ホームスイートホーム

ホームスイートホーム
ログイン

「へその緒」とは変なタイトルをつけましたが、母親から酸素や栄養素をおくる赤ちゃんの命綱であるへその緒。

この「へその緒」を調べた人がいます・・・。

すると、へその緒からはPCBやダイオキシンなど数多くの物質が検出されたそうです。

それもどんな山奥、離れ小島、北極圏に住んでいても汚染されていない人はいないといっています。

多くの汚染物質が環境中に存在する以上、人も汚染から逃れることはできないことは当然ですが、

人の体内汚染はこの世の空気を吸う前からすでに始まっているのです。


医学の進歩は、直接死につながるような深刻な疾患が治癒できるようになった反面、過去数十年の間に小児アレルギーは増加の一途をたどり、今では小学生の約3割が何らかのアレルギーを発症していると報告されています。


また、最近では多動症や発達障害の子どもが増加して、文部科学省の調査では、学習障害(LD)、注意欠陥/多動性障害(ADHD)、自閉症などの児童・生徒が全体の約6%いることが分かっています。


これらは、直接命を落すことはまれですが、慢性的なぜん息やかゆみなどが続くアレルギー疾患や、発達障害、自閉症などの先天的な障害は、本人はもとより周囲の家族に大きな肉体的、精神的そして経済的負担を強いるもので、決して小さなリスクと軽視することはできないのです。


このような変化がなぜ、この数十年で起きてきたのかはまだ不明としています。


人の疾患は遺伝的な要素と環境的な要素が関わっていますが、遺伝的な要素がわずか数十年で変化することは考えられないので、何らかの環境の変化が要因になっていると考えられているようです。


過去30年ほどで、小児アレルギーの発症者数は大幅に増加しています。

平成19年と昭和45年を比較すると、幼稚園児3倍、小学生7倍、中学生23倍、高校生13倍に増加。


環境汚染がひどくなったのでしょうか?環境汚染は高度経済成長期に問題になって対策がとられ、ひところのようなはげしい汚染は落ち着いています。


そこで環境の変化を見てみるとその中に住宅環境の変化も原因のひとつとして挙げられるとしています。つまり、住宅が「高気密・高断熱」化され、室内の揮発性化学物質が室外に速やかに排出されなくなったことによる室内空気汚染です。


最近その空気汚染の原因が化学接着剤であることが分かってきました。


薄い木の板を、大量の接着剤を使って張り合わせて1枚の板にする合板の技術が進み、このような新建材を使って住宅が低価格で建築できるようになり、庶民でも自宅を所有することが出来るようになったのです。


しかし、豊かさを実感できる時代の始まりは、人体の複合汚染の時代の始まりでもあったのです。


シックハウス症候群というのを聞いたことがあるでしょうか?

目がチカチカする・鼻やのどの奥が痛い・めまい・頭痛がする・熱が出る・関節が痛む・体がだるい・吐き気がするなどといったさまざまな症候群のことです。

症状が多岐に渡るうえに、因果関係を立証することが難しいため、実態をつかみにくい疾患です。

しかし、この症状は、原因物質さえ無ければ発症することはありません。

つまり、健康に過ごせるのです。



著者らは、シックハウスで困っている人の多さに驚きました。

「新築のマンションを買ったが、刺激臭がひどくて眠れない。」

「それまで無かったのに、新築マンションに引っ越した日から子どもにぜん息の症状が出て困っている。今は妻も同じような症状になってしまった。」


「新築住宅を購入したが、臭いがひどいのでハウスメーカーに苦情を言っているが、『基準値以内だ』といって埒が開かない。」

「リフォームをしたら、小学6年の孫が風邪の症状になって治らない。それまで活発で几帳面だったのに、無気力になってしまった。」

「中1の女の子はリフォームした部屋に入って一晩寝た翌日、突然わめきだして乱暴になった。それまでピアノをよく弾いていたのに、もう弾かなくなった。」


などなど全国から数多くの問合せが寄せられているとのことです。


こういった症状を持つ人や障害を持つ人の割合は、全人口に比較すればごく小数ですが、誰でも障害者になる可能性はあるし、高齢になれば身体は不自由になります。


そういう人たちを基準に住宅をつくれば、のちに症状に合わせてリフォームしたりするよりコストがかかりませんし、そのように造られた住宅は健常者にとっても何らマイナスになるものではなく、むしろ快適でもあります。


因果関係が明らかでないが、環境を改善することによって将来発症するかもしれない患者さんの増加を食い止める「環境改善型予防医学」の試みとして「ケミレスタウン・プロジェクト」を始めました。


これはキャンパスの敷地内に1戸建の実験棟を5棟、「環境医学診療科」などが入る「テーマ棟」1棟を建設し、化学物質(ケミカル)の少ない(レス)街のモデルをつくるというものです。


これには、無添加住宅も参加しています。

ケミレスタウン・プロジェクトのHp

http://www.h.chiba-u.jp/center/research/chemiless.htm

ケミレスタウン推進協会のHp

http://chemiless.hp.infoseek.co.jp/



2009.07.03:hashiba:count(1,817):[メモ/ スタッフレポート]
copyright hashiba
powered by samidare
community line
http://yamagatan.com/