甲子の大黒さま
▼本当の豊かさとはC
今の日本で生活していると非常に欲を刺激されてしまいます。通っている大学・勤めている会社・持っているカード・乗っている車・身につけているブランド、すべての物がランク付けされ、さらに上のランクの物を持ちたいと思わされているのです。新しい物が次々に登場し、
それを持つことがステータスであるかのように錯覚させられているのです。また、そういった欲望の渦からはじき出されてしまった人は劣等感を持たされてしまいます。
「セレブ」という言葉や「負け犬」という言葉が流行し、自称勝ち組はさらなる欲望に翻弄され失うことを恐れ苦しみます、自称負け組は不満と劣等感に苦しみます。この二重構造の苦しみが今の日本にはあるのだと思います。自分の欲を満たそうとする限り、自分の不満を埋めようとする限り、ゆとりを持つことはできません。
たとえば、多くの人がキリスト教徒でもないのにクリスマスにプレゼントを買い求めます。誰もが「クリスマスなんだから」と当たり前のように考え、それがおかしいと思う人はほとんどいません。私たちは自分なりの考え方を持ち生活しています。しかし、本当に自分で考えているのでしょうか。私たちの価値感は大きく時代の影響を受けます。オウムの事件でマインド・コントロールというものが注目されました。もしかしたら、
私たちは日本という社会にコントロールされているのかもしれません。
「みんなが持っているから私も」とか「みんながしているから私も」と考えてしまうことはありませんか。以前読んだ本に、嵐で船が沈没しそうな時に、各国の乗客を海に飛び込ませるためのキーワードが乗っていました。「みなさん飛び込んでいらっしゃいますが、あなたはどうなさいますか」と言うと日本人は飛び込むのだそうです。それだけ日本人はまわりの影響を受けやすいのです。
今の自分に納得して生きていくことができないのは、それだけ社会の影響を受けているからなのです。
旅番組で紹介された温泉に行きたいと思うのは自分の考えなのでしょうか。コマーシャルで見た新製品を欲しいと思うのは、自分の考えなのでしょうか。雑誌で見たレストランで食べたいと思うのは、自分の考えなのでしょうか。毎日の生活で考えること行動することの多くが、知らず知らず世の中の影響を受けているのです。テレビでお金持ちの生活を見て「うらやましい」と思うのは、どうしてでしょうか。自分の中に「お金=幸せ」という図式があるからなのかもしれません。実際にその家族が幸せなのかどうかは、本人達にしか分かりません。しかし、幸せそうだと思ってしまうわけです。しかし、そう考えるのは物質主義の日本という社会の影響を受けているからなのです。
自分とまわりの人間を比較して・・・続きはまた明日、ご覧ください
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2006.10.04:hs-1119
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