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▼接着剤 - 米のり・にわか・ぎんなん草(海草) 

無添加住宅は、木材の張り合わせなどに使うのり(糊)すべてを、手づくりの米のりにしています。昔の若い大工さんは、朝一番、飯を木板の上で竹ベラでこねるのが仕事だったそうです。実際に米のりの接着力はすごくあり、当社の実験でも木工用ボンドとほぼ同じ強度でした。同様に、パテは小麦粉と油でつくったものです。にかわは、動物の骨や皮を煮て精製してできるゼラチンです。にかわ=ゼラチン=コラーゲンなのをご存知でしょうか。現在では、食品や化粧品などに広く利用されていますが、昔は接着剤としても使われていました。にかわは高温では液状ですが低温では固形になる特性があり、それを活用するのです。米のりは接着するまでに1日以上かかりますが、にかわはたった5秒で接着できる、素晴らしい瞬間接着剤だったのです。窓枠の取り付けなどに大変重宝しています。

そのほか、和室の壁土は、ぎんなん草という海草を煮詰めてドロドロにしたものと、ふるいにかけて天日干しにした山土と、アサギ粘土を混ぜたものです。雰囲気のある緑がかった土色です。ぎんなん草を煮詰めた液が、ふのりなのです。ふのりは、接着力が弱く水に溶けやすいのが特徴で、障子にも使われていました。水に濡れるとたちまち溶けて容易に剥がせるのです。

このように、昔の人は自然の素材でつくる接着剤を使い分けていたことで、現代の私達が伝えていくべきであると思います。こうした接着剤で十分な接着効果と健康的な効果が期待出来るのですから。

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2009.10.19:hashiba

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