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続・ 漆くい壁
前回に続き、漆くい壁についてもう少しお話します。
自然素材の壁は数多くありますが、
漆くい壁が他と明らかに大きく違うところがあります。
ご存知ですか?
それは漆くい自身が化学変化して
元の硬い石灰岩と同じ状態に固まろうとすることなのです。
そして固まると石や岩と同様にゆっくりと風化がはじまり、何百年でももちます。
姫路城のように。
これが例えば珪藻土の壁ならどうでしょうか。
珪藻土は海の底でプランクトン「珪藻」の死骸が積もって化石化した泥土のことです。
火に強いので七輪や耐火レンガの材料として古くから使われてきました。
吸水性・放湿性・断熱性の高い自然素材として注目をあびていますが、
漆喰のように自身では固まることが出来ないので、
接着剤を混ぜる必要があるのです。
つまり使った接着剤の寿命がそのまま珪藻土の寿命になってしまうのです。
これでは何代も永く住む家の壁には選べません。
長い年月をかけてもとの石灰岩に戻り、自然のなかで生きつづける漆喰。
世界中で壁材として愛され続ける理由がここにあります。
2009.09.18:
hashiba
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