甲子の大黒さま

▼差別が生まれるのは

 篠原涼子さんと加藤あいさんが派遣社員を演じるテレビドラマ「ハケンの品格」を見ました。テレビの連続ドラマは世相をよく反映しているとつくづく感じました。昨年は家族愛をテーマにしたドラマが多くありましたが、今年はどんなテーマが出てくるのか楽しみです。
 
 「ハケンの品格」では派遣社員の実情を批判を込め、うまく描いているように思いました。社会にはいろいろな差別があります。一昔前ならホワイトカラーとブルーカラーという差別があり、3Kという言葉もありました。現在でも総合職と事務職、大卒と高卒、正社員と派遣社員、男性と女性、勝ち組と負け組、年齢から婚姻の有無まで、様々な差別があるのかもしれません。
 
 たとえば高校に入学した時に、まず同じ中学の出身者と仲良くします。それから徐々に部活や趣味などから自分に近い友人を求めていき、自分の居場所を作り出します。仲間を求め、ある程度の人数が集まりグループが作られると、そのグループを守るために共通の意識を持とうとします。そして自分のグループ以外の人間をはじき出すために差別や偏見が生まれるのかもしれません。
 
 人間には集団所属の欲求があります。それは本能的に孤独を恐れるからなのでしょう。一人では生きられないからこそ仲間を求め、その仲間から孤立しないように共通意識を持ち、部外者を排除しては自分の居場所を守ろうとする行為が偏見や差別なのかもしれません。さらに自分のグループの優位性を保つための闘争が、社会に根強く存在する偏見や差別がなくならない原因なのでしょう。安心でき信頼できる仲間を持つことは大切なことです。しかし、自分が孤立しないように、表面的な条件づけで人間を差別するのは悲しい行為だと思うのです。

今日の目標
 偏見や差別を持たないようにしましょう

今日の写真
 小野川温泉から見た吾妻山です。あたたかな日の光が雪に反射してとてもきれいでした。

画像 ( )
2007.01.12:hs-1119

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