甲子(きのえね)の大黒さま

　私たちには二つの時間の流れが必要だと思うのです。一つは日常の時間です。現実の中で仕事や家事をこなし、時間に追われながらも頑張って生きていく時間です。この時間は誰でも持っていますが、大切なのはもう一つの時間です。
　世の中に左右されない、自分の中にゆっくりと流れる癒しの時間です。この時間は自分で作らなければなりません。よく「退職したら」とか「子供が大きくなってから」と聞きますが、何歳になってもしなければならないことはあり、忙しいものです。一日の中に自分のための時間を持ちたいですね。

今日の目標
　心がけて、自分の時間を作りましょう。

2005.10.26：hs-1119：コメント(0)：[メモ/自分との対話]

心のゴミ箱

　なかなか撮る人はいないと思いますが、ゴミ箱の写真です。部屋にもパソコンにもゴミ箱がありますが、私たちの心にもゴミ箱があるのです。
　心のゴミ箱は、口に出せない辛さ、人への怒りや憎しみ、本当はこうしたいという願いが集められるのです。
　心のゴミ箱にも容量があります。収まりきらない心のゴミはゴミ箱から溢れ、心を汚してしまいます。たとえるなら、盲腸が破裂したようなものです。危険な状態になってしまいます。そうならないためには、言葉にして口から出してしまいましょう。自分の辛さや願いを誰かに聞いてもらいましょう。ただし、人の悪口は嫌われますから、ほどほどにしましょうね。

今日の目標
　勇気をもって、人には言えないと思っていることを話してみませんか。

2005.10.21：hs-1119：コメント(0)：[メモ/自分との対話]

沈む夕陽

白布峠から撮った、福島側に沈む夕陽の写真です。夕陽を見ると、今日も一日が終わったという実感が湧きます。
　みなさんは毎日、ちゃんとその日一日を終わらせていますか。終わらせるとは今日一日を反省するということです。明日へつながる一日にするのか、今日と変わらない明日にするかの違いは、反省があるかないかだと思うのです。なんとなく終わった一日では、あなたを成長させてくれません。
　何事も「メリハリ」が大切ですね。一日一日をしっかりと終わらせていくからこそ、積み重ねによる成長があるのだと思います。明日へつながる一日にするために、今日という日を大切にしましょう。

今日の目標
　朝に今日の目標を決め、夜に反省してみましょう。あなたは今日なにをしますか。

2005.10.15：hs-1119：コメント(0)：[メモ/自分との対話]

人生の坂道

　小町山自然遊歩道の写真です。ゆるやかな上り坂や下り坂の繰り返しで、一周に約50分ほどかかります。
　私たちの人生も小さな上り坂と下り坂の連続です。普通は毎日、上ったり下ったりの生活です。でも、長い目で見ると、ゆるやかに上っていくか下っていくかの、どちらかになります。
　最初は同じ所にいたとしても、最後にはかなり違った場所にいることもあります。その違いは感謝と反省ができるか、できないかだと思うのです。今日一日に感謝し、生かされている自分を知ること。今日一日を反省し、明日へつなげること。この二つが必要だと思うのです。みなさん、今日は上ったでしょうか?下ったでしょうか?

2005.09.26：hs-1119：コメント(0)：[メモ/自分との対話]

自分を抑えるもの

みなさん書道の用具といえば、筆や硯を思い浮かべるのではないでしょうか。文鎮は忘れられがちな用具かもしれません。私もよく忘れます。でも、書いてみると文鎮がないと思うようにはいきません。文鎮もなくてはならないものなのです。
　私たち人間にも、自分がつい流されてしまいそうになった時、抑えてくれるものが必要です。それは、良心であったり、大切な人であったりすると思うのです。
　何事も普段の心がけしだいです。いつも自分の良心に従って生活している人、大切な人のために生きている人は、どんな時でも、自分を見失って失敗することのない人です。誘惑に流されないように、自分を抑えられるものを持ちたいですね。

2005.09.14：hs-1119：コメント(0)：[メモ/自分との対話]

止まった歯車

　この時期、山を歩くと足にキンミズヒキの種が付きます。自分で移動できないので、私たちの足に種を付け、より遠くへ子孫を残そうとするのです。自分ができないことがあっても、それを補う能力を植物は持っているのです。
　私たち人間も災難や困難によって、どうすることもできないと思っても道はあるのです。人間にもできないことがあっても、それを補って前に進む能力があります。大切なことは、今の現状に苦しみながらも、変化を求めていない自分に気づくことです。「辛い、辛い」といいながらも、現状に止まっている理由があるはずです。とりあえず、行動してみましょう。あなたの中で止まっていた、歯車が動き出すかもしれません。

2005.09.13：hs-1119：コメント(0)：[メモ/自分との対話]

心の磁石

　私たちの心も磁石のようなもでプラスとマイナスがあると思うのです。プラスとは幸せを引き寄せる心、マイナスとは不幸を引き寄せる心です。よくいわれることですが、良いことも悪いことも重なるものです。世の中にはまったくの幸運や自分に責任のない災いもありますが、多くの幸・不幸は私たちの心の磁石が引き寄せてくるのだと思うのです。
　家族関係がうまくいってなかったり、不安で希望が持てなかったり、ストレスが溜まっていたりすると、心の磁石はマイナスが強くなってしまいます。つねに自分の心に気を配りましょう。あなたの心は＋と－のどちらが強いでしょうか。

2005.09.11：hs-1119：コメント(0)：[メモ/自分との対話]

心のトゲ

　シャクナゲの植え替えの時期になりました。新しく山に植えるために、草刈りをしています。草刈りをしていて大変なのが、タラの木です。枝にはトゲがあり、ノコギリで切るのも一苦労です。
　私たちの心にもトゲが刺さっていることがあります。普段は気にならずに生活していても、時々思い出したように心が痛むことがありませんか。
　トゲとはたとえば、忘れることのできない失敗、許すことのできない相手、乗り越えられない過去、克服できない自分の弱さなどです。こういったトゲはあまり気にならなくても、間違いなく心に刺さっているのです。ちゃんと抜いてあげなければなりませんね。自分と会話をしましょう。トゲの存在に気づけば、新しい自分にもなれるのです。

2005.09.10：hs-1119：コメント(0)：[メモ/自分との対話]

心の掃除

　修行時代は掃除を徹底的にさせられました。四角い部屋を丸く掃かないように、畳の目にそって掃くようにと、ほうきの使い方一つでも怒られたものです。毎日、二時間は掃除をしていました。勤行などが静の修行なら、掃除は動の修行だったのです。
　目に見えるホコリを掃くことは簡単です。しかし、目に見えない心の掃除をすることは、難しいものです。生活していればホコリが溜まるように、心にも日々のストレスが蓄積していきます。あなたはどんな時に、心が軽くなりますか。自分なりに心の掃除をしていきましょう。

2005.09.09：hs-1119：コメント(0)：[メモ/自分との対話]

心の矛盾

　アブチロンの写真です。なんだかおかしいと思いませんか。写真がさかさまになっているのです。しかし、人の心もおかしなことでいっぱいです。
　私の好きなドラマの中で「女は外見で判断されるのを嫌がりながらも、外見であいてにされなくなるのを恐れている」というセリフがありました。
　この前、読んだ記事に「老人は大切にされることが当然だと思いながら、年寄りだからと親切にされることを嫌がる」と書かれていました。
　私たちの心は矛盾でいっぱいです。心と体がバラバラだと疲れてしまいます。心で涙を流しながら、笑顔を作る。イヤだと思いながら、「はい」と言ってしまう。できないと思っているのに、「できます」と言わなければならない。辛いものです。心が疲れたら、小野川の温泉にでも入りましょうか。

2005.09.08：hs-1119：コメント(0)：[メモ/自分との対話]

心の強さ

　シュウメイギクが咲き始めました。淡いピンクの可憐な花ですね。この花を支える茎を見てください。とても細く、よく風雨に耐えているなと感心します。
　私たち人間を支えるものはなんでしょうか。一つは家族だと思います。もう一つは信念だと思うのです。犬ではありませんが、心の弱い人ほどよく吠えるように思います。心の強い人ほど淡々としています。何が起ころうとも、それを受け入れ乗り越えられる強さがあるからです。強い心を持ち自信に満ちあふれた、毎日を送りたいものですね。

2005.09.07：hs-1119：コメント(0)：[メモ/自分との対話]

心落ち着く時

　人間にはいろいろな時間が必要です。仕事をして汗をかく時間、家族や友人と楽しく過ごす時間、一日が終わり家に帰ってくつろぐ時間、今の自分を反省して「これでいいのか」と問いかける時間、なにも考えずに心静かに過ごす時間などです。一日の中にいろいろな時間を持つことによって、心が豊かになるのだと思います。
　私にとっては墨をする時間が、心落ち着く時です。墨には香料が練り込んであるらしく、その香りは心を落ち着けてくれます。なにも考えずに、でもボーッとしているのでもない時間も大切だと思います。みなさんはどういった時に、心を落ち着かせることができますか。

2005.08.24：hs-1119：コメント(0)：[メモ/自分との対話]

叶え福鈴

　当山の授与品に「叶え福鈴」という、願い事が叶うようにとふる鈴があります。ある時、ふと私はいったいなにを願って生きているのかと考えました。幸せになりたい、楽をしたい、お金がほしい、健康でいたいなどと漠然とした願望ならば誰でも持っています。しかし、具体的にこれからの自分の人生が、どうあってほしいのかを考えている人は少ないのかもしれません。十年先の自分のイメージはありますか。そのために今なにをしなければならないと思いますか。人間は真剣になにかを求めれば、ほとんどのものは達成できると信じています。しかし、なにも求めるものがなければ、なにもない人生になってしまいます。あなたは人生になにを求め、なにを大切にして生きていきますか。

2005.08.21：hs-1119：コメント(0)：[メモ/自分との対話]

ゆるやかなる時間

小町山で山仕事をしていると、時計がいりません。12時や3時になるとあたりの雑音が消えて、鬼面川(おものがわ)のせせらぎがはっきりと聞こえてくるようになるのです。私たちは時間に追われるように生活しています。それは心に余裕がないことと、今しなければならないことを後回しにして時間を無駄にしてしまうからなのです。小野川にはゆるやかな自然の時間が流れています。時計もカレンダーもいらないような、のんびりした生活をしたいものです。

2005.07.12：hs-1119：コメント(0)：[メモ/自分との対話]