏は、「肯定的で楽天的な言葉を第一声として発すると、脳は《 大丈夫なのだ 》と理解し、『これでよい理由』や『うまくいく方法』を次々と見つけ出していく。否定的な言葉を発すると、脳は残酷にも、その意向に沿って、ただちに『できない理由』を山ほど探す」と述べています。
職場で必要な人材は、仕事のできる人です。それは、能力の差というより、仕事に取り組む心の持ち方による部分が大きいのでしょう。
《 もしできなかったら 》と考える前に、「面白いですね」「きっとできます」といった肯定的な言葉とともに、前向きに仕事に取り組んでいきたいものです。
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<コメント>
ものごとを肯定的に捉えるか否定的に捉えるか、というのはすでに習慣になっていることが多いですね。
でもそれは変えられる。変えようと思いさえすれば。脳の原理を知って自分で限界をつくらない!面白い!
気づかぬうちに、ハモコミ通信が10周年を迎えていました(2004年4月創刊)。 これもひとえに、 「いつも読んでるよ」という励ましのお言葉をいただいてきたおかげです。心より感謝申し上げます。HPに過去のすべての通信を掲載しております。よろしければ覗いてみてくださいね。
問題が消える
氏のお話の中で、とても印象深かったのが、この図です。
●がその人が抱えている問題。
外側の○はその人そのもの。
①はその人の中で問題があまりに大きくて、耐えられないかもしれない、という状態。
②になる(器が大きくなる)と、問題が少し小さく見えてくるでしょう。
③⇒④⇒⑤と、どんどん人間としての器を大きくしていくことによって、問題は問題じゃなくなる、と。
なるほどそういうことですね。
問題そのものは何も変わっていなくても、人が成長することで見え方が全然違ってくるのですね。
当たり前ですが、①から一気に⑤にはなりません。
コツコツコツコツ一つずつ、当たり前のことを馬鹿みたいにちゃんとやる、これしかないですね。
真剣にやると知恵が出る、いい加減だとグチが出る。
今の自分から脱皮するには、わがままを捨て去って、金にならないことを一生懸命やる(陰徳を積む)。
よし、せっかくいい話を聞いたので即実践。では、何から?
大村氏は、①元気なあいさつ ②素早い返事 ③後片付け、だ、と。
ハモコミ通信2014年4月号
今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。
◎ 言葉遣いで失敗
言葉は生き物です。
発した言葉一つで、相手の気持ちを良くすることもあれば、『言刃』というように、悪くする力もあります。
会社員のA君に彼女ができました。ある日、交際相手のS子さんを待っていると、バイクに乗った中年男性が現われ、「ここの場所は○○か」と尋ねられました。
その男性の言い方が高圧的に聞こえたので、A君は思わずムッとしました。
「いくら僕が若いからって、そんな言葉遣いはないでしょう」と言い返したため、二人の間に険悪なムードが漂い始めました。
その時、S子さんがやって来ました。第一声は、「お父さん、忘れ物持ってきてくれたの」でした。中年男性は、S子さんのお父さんだったのです。
A君は慌ててその場を取り繕(つくろ)ってはみたものの、後味の悪さがいつまでも残り、結局、二人は破局してしまいました。
人が生活する上で、話をしたり聞いたりする割合は、存外に大きいものです。人間関係を円滑にするために、会話は大事な鍵を握っています。
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<コメント>
このお話は、言葉遣いの問題でもありますが、刺激と反応の問題でもありますね。
外部からのマイナス刺激(この場合は中年男性の高圧的なものの言い方)に対してどう反応するか、という問題ととらえることができると思います。
これは事前に想定しておくと、それなりに対応ができるものです。アンガーマネジメントという言葉を聞いたことがあるでしょうか? 怒りというのは第二感情、と言われており、コントロールできる、という考え方です。
おそらく一番難しいのは、家族間でのマイナス刺激(女房殿の嫌味など)に対する反応ではないでしょうか? 何しろ家族は遠慮がありませんからストレートに矢が降りかかってきます。大きな課題ですね(笑)。
◎ 書類づくりの勘所
ビジネス文書は、伝えるべき内容を、簡潔かつ明瞭に記す必要があります。そのためには、読み手への心配りが欠かせません。
Sさんは、書類の作成を終え、上司に確認をお願いしました。上司からは「この書類は以前も見た。最初からやり直せ」と、作り直しを命じられました。
しかし、その書類は初めて見せたものでした。納得がいかないSさんは、「いいえ、この書類は先ほど完成したばかりです」と食ってかかりました。
すると、「君の作る書類は、いつも形式的で心がない。お客様のことを思えば、もう少し相手に応じた書類の作成ができるはずだ」と叱責(しっせき)されたのです。
自分の書類を改めて読み返してみると、書体や文体はいつも同じで、挨拶文さえ同じ文面です。
毎回、同じデータを少しだけ変えて、時間を短縮することばかり考えていたことに気づきました。
受け渡す相手や伝えるべき内容を鑑みて、書類を作り直したSさん。上司は、「書類は相手に手紙を書くような気持ちで作りなさい」と微笑んだのでした。
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<コメント>
Sさんは、上司からの叱責に素直に反応し、自らを変える努力をすぐに実行したようですね。
しかも文面からすると、その場限りの対処ではなく、取り組みの姿勢そのものについての改善の様子。
上司としては、以前から気になっていたこのことを、すぐには指摘せず何度か目をつぶり、タイミングを計って伝えた様子がうかがえます。
このあたりを間違えると伝わるものも伝わらなくなってしまいますね。相手のせいにすることは簡単ですが、上司のほうが経験豊かなわけで、そういう配慮をしてしかるべきことでしょう。
そういう意味ではまだまだ修行中だなぁ、と改めて感じさせられたコラムでした。