葉っぱ塾〜ブナの森から吹く風

▼★葉っぱ塾ガイド登山春の長井葉山下見報告

<葉山神社裏手のピークから見えた大朝日岳>


  好天の予報が出ていた12日、まだ夜が明けないうちに家を出て、長井葉山へと向かいました。長井市勧進代地区の県道11号線、「蔵京(ぞうきょう)十字路」から西に向かって車を走らせると、冬の間除雪されていなかった広域農道まで除雪車が入っており、「炭焼き小屋」や「勧進代登山口」まで車を乗り入れることができました。

  前夜から空が晴れ上がり、放射冷却で気温は−6℃ほど。午前5時10分出発。日中解けていた積雪の表面はガチガチにかたまっていて、森林公園までの農道の上はスノーシューなしで歩いてゆきました。しかし、登り始めると不規則に踏み抜くので、スノーシューを履いて、白兎尾根を登ってゆきました。途中で日の出を迎えました。2月6日にIさんと一緒にきたとき掘った雪洞が、まだかろうじてつぶれずに残っていました。

  3月に入ってあまりいい天気の日がなく、下界は雨が降ったりしましたが、山の中腹から上では雪だったようで、標高950mほどの「姥石」から上では、柔らかい新雪が40センチほど積もった上を歩きました。下に硬くなった雪があるために、元日のときほどラッセルはハードではありませんが、それでも一人は疲れるものです。

  3時間ほどかけて標高1100m付近の稜線に出たところで、ゾンデ棒を出して積雪を測ってみました。320センチある棒が全部もぐってもまだ地面に届かないので、スコップで穴を掘って試してみると、およそ360センチの積雪。下界がかなりの少雪であることと比べると、極端に少ないわけではありませんでした。

  午前8時43分、葉山山荘着。姥石付近からずっと、真新しいキツネの足跡が続いていましたが、山荘の手前で登山道から離れていっていました。2つの祠にお参りして、すぐに裏手のピークへと登ると、そこには真っ白な大朝日岳、そしてその左には小朝日岳のピラミッド、さらに右手奥には少し霞んだ月山が見えました。

  山頂の平坦地を、「奥の院」へと向かいました。ここは一年じゅう風が強い所です。小さなピークには花崗岩が露出しているのですが、ほとんど雪が積もってはいません。しかしこの日は南よりの弱い風。ほぼ西の方角には、祝瓶山の大ピラミッドがどんと構えていました。雪景色は真冬と同じようでありながら、光や風にはやはり春を感じました。

  午前9時40分、山荘前から下山を始めました。鉾立清水のあたりは、夏場は潅木が立ち上がって眺望のないところですが、雪の時期は視界を遮るものがありません。長井市内から白鷹町まで、最上川とともに一望できます。雪の斜面を駆け下り、腕を一杯に広げると、ふわりと空に舞い上がる! ことができるような気がします。

  平日だから誰にも会わないかな、と思っていましたが、山好きの人がこんな好天に黙っているはずもありません。知っている方の単独行で二人、二人連れが一組、登ってゆくのとすれ違いました。登るときはまだ暗かった登山口近くまで下りてきて、マンサクの花が咲いているのに気づきました。モノトーンに近かったブナの森に、いよいよ色彩が戻ってこようとしています。

  「葉っぱ塾」では5月上旬まで何回か「春の長井葉山へ」を計画しています。安全なルートでご案内いたしますので、どうぞご参加ください。この日のような好天のときだけご案内したいと思います。日程参考にしてください。なお、3人程度まとまれば、ご都合に合わせてご案内もいたしますので、ご相談ください。

@ 終了
 A3月20日(土)
 B3月22日(祝)
 C3月30日(火)    
D4月 8日(木)
E4月28日(水)〜29日(祝)      ムーンライト登山
 F5月5日(祝)



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2010.03.13:happajuku

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