甲子の大黒さま

▼上手な付き合い方B

 私たち人間の価値感は思いこみが強くなれば我執となってしまいます。仏教では自らの我を滅することによって、心おだやかな生活ができると教えています。もちろん無我の境地は悟りの頂のようなものですから、簡単に得られる境地ではありません。しかし、我執に心を支配されてしまえば、毎日の生活が苦しみの日々になってしまいます。
 
 自分が正しい、自分が被害者だ、自分ではなく相手が変わるべきだ、という思いや、自分が楽をしたい、自分を優先させたいという欲が我執となってしまいます。我執に支配され心に余裕がなくなってしまうと、些細なことでイライラしたり人間不信になったりと、過度のストレスを抱え込んでしまいます。
 
 対人関係でも心に余裕がなく、相手を受け入れる心のスペースがありませんから、排除しようとしてしまいます。「あいつはバカだ」とか「どうしようもない」と相手を認めるのではなく、批評して突き放そうとします。しかし、縁があって出会った人とは簡単には離れられないこともあります。両親、同級生、上司や同僚、ご近所の人などは嫌だから会わないというわけにはいきませんよね。
 
 自分の中でどうしようもない人間だと判決を下してしまったら、そのどうしようもない人間とこれからも付き合っていかなければなりません。それはきっと辛い毎日になることでしょう。しかも、人間は一度インプットした相手へのイメージはなかなか変えることができないものです。人間は自分に対しても相手に対しても、欠点のほうが簡単に探せるものです。自分で相手の欠点を作りだし、それに捕らわれてしまえばイライラするのは自分自身なのです。・・・続きは明日掲載します

今日の写真
 雪のない12月の風景にも慣れてしまいました。今日の写真は朝日を浴びて光るもみじの木です。水滴が光を反射させ、とてもきれいでした。
 

画像 ( )
2006.12.17:hs-1119

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