甲子の大黒さま

▼新しい命のために

 山の中で枯れようとしている老木です。枝は雪の重みで折れてしまっています。折れているのはまわりの若木が枝を伸ばしやすいように、日の光を受けやすいようにとの配慮かもしれません。少しずつ自分の身を枯らしながら、まわりの若木を育てていくのです。あと、何年かすれば木自体も倒れてしまうでしょう。折れた老木は自分がそうしてもらったように、次の新しい命のための苗床となります。そうやって命の連鎖が続いていくのです。木は枯れるべき時に枯れ、死すべき時に死にます。恐れることもなく、あがくこともなく、ただ自然の摂理のままに生きているのです。新しい命のために我が身を削る老木に感動しました。
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2005.08.25:hs-1119

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